【要約】ビジネスモデル・ナビゲーター

ビジネスモデルとは?

・ビジネスモデルは4つの軸で構成される
  ・顧客軸 誰に?
  ・提供価値軸 何を?
  ・提供手段軸 どのように?
  ・収益モデル軸 なぜ?

・だれが顧客なのか、何を売るのか、製品やサービスはどのように提供するのか、なぜ自社ビジネスが儲かるのかを定義するのがビジネスモデル
・ビジネスモデルの目的は「新たな価値を生み出し収益化すること」
・優良会社も環境の変化にビジネスモデルが適応できなくなったら倒産してしまう
・製品やプロセスのイノベーションに力を入れるだけでは足りない
・今の時代、製品の品質やプロセスに事業を成功に導くだけの力はない
・これからの企業は、ビジネスモデルの革新が必要


ビジネスモデルイノベーションの時代が来た

・成功を継続するにはビジネスモデルを変える必要がある
・ビジネスモデルイノベーションでは4軸のうち2軸以上を新しくする
・成功させるには、新たな市場領域を生み出さなければいけない
・ほとんどの企業がビジネスモデルイノベーションのことを考えていない
・ビジネスモデルの理解不足が原因で、イノベーションができない
・ビジネスモデルイノベーションに取り組む際の大きな壁
  1、業界の常識を打ち破ることが難しい
  2、イノベーションをビジネスモデルという視点で考えるのが難しい
  3、適切なツールが無い

・人は過去の経験を重視するため、新鮮なアイデアは却下される
・新入社員などの業界の新参者は業界の様々なことに疑問を抱く。この疑問は常識にとらわれていない貴重な情報
・成功している会社ほど、他業界からの転職組が持つ疑問を活用している
・好調なときこそ事業革新をしなければならない
・画期的な新技術がなければビジネスモデルイノベーションは生まれないという思い込みが壁になる
・新技術は単なる機能にすぎない
・圧倒的な成功は技術そのものではなく、技術を画期的な方法で活用し、革新的なビジネスモデルを実現することで成功する
・人は成長するにつれて創造力を失うからツールが必要
・ビジネスモデル・ナビゲーターは行動を促すツール

他業界のビジネスモデルから学びとる

・成功したビジネスモデルイノベーションのおよそ9割は既存のビジネスモデル要素の組み合わせ
・自社業界に合わせて成功パターンを、理解、変換、再構築し適用することでイノベーションは生み出せる
・成功例を学び理解することが重要
・ただ真似をするのではなく、学習効果を活かした創造的な模倣が必要
・ビジネスモデル・ナビゲーターは4ステップで構成される
  1、現状分析
  2、パターン適用
  3、事業設計
  4、事業立ち上げ

・自社のビジネスモデルを記述し現状分析するには4軸を基準とする
  ・だれに? 顧客軸
  ・なにを? 提供価値軸
  ・どのように? 提供手段軸
  ・なぜ? 収益モデル軸

だれに? 顧客軸

・自社の主な顧客と顧客セグメントは?
・顧客はどのような付き合い方を期待しており、自社はどのように応えているか?
・自社にとってもっとも重要な顧客は誰か?
・顧客以外に考慮すべき重要な利害関係者は?

なにを? 提供価値軸

・自社が解決するのは顧客のどんな問題であり、どんなニーズを満たしているか?
・そのために当社が提供する製品やサービスは何か?
・顧客の視点から見た時の価値は何か?
・自社が顧客にもたらす価値やメリットは何か?

どのように? 提供手段軸

・自社に必要とされる能力と主要な事業活動は何か?
・現状の提供手段で十分か?
・業界習慣や法規制が今の提供手段にどんな影響を出しているか?

なぜ? 収益モデル

・自社の製品やサービスに顧客がお金を支払う理由は?
・メインの収入源は?
・主なコストは何か?

