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夢と映画のち平和

Day of NAGASAKI のひとりごとをnoteにも。
祈りと夢記 2023/8/9

https://theriver.jp/cameron-hiroshima-movie/

広島と長崎の二重被ばくの方の映画、キャメロン監督で実現しますように。アバターの来日で、ご本人が亡くなる10日前に会われていたという。映画はそういう運命の重なりで出来ている気がする。私は修学旅行で、長崎と知覧で戦争体験者から言葉を聞いた。そこには言葉以上のものがあって、語りべが発する複雑な感情を全身で受けとめ、次の世代へ語り継いでいくというのは、祖霊崇拝の古いかたちような気がしている。祖霊崇拝とは血縁だけでなく、この世界を築いてきたすべての命に敬意をあらわすことだと思う。そこには敵も味方もない。

『アバター』をみたとき、ジブリの中に保存されてきた霊性をみた気がして調べたら、構想は『もののけ姫』より少し前だったようで、同時代的なシンクロニシティだったことに感慨深くなった。『アバター2』をみた時は、戦闘で吹っ飛ぶ人間の描写があまりにゲーム的で、複雑な気分になったけど、近代科学とそれ以前の霊性の両方に造詣の深い監督への尊敬は変わらない。

『インセプション』で夢の領域が現代でも重要であると提示したノーラン監督の『オッペンハイマー』を日本でみれるのがいつになるなわからないけど、複雑な事情を単純化せずに複雑なまま提示し、観客に問い続ける監督の手腕に期待したい。

私は、この3年ほど繰り返し戦場のような夢をみる。最初は映画の現場と戦場がつながっている夢で、それは、私が現場でしんどかったことの反映であったかもしれない。

今年5月伊勢の朔日詣りの朝には、ヘリコプターが落ちそうになって酸素マスクをもとめる夢。その直前に自衛隊のヘリコプターの墜落の報道があったので、そのことへのアテンションだったのかなあと考えながら風の宮を歩いていたら鳥居を出る直前に枝がバリバリと落ちてきて、そばを歩いてた人が、何かのサインだと騒いでいて、国を守ろうとして犠牲になってきたすべての命を感じて、涙が出てきたし、それが訓練中の事故であったとしても現在進行形であることに震えて、平和を祈った。

7月の高野山へいく早朝は、ジョーカーの仲間みたいな女性がふざけて火薬袋を投げていて、そこから爆発がおこって、海に飛び込んで逃げる夢。人が少なく水が冷たいほうには炎がまわっていて、生き残るために厳しい選択を迫られるところで目がさめて、そんな光景をみてきた命に慰霊の気持ちを捧げながら、それが今の自分の現実ではなく、生かされていることに感謝した。

こういう夢を繰り返しみながら、これを何かの夢告として解釈してみて、自分が今想うことは、ゴッコとか訓練とか撮影とか、悪意なくやっていたことが、気づいたら侵略行為とか、プロパガンダとか、スパイ行為とかに仕立てられていた、みたいなことは、ありふれたことだから“気をつけてくださいね〜”ってことなのかなあ、と。こういう夢を恐怖をあおるものして解釈したり、流布したりしたら、それこそ物語の悪用な気もしてます。とはいえは、世界に危険が潜んでることから目を背けても生き残れない。それは自然災害ふくめてね。ただしくおそれて祈りの時間を持つことの重要性を、この3年は特にあらためて感じています。

とにかく、今いきてることに感謝です。長生きしたいし、みなさん、長生きしましょうね。生きてみたらいいことあるし、先祖がよろこんでくれることもあるかも。お盆〜秋のお彼岸は、夏バテ含めて心身にドカンとくることもあるかと思いますが、みなさまご自愛ください。台風で九州帰省を延期して、東京からの暑中お見舞いでした。来年は佐賀帰省と合わせて8/9に長崎慰霊訪問したいなあ。そうそう、嬉野温泉と長崎も新幹線でつながったんです。九州観光仲間求ム♨️

追伸。2024年2月28日〜3月5日頃、金沢21世紀美術館のシアター21で行われる公演《“祈りの音”を聴く〜Listen to the Sound of Player》にアートディレクター的な立場で参加予定です。はじめての映画の現場で出会った岸さんのお誘いで、こんな今の自分のテーマど真ん中のプロジェクト、かつ、18歳の私に色んな気づきをくれた金沢21美という舞台の仕立てに、芸能芸術の神様の存在を感じずにはいられなかったりしています。そんなにうまいこといくかわかりませんが、うまいこといくかもしれないので、みなさま奮って、金沢行脚の予定を入れておいてくださいまし。詳細はこれからですが、高校生には無料招待枠もありますです。美術館からボランティアスタッフの募集もあるそうです。いろんなご縁がありますように。

https://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=73&d=131

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