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文房具にこだわる(1)—-ペンにこだわってみる

 はじめに

知的作業には、当然ながら道具が必要。究極の知的作業である哲学や純粋数学研究(この二つはよく似ているのです)であっても、さすがにペンと紙くらいは必要でしょう。

 というわけで今回は、私が日常的によく使うペンを集めてみました(「紙」すなわちノートなどの方はまた別の機会に考えたいと思います)。すなわち万年筆、油性ボールペン、水性ボールペン、赤ペンです。

 世界最高のボールペンは?

まずは、水性ボールペンから。水性ボールペンは「最も万能タイプの筆記具」かな、と個人的には思っています。そして私が最もよく使うものは、これです。さまざまな観点から考えると、これが最高なのです。

 黒が好きという人もいるでしょう。0.5mmの方がいいという方もいるでしょう。しかし、文房具も売っている書店で、普段使っているモレスキンを使って、その店にあるボールペンを全て試してみた結果、結論がこのサラサ0.7mmのブルーブラックでした。

 何より安い(上記に出ている値段はまとめ買いの値段なのでちょっと高額になっていますけれど、お店で一本だけ購入すると120円くらいです)ということもありますが、どこでも手に入るというのがさらに重要な点です。次に紹介するペリカンなんかは、どこでも手に入るようなものではありませんし、そもそも何度も買うようなものでもありません。それに対して、こちらのサラサは、文房具店なら大抵のお店で売っています。値段よりも、この(少なくとも日本であれば)「どこでも(しかも安価で)手に入る」ということが重要なのです。本当にすばらしい。

万年筆を選ぶ

 万年筆で個人的に好きなのはペリカン(Pelikan)です。ずいぶん長い間モンブランが好きで、そればっかり使っていたのですが、なんか、文房具の会社というよりも高級品いろいろの会社って感じになってしまって、心が離れてしまいました。もちろん万年筆というジャンルでは「新製品」というのが出にくいという事情もあるとは思います。それに対して、ペリカンはまだまだ文房具をメインに売っている会社です。好感が持てます。ということもあって、ペリカンをメインにすることにしました。ちなみに、ペリカンという会社は、その起源はドイツ、現在の本社はスイス、そしてマレーシアの企業の傘下にあります。

 やっぱりいいですね。いい文房具は使っていて、心が豊かになります。私は高級腕時計をつける趣味はないのですが(代わりにApple Watchを使っています)、それとよく似たところはあります。ペンにいきなり何万も払えないなぁという方には、こちらが良いです。

 こちらならさほど高くはありませんよね。そりゃサラサよりは値が張りますけど、そもそもインクを入れ替えるだけでいいので、環境にも良いでしょう。ちょっと軸が太めなのがいいんです。

 世界には他にもウォーターマン(Waterman フランス)、カランダッシュ (Caran d'Ache スイス)、パーカー(Parker イギリス)、プラチナ(日本)など、様々な万年筆を作っている企業があります。とはいえ、万年筆そのものを使ったことがない人が多いという印象もあります。いきなり数万円の物を買うというのもちょっと勇気がいるでしょうから、とりあえずは数千円くらいのところから挑戦してみるのもいいと思います。

赤ペンを選ぶ

赤ペンも紹介しておきましょう。

 赤ペン、つまり棒線を引いたりする時は、このペンを使うことが多いです。これで文字を書くということではないので、先ほどのサラサとは根本的に使い方が違います。それゆえにこちらは1.0mmです。ちょっと太めなのです。それが私の好みです。

 これに加えて、同じく三菱の鉛筆を使います。

 みんな大好きダーマトグラフ(デルマトグラフと表記する人もいます。個人的には後者の方が好きですね)の赤です。これで本を読んだりするときに傍線を引いたりします。柔らかさ、にもかかわらず字の濃さ。これに勝るものはありません。この鉛筆が短くならないと、「ああ、勉強してないなぁ」というのがわかってしまう、恐ろしい鉛筆です。一般的な鉛筆のように「芯を削る」ということはなく、芯が短くなってくると、包んでいる部分を剥がして芯を出すというちょっと変わった方式をとっています。ですので、少し力を入れると軸が折れてしまうので注意が必要かもしれません。

 鉛筆は使わない

実は、私は昔から「鉛筆を使わない」タイプでして、10代の初期の頃(つまり、中学・高校生くらいの時)から、ノートテイクは、ほぼボールペンや万年筆です。その習慣があったので、高校の定期試験の時でさえも何も考えずにボールペンで回答したことがありました(特に困ったことはなかったです)。間違って修正する必要が出たら、二重線で消すだけです。それで困ったこともないです。

 まとめ

ざっと「こんな筆記具を使っています」という紹介の文章でした。しかし、世の中には「文具王」というような人もいて、その人たちからすると、私のやっていることなど、せいぜい「書記見習い」くらいかもしれません。何百万円もする万年筆を集めるという趣味はありませんけれど、最適解はもっともっと考えたいとは思っています。先ほどのサラサも、ノート部分は手元にあったモレスキンでの試し書きの結果にしか過ぎません。紙の部分、つまりどのノートが一番良いのか?という部分については、全く答えが出せていません。無論「弘法筆を選ばず」という考え方もあるとは思いますが、これは弘法大師であるから言える言葉で、凡人である我々はせめて使う道具を厳選して、納得して使いたいものです。

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