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中学生の時に描いたリンゴ。

中学三年生の時の絵

過去のFacebook記事より。
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先日の鹿児島のグループ展でのこと。中学の時の美術担任で、この度退官されるたべ先生が、1点の絵を持参されました。それは、僕が当時、授業で描いたリンゴの絵でした。
なんと、25年前の絵を保管してくださっていたのです・・。感動で胸が詰まりました。ありがとうございます。
おぼろげに、この時のことを覚えていました。油絵ふうに描いてみようということで、プラスチックのナイフで水彩絵の具を厚塗りしていきました。
鮮烈な色もさることながら、真ん中に、どーん!とあるリンゴの絵を見た時に思ったことは、実にシンプルでした。

「結局、なんにも変わっていないんだなあ・・」

人間の本質は何も変わらないのです。
構図とかそういうことではなく、ここに、僕という人間の気配というか、どうしようもない業のようなものを痛烈に感じたのです。このリンゴは、僕が死ぬまで逃れられない自分自身でした。

この25年間。高校で美術部に入り、デッサンや油絵を学び、大学では抽象画や彫刻、写真、映像、空間演出、パフォーマンス。それから似顔絵を描き始めて・・。人生でもいろんな紆余曲折があって、それを乗り越えながら、自分は、何度も何度も生まれ変わったと思っていました。
それが、何色にも染まっていない15歳の少年の絵を見ていると、見えているものが、ずっと同じだったという事実が歴然としていて、もうおかしくなって、笑ってしまいました。
良くも悪くも、根本的な本質は変わらない。それをどれだけ深めていくか・・。ということなんでしょうね。さらに深めるには、また厳しい経験が必要なのでしょうが。

そんなこんなの鹿児島滞在。25年の時間が、時空を飛び越えてひょいとやって来たものですから・・。それなら25年後、65歳の自分だって、ひょいと簡単に行けるのかもしれません。
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現在の日記

もはや30年も前になる、中学時代の授業作品。この絵をずっと保管してくださった中学恩師にも、今回の城山ホテル鹿児島のイラストのことをお伝えしました。
あれから30年。自分も他者も世界も、全て変わっていく無常の世界において、変わらないものがある。それが芸術を通して、見つけ出せるのだと思います。

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