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映画「MINAMATA」と「環境問題」のこれからについて

⭐︎お知らせ

11月13日(土)心と体が出会うワークショップ「Seed」 京都
11月14日(日)歩く瞑想の会 比叡山
11月21日(日)心と体が出会うワークショップ「Seed」 東京

詳細、募集はまもなく。

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ジョニー・デップの久々の主演映画「MINAMATA」が上映されています。

カメラマン、ジャーナリストの「ユージン・スミス」さんを演じました。このYOUTUBEを見て、映画を見たくなった。

今日はこの映画に関する感想を含め、様々な角度から、僕なりの考察をしていきたい。

まず、映画に関しては、素晴らしかったです。観てすぐにこんなTweetをしたが、

ジョニー・デップの新しい一面を観たような気がするし、日本人俳優達も素晴らしかった。

僕が映画にしろ、音楽や文学、あらゆる「芸術作品」を受け取る時に意識するのは「生命」であり、「人間」だ。派手なアトラクションや、わかりやすいギャップによる感情の揺り戻し効果のカタルシスとしての感動ではなく、自分の「命」との共振にある。

映画は「原作、脚本、演技、映像、音楽」の総合エンターテイメントであるがゆえ、すごく良くもなるし、すごくチープにもなるし、アトラクションにも感動ポルノにもなる。

MINAMATAを見る前は、感動ポルノ的なものをやや想像してたが、ほとんどそういう要素はなかったと思う。

事実に基づいている映画なので、ネタバレもなにもないが、ご存知の通り、「水俣病」は、他の公害病同様に、とにかく悲劇的事件であり、人間の欲と悪徳が生んだ人災。

しかし、忘れてはならないのが、1956年に最初の患者が現れてから、工場主のチッソ株式会社、熊本県、政府通産省は、「因果関係はない」としていたので、メチル水銀入りの排水を止めることはなく、他の同様の工場への警告もなく、新潟でも水俣病が起きた。

勇気を持って訴え続けた人たちと、本映画のユジン・スミスらの尽力で世界的にも注目を浴び、1968年、ようやく裁判は終わり、政府、県、チッソ株式会社は認めた。

しかし、今でも苦しむ人たちは大勢いるし、水俣病の「認定」がもらえない人もいる。

さて、実に12年間です。12年間、工場側や厚生省は原因をメチル水銀の排水と知りながら、「因果関係はない」「それくらいの量では病気にならない」として、一部の患者への見舞金だけにとどめていたのです。

多分、「この病気は排水のせいだ!」と、12年間訴えつづけていた人たちは、初めの頃はそれこそ「陰謀論者」扱いだったでしょうね。もちろん、明るみになって「陰謀論」ではなく「陰謀」だったと世界に知られたわけですが…。

今、世界に起きている不可解な病気やら薬やらも、この映画とつながりがあるのでは?陰謀は、明るみになるまでは「陰謀論」ですからね。

もちろん、信じるか信じないかはあなた次第です。ただ、冷静に見極める目は必要ですし、自分が偏った考え方や、偏った情報の中にいないかは、チェックした方がいいと思います。

僕も気をつけます。自分のジャッジを振りかざし、自分の都合の良い情報ばかりを集めて「ほれ見たことか!」なんて思わないように、そこに関しては謙虚さと冷静さを持って、争ったり、攻撃性を持たずに考えたいです。

しかし、この公害病や、あらゆる人災に「今だけ、金だけ、自分だけ」という考え方の、資本経済による強者が、弱者を搾取するという事実は過去のものではないということは考えてみるべきだと思います。

さて、こっからはちょっと深い考察です。どうしてこの時期にこの映画を上映し、ヒットしているのかを。

先に言っておくけど、製作者や役者さんたちは、こんな考察は関係なく、彼らは全身全霊で素晴らしい作品を作ったのは事実です。そこは喝采します。

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言葉の力で、「言葉で伝えられないものを伝える」ことを、いつも考えています。作家であり、アーティスト、瞑想家、スピリチュアルメッセンジャーのケンスケの紡ぐ言葉で、感性を活性化し、深みと面白みのある生き方へのヒントと気づきが生まれます。1記事ごとの購入より、マガジン購読がお得です。

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