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③恐怖の根源 ブラックムーンリリス(トゥルー値)

前回、ダーク・ムーンリリスについてのお話をしました。

今回は、ブラック・ムーンリリスについてみていきたいと思います。(*最初に今回の記事をアップした際に、後半から間違えてDMリリスと記載してしまっていたので、訂正しました~。失礼しました。)

ブラック・ムーンリリスは、月の遠地点といわれています。月の軌道で地球から最も離れているポイントのことで、実際に存在する小惑星ではありません。ブラック・ムーンリリスは計算法の違いで、true(本来の位置) mean(不規則に動く月の平均化した位置)がありますが、私はtrue 値を採用して検証しています。私が使用してるAstrodienst では、出生図に lilith (o)と記されます。(h13)

ブラック・ムーンリリスは抑圧、根源的な恐れ、満たされない欲求、などを意味していると一般的に言われています。

月の影といわれているので、まず、少し出生図の月のおさらいをします。

出生図の月は、自我視点で使う欲求を手放すことが出来ると、その反転(180度)の位置にあった本来の月(霊性なものなので、出生図にも記されていない)が姿を現し、太陽の使い方のヒントや方向性をみつけます。そして、その本来の感情や人格を表す霊性の月と、7歳までに育てた純粋な性質を太陽に吸収させて、統合が完了します。

月は魂の傷をあらわしていて、今生で昇華していくことが求められる部分です。求められる、と書いているのは、必ずしもこの月の傷に向き合い、自我欲求を手放せる人達ばかりではないからです。でも、それも全体の進化成長には必要な学びでもあり、自由に選択できる、というのが本来の「愛」の意味だと私は思っています。

が!それでも私の乙女座アセンダントに0.09度で合になっている1ハウスのライジング・スター木星と、12ハウスの火星が訴えるのです。

「天体の力を使って、光と闇を統合し、太陽を輝かせ個を発揮し、意識や魂が成長を続けることが元々の計画です。そうすることで、進化の秩序が保たれるのです。すでにかなりの自由ルールを設定してありますので、一応基本的な部分は守ってください。」と!

これに従わないってことは、太陽いらなかったじゃん。月だけであればいいじゃん。地球いらないじゃん。っていうことになってしまうのです。

水瓶座にトランジットの冥王星がはいると、その進化成長のための手順がもう一度見直されて、しっかりと論理的に説明された新マニュアルが世に出回っていく、のだと思います。同時に、社会、経済のシステム、教育の在り方、国、個人の在り方なども革新的な進化をとげていくようです。

さて、そんな複雑な構造をもつ月の影と言われているのが今回のブラック・ムーンリリス(BMリリス)です。

前回お伝えしたDMリリスは、傷になる際に出来た衝動的なカタルシスエネルギーという感じ。

今回のBMリリスは、傷(月)の影なので、普段は無自覚の女性性から派生した闇、といえます。

月自体には、長い魂の歴史に封じ込められた痛みがあると考えられていますすが、物質界である現実においては、月は母親や周囲に関連して、女性性の痛みを色々と現象化します。

生まれたばかりの赤ちゃんにとって、母親から見捨てられることは死を意味しますので、そうならないために、出生図の月の性質を特に母親から受け入れられるために使わざるを得なくなることもそのうちの1つといえます。

物質界では、幼少期の月が母に関連しているとすると、BMリリスの闇というのは、月が7歳頃までに得ていた安心感、安定感の届かないところ。

なので、母親の影響で闇になってしまった地点と考えられます。(けど実際には長い魂の歴史で傷ついた部分)BMリリスは現実の母親に関連した闇か、母からそれを得られなかったか、月の成長期が過ぎてからはもう手にはいらないもの(母から得られないもの)と、自己完結している闇ともいえます。(自己完結しているだけで、実際にその能力が使えないというわけではない。)

闇=恐怖なので、その星座の性質自体によくわからない恐怖を感じ、無自覚にそれを避ける行動をとってしまうか、なんとか手にいれようとしてそれににむかうか、、、。(そのハウスにある天体やアスペクトによりけり)また、そのBMリリスの性質を使っている他者をみても、自分の中の感情が刺激されます。

なので、一般に「女性性から派生した根源の恐怖」と言われているのはないでしょうか。このBMリリスとの対峙は、男性性と女性性が統合を果たすためには必須。

私のBMリリスは1ハウスの乙女座にあります。

実は私は、乙女座の性質が表す、貢献することや、秩序を保つためにルールを守ること、役割を与えられることに関して、言いようのない恐怖をもっていました。でも、土星も1ハウスにあるので、かなり厳しい課題として取り組まされてきました。

例えば、小学校低学年の時は、「生徒」としての役割がありますので、忘れ物をしてはいけない、と先生に言われると、前日にランドセルの中身を何回も確認したにも関わらず、当日の朝も不安になって3回くらい確認してました。「ー係」という役割を与えられた時も緊張していました。

