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【開催記録】第54回アート対話カフェ 2023/12/18

本日は6名の参加者と共に、アート作品を鑑賞しました。

今回は会の初めに、まずA~Cの3枚の作品をみて頂き、その中から1つ鑑賞する絵を皆さんに選んで頂きました。

そして今回、見て頂いた絵はこちらです。

ティントレット『スザンナと長老たち』(1555〜1556年作/ 美術史美術館 所蔵)

参加者の発言

  • 左下の老人の体勢が変。
    体と顔と手の向きが不思議で、違和感がある。

  • 右の女性が余裕のある表情。
    男性に覗き見をされても構わないという表情をしている。

  • 女性は自分の姿を鏡を見ている。
    鳥は外を向いて、女性の左足にはコウモリの様なものも見える。
    老人の手にはドレスの様なもの。何かを奪っている様にも。
    もう一人の奥の男性は、手前の鏡を除いている様にも見える。
    女性以外の人たちは、女性を見ていないように見える。

  • 女性は老人たちに気づいていないのかも。
    左の老人は着物まで奪って興味津々のように見える。
    奥の老人も女性に興味がある。控えめにも見える。

  • 女性の正面のバラ枯れている。
    鏡を見ているふくよかな女性は、自分にしか興味がなく、周りには目を向けていない様子なのでは?

  • 左の男性の手の曲がり方が変。頭頂部の描かれ方や眉毛のシワも、女性と比べて汚く描かれている。やりすぎな気もする。
    奥の男性もやっと立っている。もっと元気に描いても良さそう…。わざと醜悪に描いている様にも見える。

  • 女性の視線に注目してみた。
    女性は、一点だけ見ている様だが、周囲の様子は把握しているのでは。
    余裕のある表情から、老人たちがいることには気にしていない様子。

  • 老人に挟み撃ちにされている女性はかなり危険なのではないか。退路がない。
    危うい印象にも思える。
    女性は水浴びをしているのではないか。

  • 女性の足元に髪飾りの様なもの。老人たちが近づいてきたら武器になる。

  • 女性は水浴びをしている様に見える。
    かんざしや、くし。硬い素材の衣装が見える。
    この女性は、戦う人なのかもしれない。

  • 爺さんも女の人も本当は死んでいる?
    鏡に映っていない。老人はお迎えに来ている?
    動物たちはみんな背を向けている。中央の老人の格好は死装束?
    周りの木々も細く、この絵から、生命を感じない。

  • 老人たちの動悸がわからない。
    単にスケベな場面を描こうとしているわけではなさそう。ものを盗もうとしているのか。疑問を感じる。

  • 水浴びをしている女性。
    老人は、女性の衣装を抱きしめている。「天女の羽衣伝説」を思い出した。
    それを描いているのでは?

  • 絵の奥の石像がある。絵の左側にも。
    この絵は、古代のギリシャやエジプトの神話なのでは?

参加者絵の質問

最初に見た3枚の中に、ひとつだけ女性の作家がいます。
皆さんはどの作品が女性が描いたものだと思いますか?

  • Cだと思う。
    本当にやめてほしい時は、この様な仕草になるのでは。
    男性が作者であれば、ここまで怪訝そうに描かない。

  • Aだと思う。
    男子なら事象を簡潔に描きそう。
    女性は話をするときに、様々な出来事を装飾的な風景も描きたいと思うのではないか。自分ならAの様に描きたい。

  • Aだと思う。
    絵の中の女性は顔より、体が大きい。
    たくましさへの憧れを描いたのではないか。

  • Cだと思う。
    Aだと小物を並べすぎている気がする。
    Bは、男性の手がリアルで、女性の手は平面的。
    自分の手を見て描いたはず。
    Cは自分の手を見て描かれている。
    赤いマントの男性がとてもリアルなので、自分の嫌な人を書いたのではないか。

  • Cなのでは?
    女性が女性らしく、嫌がっている感じが描かれているので。


答え

女性作家はCでした。

女性は、この時代見られる対象でしかなかった様です。
女性作家が少ない中、女性目線で描かれた画期的な作品なのだそうです。


最後に

皆さんも1日の終わりに、対話型鑑賞会に参加してみませんか?
ご参加お待ちしております!

次回イベントはこちらから!

https://www.kokuchpro.com/group/adcf/