「100円のコーラを1000円で売る方法」で学べること
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事業とは何か?を考える必要性
企業にとって、「自社の事業とは何か」をしっかり考えることが大切です。
その理由は、自社の事業をどのように定義するかで、企業の戦略が大きく変わってくるからです。何よりも大切なのは、”顧客視点”。
市場志向と製品志向という言葉があります。市場志向はお客さんに提供する「価値」のことです。製品志向は、提供する「製品」のことです。
例えば、化粧品会社の例です。
市場志向・・・ライフスタイルと自己表現、そして夢を売ること
製品志向・・・化粧品の製造販売
市場志向は、顧客に提供する価値を表します。その価値が提供できれば、化粧品でなくてもいいのです。なので、化粧品に代わる商品が出てきたら柔軟に対応できます。ですが、製品志向では、化粧品が大前提のため化粧品という枠から出られないのです。
製品志向よりも市場志向の考え方の方が、生き残る化粧品会社の事業定義なのです。商品を企画するには、現場のセールス目線だけでなく、全社的で長期的な視点を持たなければいけない。
お客さんの要望に応えるだけの商品は売れない。
「この新商品はどんなお客さんを対象にしているのか?」
「そのお客さんはなんで困っていて、この商品はどう応えてくれるのか?」
この2つの問いのように、お客さんが買いたくなる理由をしっかり考えないと、間違いなく売れません。
そして、お客さんの要望に応えるのも注意が必要です。全力で言われたことを守ればいいというわけではありません。
お客さんの要望に100%応えても0点の商品になってしまいます。
顧客満足は「顧客が感じた価値」から「事前期待値」を引き算したもの。
顧客満足 = 顧客が感じた価値 – 事前期待値
なので残念ながら、お客さんの事前要望にどれだけ応えても0点なのです。
顧客の要望が1番大切と言うわけではないのです。
価値は、どこにある?
バリュープロポジションとは、「顧客が望んでいて、競合他社が提供できない、自社が提供できる、価値」のこと。
ほとんどの企業は、時間とコストをかけて、他社と同じことを一生懸命に自社でもやろうとしています。
差別化できないと、際限のない価格競争に突入して買い叩かれ、利益がどんどん少なくなってしまいます。
重要なのは差別化なのです。
そして、成熟していても差別化はできます。
「お客さんはなぜ”自社の商品”を使うのか?」
この問いがとても重要なのです。
潜在顧客規模の拡大
実は、お客さんの言う通りにしていたら、お客さんのためになりません。お客さんに本当の価値を提供するためにどうすべきか、徹底的に考えることが必要です。
「商品の価値をお客さんに届けるために必要なスキルは何?」
「誰がそのスキルをもっているか?」
この2つの問いをよく考えて、価格を下げるのではなく、価値を上げて勝負すべき。
見込み客の種類と特徴
新商品を真っ先に買うのが「イノベーター」。人数はごくわずかですが、革新性を最優先して買います。
次に買うのが、「アーリーアダプター」。先行ユーザーのことはあまり気にせず、実際によさそうなら買う。
その次、「アーリーマジョリティ」実際に先行ユーザーが使ってみてよさが証明されたら買います。
それ以外の人たちは、よほど困らなきゃ買いません。
カスタマー・マイオピアからの脱却
日本では差別化が出来ずに、「高品質なのに低収益」という矛盾を生み出しています。この状況から脱却しなければなりません。
顧客の様々な要望に全て対応した高品質で、最新機能満載の製品ではなく、使いやすくてシンプルな製品の方がいいです。
顧客の言うことは何でも引き受けるのではなく、顧客の課題に対して、自社ならではの価値を徹底的に考えて提供する。
これが顧客中心主義なのです。
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