自己啓発のための5冊:心理学が教える生き方とは?

幸せについて教えてくれる本5冊を紹介します。


①ネガティブ思考こそ最高のスキル

書籍「ネガティブ思考こそ最高のスキル」では、幸せを追求するための新しい視点を提示しています。一般的なポジティブ思考や楽天主義のみに焦点を当てるのではなく、ネガティブな側面を認識し受け入れることで、真の幸せを手に入れる道を示しています。

著者は、人々が幸せや成功を追求する際にはネガティブな感情を避ける傾向があることに言及しています。しかし、「アイロニック・プロセス・セオリー」によれば、ネガティブな思考を抑制しようとする努力は、かえってそれを強化してしまうという研究結果があるのです。


この理論を受けて、著者は「ネガティブな道」の探求を提案します。これは、最悪のシナリオを具体的にイメージし、その結果を体験することにより、現実が想像以上に悪くないことを理解し、心の平静を得るための方法です。


さらに、ゴールに固執するのではなく、不確実性を受け入れて「何が起こるか見てみる」ことを推奨しています。このようなアプローチにより、予期せぬ成功や幸せを引き寄せる可能性が広がるのです。

この書籍は、従来のポジティブ思考への依存から一歩離れ、ネガティブな思考を有効に活用することで新たな幸せの道を探る一助となるでしょう。


②幸せが見つかる23のヒント

書籍「幸せが見つかる23のヒント」は、がんの闘病中に著者が見つけた人生と幸せについての考え方を共有しています。その中心にあるのが「イエローワールド」――個々人の幸せとなる世界観――です。

イエローワールドは、明るい太陽のような人生観であり、そこにはいい時も悪い時も学びが含まれています。イエローワールドには絶対的なルールや既成概念はなく、ただ自分自身を信じることが重要とされています。その信念を持つことで、物事は達成可能となり、自身のイエローワールドが見えてきます。


著者が提唱する23のヒントの中で二つを紹介します。一つ目のヒントは、「失うことはいいことだ」です。喪失を理解し、正面から向き合う習慣を持つことで、すべての喪失が獲得となると著者は述べています。

二つ目のヒントは、「人生を変えるかもしれない情報に向き合うときは、30分待とう」です。この待ち時間により、起こった事実を認識し、解決策を考え出す力が湧いてきます。これによって、軽率な判断を避けることができるというのです。


これらのヒントは、幸せを見つけ、人生を豊かにするための洞察として有効です。それぞれのヒントをつなぎ合わせることで、自分だけのイエローワールドが見つかり、より充実した人生を歩むことが可能になるでしょう。


③99.9%は幸せの素人

「99.9%は幸せの素人」は、日々の頑張りが実は科学的に見て幸せをもたらさない可能性があると示唆する本です。著者は、「生きるための努力」が「自分を幸せにする努力」になっていない場合が多いと警告しています。なぜなら、私たちは「幸せになるための授業」を受けていないからです。

本書は「幸せの思い込み」を科学的に覆し、その結果としての新たな行動指針を提供します。「一日一善」が幸せを感じにくくするかもしれないと指摘し、20代と60代の幸福度がほぼ同じである一方で、80代の方が20代より幸福度が高いという事実を明らかにします。


著者は、お金や結婚、仕事についての具体的な「行動レシピ」を提供し、読者に「やってみよう」と勧めます。ビジネスコンサルタントである星渉氏と幸福学の権威である前野隆司氏の共著で、彼らの専門的な知識と経験に基づく説得力ある内容が展開されます。


重要なポイントは以下の3つです:

  1. 多くの人が自身の幸福から遠ざかる可能性のある思い込みに基づいて努力をしている。幸せになるための正しい知識と行動が必要です。

  2. お金は稼ぐことよりも使い方に工夫をし、人間関係においては人との暖かい繋がりを作り出すことが幸福度を上げる秘訣です。

  3. 人の幸福度に影響を与える感情は、ポジティブ感情、ネガティブ感情、人生満足度の3つです。

本書は、自分が「幸せの素人」であることを認識し、幸せへの思い込みを科学的に検証し、その結果としての行動指針を得るための一冊と言えます。


④グッド・ライフ

『グッド・ライフ』は、過去84年間に及ぶ「ハーバード成人発達研究」に基づいて書かれた書籍で、2000人以上の被験者を対象に幸せな人生を生きるための条件を探求しています。

【主要な発見】

  1. 長期的な幸せと満足感の最大の要因は「良好な人間関係」であり、社会的成功や物質的な豊かさはそれに比べると二次的な要素である。

  2. 人間関係の質と頻度は、個人の幸福感を予測する最も強力な指標である。

  3. 「ソーシャル・フィットネス」、すなわち健全な人間関係を維持する力は、同じくらいメンテナンスを必要とする。「何もしなければ人間関係は衰えていく」との警告も含まれています。

【ハーバード成人発達研究】 この研究は、人間の健康や幸福度にとって最も重要な要素を明らかにするために、被験者の人生全体を追跡しています。被験者の生活習慣、健康状態、選択、結果などを詳細に記録し、分析しています。

【重要なメッセージ】 本書は、私たちが追求すべき真の幸せとは何かを示しています。それは社会的成功や物質的な成功ではなく、むしろ健全な人間関係を維持し、愛と尊重をもって他人と接することです。これが本書が説く「グッド・ライフ」の本質であり、私たちが目指すべき目標です。


⑤幸せに生きる方法

『幸せに生きる方法』は、アドラー心理学と幸福学に基づいて、現代人が抱える様々な問題を解決するための手引きを提供する本です。

本書では、問題の原因を追求する「原因論」よりも、目標や解決策に焦点を当てる「目的論」を推奨しています。アドラー心理学の基本的な理論と技術を用いて、自己受容、他者信頼、貢献感という「共同体感覚」を強化し、幸せに生きる方法を探求します。

  1. アドラー心理学は、問題の解決策に焦点を当てる「目的論」を採用し、悪いところの反対に意識を向けて強化するアプローチを用いています。

  2. 本書は、当事者の主観に寄り添い、悩みが解決する方法を探求する視点を持っています。

  3. 「共同体感覚」、つまり自己受容、他者信頼、貢献感の強化は、幸せを感じるための重要な要素であるとされています。


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