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『ドナテッロ ルネサンス』展より、多彩な素材に見られる革新性

Buondì! フィレンツェ #palazzostrozzi ドナテッロ展よりチヅです。
前回に引き続いて出展作品の紹介はこちら。
『聖母子(かささぎの聖母子)』ルーブル美術館蔵 ドナテッロ 1440年頃


現代美術を除いて”彫刻”と言えば、
素材の色のみで形態を魅せる!
みたいなイメージが根強い感じですが、
ルネサンス彫刻の大御所ドナテッロは、
様々な素材を実験的に使ったり組み合わせたりする多才な芸術家です。

例えばこの作品は、
構成はクラシックな聖母子のものではありますが、
背景をよく見ると丸い小さなガラスが使われており、
その透明性を生かして置くのの装飾とその色が見えるようになっています。

細部


他にも漆喰、タイル、石、革、多様な素材が使われているドナテッロ作品があります。
素材によって見た目自体が変わる他、
物理的に実現できる形態が変わってきますので、
彫刻鑑賞において素材を気にしてみるというのも面白い視点の一つです。

展覧会などではキャプションにタイトルなどの他、
素材も併記されている事が多いので、
ちょっと注目してみてくださいね!



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