・顧客のニーズはビジネスモデルイノベーションのアイデアを考える時に最も大事な情報。
・新技術の重要なポイントは将来を考えて備えること
・エコシステムの分析は批判的な目で自社を分析できるようになる
・世の中には55種類のビジネスモデルがある
・ビジネスモデルを組み合わせることでビジネスモデルイノベーションができる
・ビジネスモデルイノベーションを行うには強いリーダーシップが求められる
・変革の推進やプロセスの設計、タスクの定義には社員を巻き込むことが重要
・アイデアを選ぶ時に判断ミスをしてしまう心理学パターンが7つある
  ・現状維持バイアス
  ・松竹梅の法則
  ・アンカリング効果
  ・埋没費用
  ・刷り込み効果
  ・損失回避バイアス
  ・バンドワゴン効果


・目標設定はSMARTアプローチを使う
  ・具体的(Specific)
  ・測定可能(Measurable)
  ・受け入れ可能(Acceptable)
  ・現実的(Realistic)
  ・実現期間(Time-bound)

・ビジョンは期限つきの夢
・変革の管理では「目に見える物こそが真実である」


ビジネスモデル・ナビゲーター55パターンカードは日本語版も販売している


ビジネスモデル全55の勝ちパターンが紹介されている

・アドオン 追加オプションへの課金
・アフィリエイト あなたの成功が私の成功
・合気道 競合相手の強みを弱みに変える
・オークション ほかにありませんか?落札!
・バーター 物々交換
・キャッシュマシン 支払いより前に販売代金を回収する
・クロスセル 一石二鳥
・クラウドファンディング 一般大衆から資金調達
・クラウドソーシング 大衆にアウトソーシングする
・カスタマーロイヤルティ ポイントプログラム
・デジタル化 eビジネス化
・直販モデル 中間業者を省く
・Eコーマス 価格の透明性とコスト削減
・体験の販売 雰囲気を売る
・フラット料金 食べ放題
・部分所有 シェアリングで資産の有効活用
・フランチャイズ みんなはひとりのために、ひとりはみんなのために
・フリーミアム 無償版で人集め
・プル戦略への移行 カンバン方式
・稼働保証 いつでもご利用いただけます
・隠れた収益源 別の方法で稼ぐ
・素材ブランディング 部品のブランディング
・インテグレーター 垂直統合
・専門特化プレイヤー プロのノウハウ
・顧客データ活用 データから価値を生み出す
・ライセンシング 知的財産の商用化
・ロックイン 切り替え障壁の構築
・ロングテール ちりも積もれば山となる
・保有能力 本業の能力を横展開
・マス・カスタマイゼーション パターンメイド
・格安製品 安さが一番
・オープンビジネス 共同開発
・オープンソース 無償の公共ソリューション
・オーケストレーター バリューチェーンを統率する
・従量課金 ペイパーユース
・賽銭方式 支払額は顧客が決める
・個人間取引 個人と個人の取引を仲介
・成果報酬型契約 成果に基づく、料金体系
・サプライ品モデル 海老で鯛を釣る
・レンタルモデル 買う代わりに借りる
・レベニューシェアー ウィンウィンで共存共栄
・リバースエンジニアリング 競合から学ぶ
・リバースイノベーション 発展途上国から先進国へ
・ロビンフッド 金持ちから奪い貧困層に与える
・セルフサービス 顧客自身に働いてもらう
・店舗内出店 おんぶ競争
・ソリューションプロバイダー ワンストップショッピング
・サブスクリプション 期間契約
・スーパーマーケット 品揃えは多く、価格は安く
・低所得層ターゲット 所得ピラミッドの基盤層を狙う
・廃品リサイクル ゴミをお金に変える
・両面マーケット グループ間の橋渡し
・究極の逸品 高級にするほどよく売れる
・プロシューマー ユーザーがデザインして販売
・OEM製品 他社ブランド品の製造


ビジネスモデルイノベーション10の鉄則

1、経営トップの支持を得ること
2、組織横断チームで臨むこと
3、変化を受け入れ、他人の指摘を真摯に受け止める心の準備をしておくこと
4、55枚のビジネスモデルのパターンカードを使って社内の常識や業界の常識を乗り越えること
5、オープンな文化を作ること
6、繰り返しの手法を使い何度もやり直すこと
7、自分たちのビジネスモデルの仮説にのめりこまないこと
8、プロトタイプ手法でリスクを限定すること
9、新たなビジネスモデルがうまく成長するように必要な肉付けをしてやること
10、先頭に立って変革のプロセスを進めること


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