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京都のアートフェアには、世界のギャラリーにつながる扉が集まっていた!
2022年11月17日に、Art Collaboration Kyoto(ACK)を訪ねました。
現代アートに特化した日本最大級のアートフェアで、舞台は京都です。
今年が2回目となる新しいスタイルのアートフェアですが、「現代アートとコラボレーション」をテーマにしていて、日本と海外のギャラリー、行政と民間、美術とその他の領域などがコラボレーションする点が特徴的。
このコラボレーションで、突出して素晴らしいのが、日本と海外のギャラリーのコラボレーションです。会場には約30個のブースがあるのですが、それぞれのブースには、日本からの参加ギャラリーと、海外からの参加ギャラリーが一軒ずつペアになって出展しています。
日本国内のギャラリーがホストとして、日本国外に本拠地のあるギャラリーをゲストに迎え、ブースを共有して出展しているのです。
例えば、最初に訪ねたブースでは、KOKI ARTS(東京)が Denny Dimin Gallery(ニューヨーク)をゲストとして迎えて出展していました。
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花柄を背景にしてエキゾチックなリゾート風景が描かれた作品にすっと惹かれたので「この柄ステキですね」と話しかけてみると。。。
「彼女は若手ながらニューヨークで人気上昇中のアーティストです。私も大好きで、このような感じの作品を1点持っているのですよ」と華やかなワンピースが魅力的なDENNYさんがにこやかに答えてくれました。
簡単な会話を交わしてから、「ニューヨークに行くことがあったら是非あなたのギャラリーを訪ねたいです」と伝えると「その時は是非こちらに連絡してください」と名刺を渡してくれました♪
東京をベースにするギャラリー KOKI ARTSからニューヨークに開かれたアートの扉!
ガイドブックに掲載されている知らないギャラリーを尋ねるより百万倍もワクワクします♪
実は、各ブースに招かれた海外ギャラリーのギャラリストやアーティストが在廊していたので、この後もこのような出会いが次々と待っていたのでした!
おっ!あれは何かな?
まるまると太った陽気なおばさんのような形をして、 纏っているドレスはモノクロでスーパーおしゃれ!そんなたたずまいの壺がオーラを放っていたので近づいてみました。
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Canadaという名前のニューヨークのギャラリーが展示していた作品で、東京の小山登美夫ギャラリーが同じブースに招いたギャラリー。ギャラリストさんと、この壺を制作したアーティストのElisabeth Kleyさんもいらっしゃってお話しすることができました。
Elisabethさんは、実は絵画をメインに制作してきましたが、壺など立体物にも展開を見せているとのこと。この粋な図柄は、彼女が各地で見た「建築物」のモチーフを組み合わせてることを教えてくれました。そう言われてみると、建物のはりの部分のようなものが見えたりします。ロンドンのエジプトテイストの建築物などもミックスしているとのことなので独特なエキゾチシズムが出ているのですね。
彼女の絵画作品は、 アートフェア会場中心部に特別展示されていました!
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次に出会ったのは、ニューヨークのKlaus von Nichtssagend Gallery から 来日していたROBさん。 Maki Fine Arts(東京)のゲストギャラリーの方です。とてもフレンドリーな方で、 ブルックリンやマンハッタンを中心に展開してきたことや、 京都は20年ぶりなので、 仕事の合間を縫ってちょっと観光したいというようなお話まで、 いろいろ会話が弾みました。 「ニューヨークに来ることがあったらメール送ってね」 と言ってくれました。やった!
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そして次々に現れた、 インパクトと魅力に溢れた作品の数々はこんな感じ。 普段は海外で活躍されている日本人のアーティストさんにお会いできたのも嬉しかった!
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この素晴らしいアートフェアのプログラムディレクター
は山下有佳子さん。お着物姿でスピーチ!
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この日は内覧会でしたので、VIPラウンジも利用できてハッピー♪
ポメリーのシャンパンをいただきながらアート談義。
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このアートフェア、Art Collaboration Kyoto(ACK)の 地図はこんな感じで、 コンパクトにまとまっていながら、国際色豊でハイクオリティーなのが素晴らしい!