結婚してからは、「母親」「妻」という役割を同時に与えられて、心と身体がパンクしそうでした。出生図の獅子座の月は、旦那の望む妻のイメージを勝手に作り上げるので、妻としても母親としても認められたい、という欲求を出していました。

私の獅子座の月が承認欲求を求めたり、自分のセルフイメージを傷つけない行動をとらせるのは納得です。しかし、そのイメージにそって貢献をすれば、本来ならば月の自我欲求は一時的に満たされるはずなのですが、私の場合、それが起きない時もあったのです。その原因で思い当たるのは、母しかいません。

私の母は、姑に反対されて仕事を辞め、嫌味を言われても、何をされても、最期まで痴呆になった姑の世話をしていました。私の父から言葉の暴力をうけて心が傷ついても、それでも母は「妻」としての役割を全うしていました。

しかし、魚座の太陽と月をもっている母は、月の影響が強いと、魚座のネガティブな性質がでて、魚座本来の性質である無条件の愛とは反対の、勘定付き、条件付きの愛情表現をしてしまうのです。

自分はあれだけやったのに感謝もされないし、損した気分だ、としょっちゅう言っていました。

祖母が亡くなった後は、家庭内はかなり落ち着きましたが、私からみた母は、役割に徹することで自分を苦しめているようにみえたのです。なので貢献自体に恐怖を無意識に感じてしまっていました。

「役割にこだわるのではなく、柔軟にルールを変更しながら、自分自身ができる貢献を純粋に行う」という1ハウス乙女座の大切な部分が母親の影響で、闇に隠れてみえなかった、といえます。

また、私の旦那のBMリリスは蟹座7ハウスにあります。

旦那の母親は男性性の恐怖に囚われて、息子(旦那)が辛い経験をしている時に、身を投げ出して息子を守る事ができず、その後、彼の傷ついた感情に寄り添うことも出来なかったようなのです。

お義母さんは、とても優しい方なのですが、男性だけが様々な能力を持っていて、女性である自分は能力が全くないと思っており、常に受け身で自身を守る体制にはいり、自身のネガティブな感情に相手を同調させようとする傾向があります。

自身のネガティブ感情に相手を無理に引きこんで同調させようとするのは、私もした事がありますし、誰にでも経験はあるはずです。これは、ネガティブな女性性の使い方です。

なので、旦那の場合、蟹座の性質である他者や自身の感情に寄り添うこと自体がよく分からずに、その部分が闇に隠れてしまっていたようでした。(それを無意識に求めてもどうすればいいかわからないという感じ)

占星術を勉強しなければ、私は、彼の心の壁と拒絶、その反動の行動、及び自分から動いて相手に働きかける、という思考に欠けた徹底した受け身姿勢の原因がわからないところでした。蠍座の月ということもあり、おそらく彼の母親がもつ女性性のネガティブな面に一体化している状態だったといえます。(同じ蟹座BM、蠍座の月をお持ちの方でも、その他の天体の配置によって個人差があります)

彼の場合は、蠍座の太陽、月、金星、火星、水星、天王星をもっているので、月を手放してしまえば、BMリリスの7ハウスの闇どころではないエネルギーを使って蠍座で自己実現をしていくことが出来ます。

色々な葛藤がありましたが、お互いに月を徹底的に見直す機会がこの結婚で与えられていたのだと、感謝と納得の気持ちでいっぱいです。

出生図の月の次元が変わると、BMリリスは気にならなくなります。母親から与えられなかった闇を気にするよりも、太陽を使って前へ進んでいく力が強くなるからです。

自我視点の月が大我視点の月になると、出生図の月の180度反対側の反対の位置にあった本当の心の安定ポイントや素の感情である月を感じることが出来るようになります。

出生図の月は、自らは輝くことができません。月は太陽へ統合されることで真に輝いていけるんです。それを理解できるとBMリリスの闇にお別れできます。

ここで、最終的に自身の母親の呪縛から解き放たれるのだ、と私は思います。

まあ、書いてしまえば簡単な事のようですが、実際、闇に対峙するって辛いですよね。特に、水星座の月やBMリリスを持つ方にホロスコープカウセリングを依頼していただく事が多いのですが、皆さんとても繊細でお優しい。そして深く傷つく経験をされている。水星座に天体が大集結している旦那のおかげで、水星座の理解が深まりました。(あと魚座太陽の母、娘2人のおかげかな?)

月は無意識ですから、今後は私も獅子座の月やBMリリスの闇に囚われないように、しっかり太陽に意識を向けていきたいと思います。

男性性と女性性の統合、成長するためには必須ですが本当に多くの気付きと収穫があります。皆さん一緒に頑張りましょう♪



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