【5/26-6/4】YAUアーティスト招聘プログラム ワーク・イン・プログレスのプレゼンテーションを紹介!
こんにちは! 「有楽町アートアーバニズム」略して「YAU(ヤウ)」編集室です。
来る2023年5月26日から6月4日まで、YAUでは初となるアーティスト招聘プログラムの過程を紹介する機会として、3組のアーティスト:チーム・チープロ、菅野歩美、潘逸舟によるワーク・イン・プログレスのプレゼンテーションをYAU STUDIOおよび有楽町のまちなかで開催します。
OPEN STUDIOを皮切りに、これまでもYAU STUDIOでは作品を展示してきましたが、アーティスト招聘プログラムは、YAUが注目するアーティストに有楽町で創作やリサーチを依頼し、その過程に伴走する初めての試みです。リサーチでは、アーティストがテーマに沿って関心を寄せる人たちとの対話に寄り添い、有楽町を起点とする都市空間についても意見を交換するなど関係性を構築してきました。
このプレゼンテーションでは、ワーク・イン・プログレスの公演と作品の展示に加え、全アーティストによるトークを行います。
チーム・チープロ、菅野歩美、潘逸舟がYAU STUDIOや有楽町を訪れて考えたことを通して、私たちが気に留めずに見て・感じている有楽町が、また異なる見方と風景に変化していきます。
是非お気軽にお越しください。
●概要
●展示
YAU STUDIOにてワーク・イン・プログレスの作品展示をご覧いただけます。
チーム・チープロ
《ブギウギ・S》のための9日間
チーム・チープロによる「hysteriaプロジェクト*」の一貫として、有楽町で制作を進める過程で生まれたアイデア《ブギウギ・S》を9日間育ててゆきます。《ブギウギ・S》(「S」は北村サヨ、笠置シヅ子、数寄屋橋、Stomach、Superの頭文字)は、「肚」という想像上の器官=有機体を軸にした踊り。会期中、松本奈々子が有楽町のまちなかで《ブギウギ・S》を練習し、その記録をYAU STUDIOに蓄積します。また、途中経過のショーイングとディスカッションも行います。
松本奈々子と西本健吾によるパフォーマンス・ユニット。身体と身振りの批評性をテーマに活動を続けている。近年は、都市における具体的な場所や時間から一つのステップを見出し、そのステップが喚起する複数のコンテクストとパフォーマーの身体感覚や記憶の交差を扱うダンス作品を制作している。主な作品に『皇居ランニングマン』(2019-2020) 、『京都イマジナリー・ワルツ』(2021)、『女人四股ダンス』(2022)など。ウェブサイト
*hysteriaプロジェクト
「hysteria」という言葉をキーワードに、社会的に構築される〈女性〉の身体をまなざす欲望を転じ、踊りを創作するリサーチ・ダンスプロジェクト。「hysteria」は古代ギリシア語で「子宮」を意味し、“ヒステリー”の語源にもなっています。かつて男性医師はヒステリーに代表される〈女性〉の体調の変化の原因を、「子宮が転がり回っているから」と診断し、治療を施したといわれています。科学的で正しいとされる知識を容易に手に入れることのできる現代社会を生きるわたしたちは〈女性〉の身体をどのように想像し、そこからどのような踊りを立ち上げうるのかを考えます。
https://hysteria-teamchiipro.blogspot.com/2023/04/test.html
助成:学校法人瓜生山学園 京都芸術大学〈舞台芸術作品の創造・受容のための領域横断的・実践的研究拠点〉、公益財団法人セゾン文化財団
菅野歩美
中空のページェント
あの森がただの森だったら、この街はどんな姿をしているのだろうか。あの森がただの森だったら、私たちの生活はどのくらい変化するのだろうか。このフィクションを成立させようとすると、どうしても歪さが生じてしまう。なぜ歪さが生じるのかを考えたとき、それは見えないテロル(脅威で敵対する信条を威嚇すること)を回避しようとして生じているのだと気付いた。つまりこのフィクションの歪さは、この世の歪さの現れでもある。だからこの欠陥だらけの物語からは、この世の歪さを見つけることができるかもしれない。
2021年、東京藝術大学 美術研究科 修了。土地にまつわる物語や伝説、怪談話などを映像インスタレーションで表現している。作品制作を通して、私たちが土地に何を求め、何を失いつつあるのか思考している。これまでの主な展覧会に『Study:大阪関西国際芸術祭「無人のアーク」』(うめきたSHIPホール、大阪、2023)、『GEMINI Laboratory Exhibition: デバッグの情景』(ANB Tokyo、東京、2022)、『News From Atopia / アトピアだより』(コートヤードHiroo、東京、2022)など。ウェブサイト
楽曲提供:Flowqueen (Secret Track Records)
Secret Track RecordsはサウンドアーティストShoya Maruyamaによる、生成AIを用いて架空のアーティストを生成するプロジェクト。ストリーミングサービス時代の音楽聴取における消費態度への揶揄、そして消費的な聴取をする聴取者に向けた未来の音楽を思索している。Instagram
潘逸舟
マイ・アンダーグラウンド
有楽町でこのプログラムへの誘いをいただいた時、真っ先に思い出したのは、2020年に神戸で制作した地下鉄の表示看板を使った作品だった。ここ東京は、より複雑な都市構造になっていて、地下鉄トンネルの先は真っ暗で、何かほかの異なる場所と繋がっているような気がした。そこで「マイ・アンダーグラウンド」は、私自身がさまざまな都市を移動した記録をもとに、地下をつなげようと考えた。
1987 年上海生まれ、東京在住。近年の主な展覧会に『六本木クロッシング2022展:往来オーライ』(森美術館、2022)、『国際芸術祭「あいち 2022」』(愛知、2022)、『ぎこちない会話への対応策―第三波フェミニズムの視点で』(金沢 21 世紀美術館、2021)、『MOT アニュアル2021 海、リビングルーム、頭蓋骨』(東京都現代美術館、2021)、『りんご宇宙 –Apple Cycle / Cosmic Seed』(青森、2021)などがある。2020 年、日産アートアワードグランプリ受賞。
●イベント
展示にあわせてアーティストの思考・視点を体験できるイベントです。
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