見出し画像

ラウル・デ・カイザー:抽象と具象の親密さと日常性

ラウル・デ・カイザー:抽象と具象の親密さと日常性


ラウル・デ・カイザー (Raoul de Keyser)

ラウル・デ・カイザー (Raoul de Keyser,1930-2012 /ダインゼに居住したベルギーの画家)

Raoul de Keyser

ラウル・デ・カイザー (Raoul de Keyser)キャリアと思考

デ・カイザーは 1930年、レイエ川沿いの静かな町ダインゼ(ベルギー)で、建築に携わる父のもとに生まれ、生涯、そこで過ごした。彼は10代の頃から独学で絵を描き始め、日刊紙に寄稿、ジャーナリストとして、スポーツと芸術について折衷的なコメント(2つ以上の視点を合わせる)を書き始めた。

デ・カイザーは、ベルギー・ダインゼ芸術アカデミー(1963-1964 )で、ロジャー・ラヴィール(Roger Henri Kamiel、1921-2013/ベルギーの画家/フィクションと現実の対立的な絵画 - or POP的)のもとに通った。 ラウル・デ・カイザーは、1952 年に結婚した、妻(ディナ・ボードンク)は、夭折にも1984に亡くなってしまう。しかし、3人の子息と6人の孫たちがいる。

ラウル・デ・カイザーの控えめなスケールの絵画は、シンプルだが、とらえどころのない形を特徴とし、多くは、幅広いパステルカラーのパレットで描かれ、穏やかなある意味、官能性に満ちている。
例えば「Drift」(ドリフト)のこの細部のキャンバスに油彩など、デ・カイザーは、伝統的な素材(キャンバスに油彩や水彩・アクリル)を使って制作することを好んでいた。

( 参考:ニューヨーク・タイムズ)

(註)デ・カイザーの死後初の回顧展 (2018 年にアムステルダム市立美術館で開催) に出版されており、デ・カイザーの新たなモノグラフ(monograph)を再考している。

Raoul de Keyserのアートワークは

1964 年のデビュー以来、ラウル・デ・カイザー (Raoul de Keyser)は、抽象と具象の区別が親密で気負いのない「日常性」の感覚の中に溶け込むという、独特の構成的感覚を追求し、発展させてきた。
彼は、「日常の現実を再評価する」視点のもとに、抽象的な絵画や作品を制作している。
彼は、1970年代半ばにアクリル絵の具から油絵の具に切り替えた。その彼の成熟した絵画は、モノクロのフィールドの上に、まばらなカジュアルリズム的な色、構成、バランスのある画材のパッチ(patch/継ぎ)で構成されることがよくある。その画像の多くは、段ボールの小さな切り抜きに基づいており、継続的に再配置されている。その絵画は、落ち着いた色調で重ねられたりウォッシュ(wash)されたりしており、シンプルな原始的な有機的な形状、グリッド、線、ストロークが特徴だ。

Raoul De Keyser, Kalklijin (Chalk Line), 1970
sejour 2001 Raoul De Keyser
ベルン-ベルリン行き、 1993
Dalton Dalton, 1990, oil on canvas, 24 x 18 1/8 inch
Hellepoort oil on canvas 1985
Untitled
Over (Rialto), 2012, oil, gesso, and turpentine on canvas mounted on wood panel
Flooded in Brown - 茶色の洪水、2012 年、U ボルトで木製パネルに取り付けられたキャンバス上の油彩とジェッソ、5 7/8 x 8 7/ 16インチ

展示と業績 - Raoul de Keyser

デ・カイザーはベルン(スイス)とフランクフルトで個展を開催し、その後、アントワープ、ベルリン、ミュンヘン、ニューヨーク、ウィーンなど。彼のキャリアの多くは、主にベルギーとオランダで展示され、1992年に彼の作品は、ドクメンタ IX(ドイツのカッセルで 5 年ごとに開催される現代美術の展覧会)に展示されて、国際的に知られるようになる。その後、多くのミュージアム等で展示・収蔵されているが、2011年には、ベルギーのブリュッセルにあるベルギー国会議事堂のthe De Loketten(ギャラリー)で個展を開催された。

最後に - Raoul de Keyser

デ・カイザーは、大胆で全く比喩的でない構図を制作するだけでなく、窓の外にあるモンキーパズルの木や、蒸気の跡、ブラインド、壁の隅からの形を抽象化し、周囲の環境に鮮やかに反応して描いている。彼のスタイルは派生的(部分的に分かれた)に見えることもあるが、独特で妥協のない感性を持っている。
2002年に彼は述べた「私は『きれいな』画家にはなりたくない。最終的には無慈悲に絵を描きたいのです。」 - Raoul de Keyser

ラウル・デ・カイザーのアートワーク


#ラウル・デ・カイザー #デ・カイザー #Raoul_de_Keyser #抽象と具象の親密さと日常性 #絵画 #パステルカラー #現代アート #コンテンツ会議 #とらえどころのない形 #キャンバスに油彩 #アクリル #伝統的な素材 #ドクメンタIX #Drift

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?