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不思議な話。「寺からついてきた霊?」

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今回も、不思議な話シリーズです。(前回はこちら→エスカレーター・テレポーテーション。実話の不思議な話

この話は、著書の「人生をひらく不思議な100物語」には掲載していないエピソードですが、

原稿書き終えてから「あ、あの話も書けばよかった!」と思った話です。

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これは2017年の2月の出来事なんだが、初めて「泉岳寺」に行った時の事だ。

その数日間、都内に用事があり、品川から近くのビジネスホテルに宿泊していた(当時は八ヶ岳山麓に住んでたからね)。朝、近所に有名な泉岳寺があったので、ふらっと行ってみた。宿泊先の近くに神社やお寺があると、挨拶がてらに行くのが習慣だった。

泉岳寺は、忠臣蔵で有名な赤穂浪士47士の祖霊が祀られているお寺で、観光スポットとしても有名だ。泉岳寺駅という都営線の地下鉄の駅名が付けられるくらいなので、その存在は知っていたが、行くのは初めてだった。

お寺はそれなりに広く、赤穂浪士たちの墓は一番奥の方にある。

俺はとにかく神社仏閣が大好きだ。それはスピリチュアルだの、神社参拝ブームだのの前から、お寺とか神社でぼんやりと時間を過ごす事が好きで、お寺の中で、朝の新鮮な空気の中、ゆるりと過ごしていた。

「いい寺だなぁ」と、お寺の雰囲気というか、オーラというかエネルギーを感じながら、けっこう長く過ごしていた。昼に友人とランチをする予定で、それまで時間もあったし、まったく寒くなく、気持ちの冬の晴れ空で、日だまりにいるだけで最高の気分だった。他に誰にもいなかったのもよかった。

十分にリラックス、境内で短い瞑想をしてから、奥の方へのんびり歩き、有名な赤穂浪士の墓の辺りへ。

簡単な仕切りがあり、墓のあるゾーンへ足を踏み入れる。しかしその瞬間に、あまりの空気の違いに驚いた。

(お、重っ!)

と、場に漂うエネルギーの重さに驚いた。有名なパワスポって、「人の念」みたいなものが強い場所が多いが、それとはまるで違う重さだ。

瞑想をした直後だったので、意識がかなり研ぎ澄まされていたせいもあり、エネルギーに敏感になっていたが、とにかく重たく、様々な思念や、未浄化のエネルギーを感じて、その中にいるだけで体が重たくなった。

人によっては、この手のエネルギーで気分が悪くなったりする人もいるだろう。しかし俺はそういうのはけっこう冷静に自分と切り離して考えれるし、そもそもエネルギーに「良い・悪い」はないと知っているので、ただ「ああ、ここには“そういう”思念がたくさんあるんだなぁ」と思っただけだ。

意識をさらに変えれば、霊視のようなものもできたのだろうけど、別にその辺をどうのこうのする気はなく、ただその重さを感じて、外に出た。

しかし、今度は外に出ると肩や背中にずしりと、重みを感じた。

(ありゃりゃ、付いてきちゃったよ…)

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