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車で20分ほど離れた、本願寺伝道院でのサテライト展示「時間の花/Flowers of Time」も充実!
本願寺伝道院は、1912(明治45)年に東京帝国大学 教授・伊東忠太の設計によって建てられた通常非公開の重要文化財。 この建物の内装と歴史に、現代のアーティストたちによる作品とコンセプトが混じり合い、日常とは異なる時間と異空間が私たちを未知の世界に連れて行ってくれました!
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ここで嬉しかったのは、ユージーン・スタジオ/ 寒川裕人さんと再会できたことです。寒川さんが東京都現代美術館で個展をなさった時にお話ししたことを覚えていてくれて、話しかけてくれました! そして、 なんとすごいことに、 東京都現代美術館では長蛇の行列が出来ていて体験できなかった、《想像 #1 man》の体験が今夜できるとのことなのです。《想像 #1 man》とは、寒川さんの手によって作られたひとの像で、そのすべての工程が完全な暗闇の中で行われ、同様に完全な暗闇の部屋の中で展示される作品です。そのため像の全容は作者である寒川さんですら知らず、今まで誰一人としてみたことがないのです!
この作品を鑑賞するためには、 真っ暗闇の中に一人で入って、ひとの像を触らないといけないのですが、 暗闇が怖い私は、 ちゃんとぞうまで辿り着いて鑑賞できるか自信がなくドキドキ。 でも、 爽やかな笑顔で迎えてくれた寒川さんの言葉に 勇気づけられて、 何が何でもひとの像までたどり着こうと決心しました。
恐る恐るカニ歩きで暗闇を進んでいくと、 3分くらいしてから壁に突き当たりました。 作品がどこにあるかわからなかったのですが横の方を手探りで触っていると、「 あった!」。 台の上に荒削りな彫像が立っているような感じでした。 頭の上まで触ってみて、寒川さんが形作って行った時のことを想像して出てきました。
作品を観賞したいという情熱が、真っ暗闇への恐怖を克服した自分に嬉しくなるという事も含めた鑑賞体験ということで、貴重な体験でした。
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さらに夜8時からは、 京都市京セラ美術館にてArt Collaboration Kyotoのレセプションがありましたので参加してみました(事前予約制)。
到着すると、京都市京セラ美術館が南国の海のように透き通ったターコイズブルーにライトアップされていました。シンデレラがかぼちゃの馬車で向かったお城って もしかしたらこんな佇まいだったのじゃないかなと思わせるような夢の色。
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中では、 お酒が振舞われたり、 音楽のパフォーマンスもありましたが、 美術館で開催中のアンディ・ウォーホル展も鑑賞できるとのことでまずはそちらへ。
初期の作品から、 定番のシルクスクリーンはもちろんのこと、 京都を訪ねて「徹子の部屋」に出演した時のウォーホルの写真や、 ウォーホルの社交場「ファクトリー」の再現、 彼のミューズであったヴェルヴェットアンダーグラウンドのニコの映像、 門外不出の「三つのマリリン」、珍しい大作「最後の晩餐」など、見応えあり!
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ウォーホルが夜な夜な著名人たちと繰り広げた享楽的な空気とシンクロするように、 レセプション会場では華やかな人々がドリンクを飲みながら語っていました。 各階の一角で、 ディサローノやクラフトジンやアイリッシュウイスキーなどから作った とっておきのスペシャルカクテルがふるまわれていたのには狂喜乱舞♪
屋上からの眺めもステキで、 在りし日の鹿鳴館でのパーティーが現代版になるとこんな風になるのではないかなと楽しい空想も広がりました。
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アートがもたらしてくれるこのファンタスティックな「非日常」が、ついに「日常」となる日が来ますように!と心から願った1日でした!
【基本情報】※既に終了しています
開催日程:2022年11月18日(金)−11月20日(日)
内覧会:11月17日(木) ※招待者と報道関係者のみ
メイン会場:国立京都国際会館イベントホール
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