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雑文集  「おかしな整体師」 「腰の曲がった老婆」 「ミニスカート」「健康とアフターコロナ」

今回は「ショートエッセイ集」です。日々、何気なく書留めてはいいけれど、行き場のない文章です。ただ、行き場のない文章だからと言って、クオリティの低い、味気のない文章を読ませたいわけではなく、自分なりに、自分の表現のひとつとして、意識はしています。

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カンケーないけど、久々にスタバに行った!抹茶フラペチーノ。暑い季節に最高ですね。ちなみに僕はソイ(豆乳)で、ホイップ少な目が好みです^ ^



『おかしな整体師』

妻がある時、腰が痛いと言い出した。

行きつけの鍼灸はあったが、気分を変えて見たいとのことで、インターネットであれこれ検索し(嫁はそういう作業が好きなタイプだ)、車で30分ほどの場所にあるその整体院を見つけた。

書籍も出版しているので、Amazonでポチる。そして、整体院も予約した。

で、予約日当日。嫁さんが入って受付するなり、その整体師はこう言ったそうだ。

「本、持ってきましたか?サインしますよ?」

本は、家に来ていたが、まだ開いていなかった。しかし、見も知らぬオッさんのサインなど欲しいわけでない。そもそも妻は、サインとか欲しがるタイプではない。

「はぁ…、家に忘れました」

と控え目に言うと、

「あー、それは残念ですね〜」

と言われたそうな。

整体師は、中肉中背の、若い頃はそれなりに整った顔立ちと思われるが、今はそれ相応の、中年の男性。彼一人で経営している。

その後、施術。施術は、悪くはなかったそうな。(少し、楽になったかな…)との感想。そして、日常にやる体操や、運動法を説明され、

「本に詳しく載ってますから、読んでください!」

と、自身の書籍を強く紹介された。

「ただ、この症状だと時間がかかりますね〜。慢性的なので」

と言われ、

「はぁ〜」

と返事を濁していると、

「では、来週!〇曜日、▲曜日、●曜日、■時と、〇時がまだ予約が開いてます。何時にしますか?」

と、もう通院が決定してたらしく、嫁さんはやや強引な切り口を不審に思いつつも、もう一度くらい受けてみようと、予約したそうな…。

「なに。サインって…、そんな有名な人なの?」

と、その話を聞いてから、俺は妻に尋ねた。

「さあ、まったく知らない。本もレビューとかほとんどないし」

とのことで、俺もスマホで調べてみるが、まあまあその業界で有名な人と人脈的なつながりがあるようだったが、彼自身は、ほぼ無名に等しかった。

「本を出版したことが、よっぽど嬉しかったんだろうね。それで有名人の仲間入りしたと思ったんじゃないの?」

と、そんな風に思い、納得するに至った。

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