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小さい身体

6/12という日を、一つの戒めとして誓わねばならない。
子供はこんな小さい身体で、大人にたくさんのことを学ばせてくれる存在だということを、深く気付かせてもらった。
夜の寝かしつけ、真っ暗な部屋で、この小さな手や、骨や、足や、首や、頭や、耳を、愛おしいとは憚られるほどに、敬意をもって接していこうと決意した。
僕はなんて雑な人間なんだろう。この身体も、心も、感情も乱れ切っている。それが自他ともに影響を及ぼすこともある。本体も弦も荒く作られたバイオリンの音色が、周りを不快にさせるように。
大人であるほど、心身と感情を整えていかねばならない。
反省している。そして、この小さな身体の尊厳に、涙した。真っ暗闇、いつもの様に耳かきをしながら。
不甲斐ない父で、本当に申し訳ながない。許しておくれ。どうか、もっとまともな人間になるから。学ばせてくれてありがとう。
いつのまにか、寝息が聞こえた。

おしまい。

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