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サントリー美術館「吹きガラス 妙なるかたち、技の妙」展のご紹介

皆さん、こんにちは。アートアンドパートnote編集部です。
夏へ向けてどんどん暑くなる季節、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
東京・六本木のサントリー美術館にて、6/25(日)まで「吹きガラス 妙なるかたち、技の妙」が開催されています。
今回は、涼しい風を運び込むようなこの展覧会と、音声ガイドの魅力についてご紹介いたします。

光に透き通り、同時にきらきらと反射する「ガラス」の美しさは、皆様も知っての通り。ガラスの技法のひとつである「吹きガラス」は、熱で熔けてやわらかくなったガラスに息を吹き込んで成形する、古くから存在するテクニックです。
紀元前1世紀には、すでに東地中海地域で作られていたと考えられており、人類にとってガラスという素材が、どれほど魅力的なものであったかを物語っています。
 

左から:把手付水注 シリア 2~3世紀、長頸瓶 東地中海沿岸域 1~5世紀、水注 シリア 1~5世紀 いずれもサントリー美術館 【全期間展示】

この展覧会では、吹きガラスを作り出す「技」に注目し、古代から現代まで、世界各地で作られた吹きガラスの名品をご紹介します。
銀化した表面が歴史を物語る、古代の地中海で作られた化粧瓶から、イタリア・ヴェネチアで花開き、テクニックが磨きに磨かれたヴェネチアン・ガラスの数々、江戸時代の日本で「びいどろ」と呼ばれ作られた器など、どの作品もそれぞれの地域で練られた美意識や技術を反映した個性的なものばかりです。


船形水差 イタリア 16~17世紀 サントリー美術館 【全期間展示】

また、現在活躍するガラス作家による作品も展示されるほか、過去の作品の制作方法を研究した成果も合わせて展示されています。かつての名もなき作家たちの、ガラスを扱う手さばきや呼吸が聞こえて来そうな展示にご注目下さい。


「吹きガラス 妙なるかたち、技の妙」展示風景 ©田山達之
氷コップ 日本 20世紀 個人蔵 【全期間展示】


音声ガイドのナビゲーターを務めるのは、ナレーターの斎藤茂一さん。
柔軟で斬新な発想とともに進化してきた吹きガラスの世界を、趣深くご案内いたします。
さらに、圧巻の「氷コップ」の立ち並ぶコーナーでは、夏に相応しいBGMを付けたガイドも一部ございます。ぜひ、耳を傾けてみてくださいね。

そろそろ冷房が活躍しはじめる初夏、サントリー美術館で、眼から涼を取り入れてみてはいかがでしょうか?

【展覧会概要】

吹きガラス 妙なるかたち、技の妙
Blown Glass:Enchanting Forms, Miraculous Skills
 
サントリー美術館(東京・六本木) 2023年4月22日(土)~2023年6月25日(日)
 

:日本語、English
  
 ※聴覚のご不自由なお客様へ、文字原稿の貸出をしています。
公式HP: https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2023_2/index.html

音声ガイド料金:600円(税込)※お1人様につき1台
解説時間:約25分 

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