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お金がなくてもアートフェスはできる!

(福寿走in海南市F邸の続きです)

結構、人が集まって賑わってます。作家やそのお友達、近所の方、ふらふらとやって来てます。
平日の割には次々と人が出入りしています。


思い思いに作品や食事を楽しんでいる


作品のほかにフリマやオーガニックな食事の提供もあって、なんかのどかで自由な空気が流れてます。
美術作家だけでなく、創作料理人やお菓子作り好きなども参加してます。

オーナーのFさんはコーヒーを振る舞っています。


美味しい手作りお菓子
なんでも凝り性のFさん自前焙煎、手入りのコーヒー

ここには、難しい解説文もないし、エリートぶったマウント合戦の空気もない。
皆が思い思いに作品や手作りフーズを楽しんでいます。

好きなものを思うように眺めて、好きなものを買って食べればいいのです。

不思議な生き物のようなオブジェ

屋内にも絵や版画が飾られ、立体や工芸的な作品なども並びます。
古物も混在し、建物も作品のような趣で会場全体がインスタレーションのような趣なのです。

古物や作品が混在して、摩訶不思議な展示空間に



私はいくつも展覧会を企画して開催して来ました。
そういう企画では展示意図などをしっかり組み立てて出品作家や作品なども吟味して検討します。

巷の美術館やギャラリーの展示も程度の差はあれそのように開催されています。目的としては、作品の価値や意図を紹介しつつ、最近はキュレーションと言って展示自体のテーマを世に問うためであったり、その成果として観客動員や作品売買を期待したり。

また、そうしたものが地域活性化イベントと合体してアートフェスやアートイベントとして主に自治体主導で各地で開催されています。
そして、それらは数千万から数億円単位の費用をかけて開催されています。

それが現代のアートというものだとも言えます。
ここで起こっていることはそれとはだいぶ異なり、特に企画コンセプトとかなく、自然発生的に、持ち寄りパーティーのように、客も出品者も境なく行われています。
費用も、ゼロではありませんが、皆数千円ぐらいづつ消費や負担で賄っています。

こんなのは展示とは言わないよとかアートじゃないよという人がいるかもしれません。
では今ここで起こっていることは何なのでしょう?


フリマなんかも混在、その奥に福寿走 話に花が咲いてます


これはF夫妻の人脈やスタンスに大きく依っているのですが、それでも彼らが意図してものともだいぶ違っているはず。
誰もこんなイベントになるなんて想像していなかったのです。
祭りのように自然発生的に起こってくることってこんなことなのではないかと感じます。


廃材などを使った手のひらサイズの作品 求めやすい価格で我が家も購入

高額なお金をかけて自治体や美術館がこんな素晴らしい作品が見られるよと言って開催して見に行くアートもいいけれど、
こんな風に、手作り的に身近な作家が身近な人に見て楽しんでもらう、そんなアートのあり方もいいのではないですか?
皆の力を合わせて、そんなに大きなことを願わなければ、可能なのです。
この日はそんなことを感じさせてくれました。


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