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暗所撮影 自分なり

今回、Cyber撮影会 のカメラマンをお願いされました。
当日、撮影が始まってから
最近カメラマンを始めたという方からも質問があり(この暗い光環境でどうやって撮るのか?とか)自分なりの撮り方をまとめておこうと考えました。

前置き

いやぁ僕はCyberpunk大好きなんですよ。
〇Punkとつくのは大概好き。
なにしろスペースコブラ(寺沢武一世代)ド・ストライクなので!
オタク心くすぐるような、こんな撮影会依頼、受ける以外の選択ありえない。

現調写真

カメラマングループに参加してあいさつした後、しばらくして現地に寄ったRioさんから「こんな場所でした」と写真を頂けました。

現調大事ですよね。ありがたいことです。

画像2

写真見る限り、おそらく露出はISO100計測でf/1.4以下。
たぶん明るい場所でf/1.4、その他でf/0.7くらいかな。
Cyber撮影と言う事だけど、現場にネオン照明が無いように見える。
たぶん、これはBARであってクラブじゃないんですね。

現場の写真を見るまでは環境光+ストロボ二灯ぐらいでサクッと撮る予定でしたが、これを見てゾッとして装備を変えました(笑)

一般論だと
①明るいレンズを使い、f値を解放側に寄せて撮る。
②ISOを上げて撮る。ISOを上げられる撮れるカメラを使う。
③シャッター速度を落とす。

このあたりですね。
自分的には①のみは無いです。

単なる逃げというか、ボケ味に逃げてるだけですわ。
正直そんな写真の場合「その場所でなくても良い」んです。

それで「いいボケしてるでしょ!」とか
「綺麗でしょ!俺のスタイル!」なんていうのは
詐欺といっても過言ではありませんな(´・ω・`)

撮影場所が指定されているということは、
ちゃんとそれらを写し取って欲しいわけですよ。
でなければ
主催は最初から適当なスタジオに人を集めるでしょう。

わざわざ会場に雰囲気ある場所を用意してるのに「暗いから」と言ってf値を開放させてボケさせたり、写真の為に背景を黒ホリレベルに落としたりするのは、カメラマンの都合を押し付ける考え方だと思いますね。

撮影の中で、
そういう表現で切り取りたいときにワンカット的に
撮るのはもちろんありだと思います。

だけど、それはそれ以外がちゃんと撮れてからの話です。
全部がそれじゃ環境から逃げてるだけでお話にはなりませんよね。

さて考える

経験上
こういう所(人間が支障がない程度に暗いと感じ、機械的にはとっては暗い場所)の光はf/0.7であることが多い。

f/1.4のレンズで2EV落ち。
つまりISO400でf/1.4という環境ですね。
最近のフルサイズは性能が良いのでISO1600くらいノイズレス扱えてしまいます。
僕も心の中では最大ISO1600はありだと思っています。
(撮りませんけどね)

さて。現地に行く前の機器選定。

まずはカメラとレンズ

ISOはノイズ許容から100-1250にしたいのでフルサイズ一択。
APS-CとフルサイズではISO耐性に1.5段(1.5EV)の差があります。
中判とかは取り回しの問題から論外として暗所地明かり環境ではAPS-Cの選択は「無し」ですね。
レンズは24mmスタートで撮りたいので24-70。
なんで24mmかというと、単純に経験上の焦点距離です。

ある程度景色を中心としたポートレートを撮るときに景色と人物の力強さが対等になるのが24mmだと(僕が)思っているからです。

自分はロングショットから詰めていくスタイルではなく、
バストアップから順番に要素を増やして情報量を増やしていくスタイル(被写体を乗せながら範囲を広くするスタイル)なので、24-70mmをチョイス。

ちなみに、こういう初見の雑多環境ではズームレンズ以外の選択肢はありません。
判断、構築の速度重視。
全てが速ければ、判断し思考し完成させる手際に余裕を割ける。
重要だと思っています。そういうの。

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以上を鑑みてカメラとレンズは、フルサイズ+24-70一択。
24mm f/5.6 を2.5mで撮るとパンフォーカス化します。
70mm側でf/5.6を2.5mで撮ると60cmの被写界深度をもち、ピントから前後30cmの範囲を持ちます。
(当日はこれを念頭に置いてf/5.6を中心に撮りたい所)

ストロボ

周囲を入れて人物を撮るためには24mm f/5.6は最低確保したい。
おそらく地明かりがf/0.7環境。
ということで6段分の持ち上げをどうするか?
ISOは上げても400までにしたい(2EV)
よし地明かりをストロボで補強したミックス光撮影にしようかな。
基本想定設定は 1/20 f/5.6 ISO400 中心で行くことに決定。

ここにストロボを足していきます。希望は人物二灯と周囲環境用カラーストロボで天井、側面、ワンポイントで三灯(色はCyberpunkということでネオンから。ネオンブルーとネオンマゼンダとティール)
そして地明かりを組み合わせる計画に。

って事でスタンド五本で行くことに決定(笑)

ふむ。まぁ。うん。
冷静に考えると通常で使ってるフル装備なんだよね。
これ。結局全部持っていくか(笑)

当日-楽しい楽しい当日。

さっそく入店!
では調整。

わくわくしながら露出計で計測。
予定通りSS1/125のISO100で光量はf/0.7ジャスト。
目視と同じ。OK。

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まずはシャッター速度決定からスタート。
なるべく低いISOでなので24mmで撮影したときに地明かりがつかえるシャッター速度を1/30を境にチェックします。

とか言いながら周囲にカラーストロボを三灯、2個はグリッド。
ライトスタンドにつけて設置。
メインライトを二灯だしてソフトボックス組み立て。
そのあと
三脚立てて予定通り1/20 f/5.6 ISO400に落ち着く。

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手持ちで1/50 f/2.8 ISO400

地明かり取り込みはここまで。
ここにストロボを足していく。

Cyberpunkのネオンを派手に魅せるために
今日はWB設定2500-3000で行くことにしました。

そこらへんにいたJINさんとえーじさんを捕まえてテストショット。

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トランク開いてから、ここまで15分。

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