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夕焼けに照らされる影の方がエモいんじゃない? 2023/11/14

急に寒くなった。
秋色のセットアップをいつ着ようかと思っていたのに、ものの2,3日の間に最高気温は24度とかから10度くらいも下がった。11月に入ってからロングコートを羽織っていたが、セットアップなどお披露目する間もなくシャツとコートのあいだにニットを挟み込むことを余儀なくされるばかりだ。

金土日と冷え込んだが、私はというと怒涛の3連勤であった。特に土日の中野はちょうど、にぎわい祭りなる催しがあり、駅を周辺に芋洗いの如く人が集まっていた。こんなに寒いのに人は出かけるのかと、働きながらよく思ったものだ。何かを間違えたか薄着の人の、肌着がどうかヒートテックでありますようにと祈った。静岡の実家のコタツと電気カーペットが恋しくなった。今の家にはコタツもないし、そもそも床には何も敷くものがない。そろそろニトリかIKEAにでも行った方が良さそうだ。

松のやにチーズトマトささみかつが登場した。チーズとトマトが理想のマッチングであることは、マルゲリータやらカプレーゼやらを編み出してきたイタリアの料理文化が保証してくれる。ささみかつにチーズとトマトソースがかかっていて美味くないわけがないのだ。実際に美味い。イタリア人も納得してくれ。温めたトマトを食べると何故か冬が加速するような気がするのは私だけか。しかしまったく、私は「期間限定」の四文字に弱いらしい。どう考えても割高なくせにまんまと企業の経営戦略に踊らされてしまっているのだ。それでいながら口にして「美味しい」と呟いているので、抗うことは無益である。否、外食に誘惑され店に吸い寄せられている時点で煩悩が勝利してしまっている。自らを律せよ。
松のやで一番美味しいのはチーズトマトササミかつでもなければ、定番のとんかつでもない。私は千切りキャベツにかけるニンジンドレッシングがこの上なく好きである。キューピーのどのドレッシングもアレではない。ボトルで売り出して欲しい。2本買う。おかわり自由も白米と味噌汁にせず、白米とキャベツにして欲しい。あれだけで白米をかき込めるのだから。

そう思って後日、家で食べるものを求め(別に自炊しないわけではないが)てスーパーに向かったら、フルグラのブラックサンダー味を見つけた。ああ、これも期間限定。いやしかし、これを逃したらもう試す機会はないな。スーパーにいる皆さん、シリアルコーナーで腕組みをしている気持ち悪い野郎は頭の中でも気持ち悪い葛藤に苛まれているのです。どうか暖かく見守ってください。
結局買った。コーンフレークは食べないのだが、フルグラは昔からよく食べる。ミルクボーイはコーンフレークを楽して栄養を摂ろうとする煩悩の塊と言っていたが、それにイチゴやらなんやらまでぶち込んだフルグラは完全なる上位互換。さらにそこに魅惑の駄菓子ブラックサンダーの味まであるなんて!一体どれだけの煩悩がこれで報われるのだろう。
結論、チョコビ味のフルグラでした。買わなくていいと思います。

ブライトン戦

甘ったるいブラックサンダーフルグラを一杯食べただけで味覚がもう白旗を上げたので、夜食がてらにどん兵衛を食べた。この進化版みたいなやつかなり美味しかった。だしが冷えた身体に染み渡る感じ、ここぞとばかりに登場する五臓六腑ということば、冬はこうでなくては。

また別の日は本当に自炊をした。最近スパゲティではなくて他のパスタを買ってみることにしたから、家には今カッペリーニとリングイーネしかない。カッペリーニはジェノベーゼにしたいから、リングイーネでカルボナーラをこしらえてみた。普通にスパゲティを茹でる時の感覚で乾麺を握って投入したら、なんかゆで上がりがいつもより多めになってしまい、急いで卵液に卵黄を加える羽目になった。味はいつも通り美味しい。自炊はいいね。毎回微妙にアレンジを加えられるのが面白い。ただ、変な理由で楕円のリングイーネにするくらいなら思い切って平麺のタリアテッレにでもすればよかったのかもしれない。

別の日にジェノベーゼした。チーズかけすぎ

この時季になると、夕暮れがなぜか美しくなる。みな一様に眩しいはずの光の方を向いてシャッターを切りはじめるのだ。ちょうどコペルニクスが地動説を唱えたことについての授業を受けている部屋で、夕暮れの時が来た。
おもむろにつぶやく声、
「今日はブラインドが降りてるから夕陽が見えないね。」
「エモが足りないってこと?」
「でも、夕陽に照らされた木の枝の影がブラインドに出てるの方がエモくない?」
「捉え方次第だよ」
そうか、そういう考えもできるんだなと思いながら、ふと私もレンズを西の窓に向けていた。

日記というよりもただの自己満足ポエムに成り下がってしまった。書きたい時に書きたいことを書くのがいいのだろうか。
明日のテスト勉強しないとな。

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