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フィンセント・ファン・ゴッホ 4 

The Potato Eaters, 1885. Van Gogh Museum, Amsterdam

じゃがいもを食べる人たち

ゴッホが画家を志してから数年、ついに仕上がった自信作でした。


Still Life with Open Bible, Extinguished Candle and Novel, 1885. Van Gogh Museum, Amsterdam

聖書のある静物

この絵をゴッホは父親の死後すぐに描いています。ゴッホの父親はプロテスタントの牧師で、この聖書も父親が所有していたものだと言われています。手前の本はエミール・ゾラの「生きる喜び」という当時の現代的な生活が描かれた小説です。

Skull of a Skeleton with Burning Cigarette, 1885–86. Van Gogh Museum, Amsterdam

タバコをくわえた自画像

アントワープでのお酒とたばこと売春宿にまみれた破滅的な生活が想像できます。ゴッホは生涯で数多くの自画像を描きましたが、この絵が一番最初の自画像でした。


Courtesan (after Eisen), 1887. Van Gogh Museum, Amsterdam

日本の花魁

溪斎英泉(けいさいえいせん)の浮世絵の模写です。当時パリで刊行されたジャポニズム雑誌の表紙になっていました。


Evening Shower at Atake and the Great Bridge, by Hiroshige (Left)
aponaiserie: Bridge in the Rain (after Hiroshige), by Vincent van Gogh, 1887 (Right)

名所江戸百景 大はしあたけの夕立

歌川広重の「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」の模写です。見比べてみるとその違いがはっきりとわかりおもしろいですね。

Portrait of Père Tanguy, 1887. Musée Rodin, Paris

タンギー爺さん

パリで画材屋を営んでいたタンギー爺さんです。貧乏な画家たちに理解を示し、ときに画材の代金の代わりに作品を受け取っていたそうです。ゴッホの葬式の数少ない参列者の一人でもあります。


The Yellow House, 1888. Van Gogh Museum, Amsterdam

黄色い家

アルルにて、ゴーギャンとともに生活し、ともに絵を描いたアトリエ、黄色い家です。世界大戦で破壊され、残念ながら現在は残ってはいません。

Starry Night Over the Rhône, 1888, Musée d'Orsay, Paris

ローヌ川の星降る夜

黄色い家から歩いてすぐ近くにあるローヌ川から見える夜景です。ゴッホはこの絵で、空に輝く星の光と人間の作り出したガス灯による街の光を同時に描くことに苦心した、と手紙につづっています。現実にはそこにあるはずのない北斗七星が夜空に描かれています。

Sunflowers, August 1889. Van Gogh Museum, Amsterdam

ひまわり

ゴーギャンの到着が楽しみで仕方ないゴッホは、部屋中をひまわりの絵で飾って彼を驚かそうと考え、この時期に複数枚のひまわりを描いています。実際のゴーギャンの到着時にはゴッホは疲労で倒れてしまっていました。

Self-portrait with Bandaged Ear and Pipe, 1889. private collection

耳に包帯を巻いた自画像

ゴーギャンとの論争ののち、みずからの右耳を剃刀で切り落としてしまいます。


The Starry Night, June 1889. Museum of Modern Art, New York

星月夜

入院したゴッホは病院内でも自由に絵を描くことができました。病院の周辺は糸杉やオリーブの木などの風景が広がり、それらは晩年のゴッホの主要なモチーフとなりました。


Dr Paul Gachet , 1890. Musée d'Orsay, Paris

医師ガシェの肖像

ゴッホの最後を看取った医師ガシェの肖像画です。パリ郊外に住む医師でありながら、アートコレクターでもあり、自身も絵を描いていました。普段からともに食事をしたり家族ぐるみでゴッホと交流がありました。


Wheatfield with Crows, july 1890. Van Gogh Museum, Amsterdam

カラスのいる麦畑

ゴッホが死んだ1890年7月に描かれた作品のうちの一枚です。ゴッホはこの年のはじめにミレーが描いたカラスと田園風景の絵を模写しています。若き日からあこがれ続けたバルビゾン派の巨匠の画題を、ゴッホはすでに独自の解釈で表現しきっています。

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