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このありふれた美しい日々を愛おしく思う:映画「アバウト・タイム」を見て

あついこの間、リチャード・カーティス監督の「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」を見ました。その感想をゆる〜い感じでまとめてみます。

※私は映画ファンというよりも、誰かのつくったストーリーを見るのが好きなただの一観客なので、正直映画評論とかもまったく読みません。難しいこともわかりません。ただ、備忘録とも言い難い、鑑賞後の気持ちをどこかにまとめて見たかったので、ここに記録してみようと思いました。

「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」

監督・脚本:リチャード・カーティス「ラブ・アクチュアリー」
出演:ドーナル・グリーソン、レイチェル・マクアダムス、ビル・ナイ
トム・ホランダー、マーゴット・ロビー、リンゼイ・ダンカン

引用元:http://abouttime-movie.jp

監督・脚本ともにリチャード・カーティス監督がされているそうです。カーティス監督といえば、脚本として「Mr.ビーン」、「ノッティングヒルの恋人」、「ブリジット・ジョーンズの日記」、監督として「ラブ・アクチュアリー」などを制作し、脚本家としても映画監督としてもヒット・メーカーのイメージがありました。

今回の「アバウト・タイム」も「ラブ・アクチュアリー」のようなテイストで、監督の得意なロマンティック・コメディーの王道作だったように感じました。


「アバウト・タイム」のあらすじ

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冴えない主人公「ティム」はイギリスのコーンウォールに住む青年です。自分に自信がなく、ぱっとしない。そんな青年が、21歳になった日、父から「お前はタイムトラベルができる」と言われるのでした。

ティムは父にからかわれたのだと思ったのですが、父の言われたとおりに、暗いところで両手を握り、戻りたい過去を強く思ったところ、実際に過去へと戻ることができました。なんとティムの一族の男性はみんなタイムトラベルの能力があるというのです。もちろんティムの父親もタイムトラベル経験者。ティムは最初、この能力をお金儲けのために使うと父に言いましたが、止められてしまいます。そこで、ティムはこの能力を使って彼女を作ろうとするのです。


タイムトラベル設定はちょっと甘め?

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タイムトラベルものって映画でも小説でも、SFな設定としては王道ですよね。有名所なら「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、「バタフライ・エフェクト」、「時をかける少女」などなど…数も多ければ名作と言われるのも多いジャンルです。

正直、タイムトラベルものとして見るには、矛盾や設定の甘さがなくはないと思いました。「バタフライ・エフェクト」のように些細な行動によって世界が変わってしまうこともなければ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のように自分が消えてしまう可能性もない、「時をかける少女」のように戻ったあと、未来へと向かうためにその時間を過ごす必要もなく、「未来へはいけない」というわりに案外簡単に、タイムトラベルした時点へはかえって来れる。

タイムトラベルの能力は、正直この映画の主題であうる「奇跡的な一日」を知るためのツールでしかないような印象です。当たり前だけれど、SF設定をお目当てに見るのはあまりおすすめできないかな?


この映画の主題は「ありふれた、奇跡的な一日」

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冴えない主人公、ティムはタイムトラベルの能力を駆使してメアリーという素敵な彼女を作ることに成功します。正直、ティムがメアリーを口説くためにとる行動や都合の良い展開、下ネタ系のセリフの多さは、まじか……という感じです。例えば、タイムトラベルによってメアリーと初対面になってしまったことを忘れてギャラリーで彼女に声を掛ける時、ティムはメアリーに後ろから、つんつんとつつくシーン。結構、キモい。ギャラリーでそんな人いたら普通に怖い。海外だからアリなのか、海外でもアウトなのか……聞いてみたいところです。

ただ、主題はロマンスではなかったような気がします。私は手放しに愛を称賛するラブ・ストーリーが苦手なので、「ラブ・アクチュアリー」はちょっときつかった……。でもこの映画の主題はそこでなく、タイムトラベルによって気づけなかった、そして、タイムトラベルをもたない私達も、忙しさにかまけて気がつくことのできない、「ありふれた一日は、奇跡のように美しい」という一点につきると思いました。

ティムの父はティムに「タイムトラベルによって未来を救うことはできない」と伝えます。自分の失敗を取り戻すことはできても、父の癌を取り除くためにはあまりにも多くのものを犠牲にしなければならない。彼らにとってタイムトラベルの能力は万能のものではなく、けっこう小さいものとして描かれてしました。

最後ティムは父の教えの通りに、何気ない日常を、もう一度やり直してみます。最初の一日は大変さや忙しさによって気づけなかったものがあまりにも多く、二回目でようやくその美しさにティムは気がつくのです。そのシーンのあまりの愛おしさに、見てるこっちもつられて愛おしくなります。苦しい世の中だと思っている人はぜひこの映画のこのラストシーンを見ていただきたいです。もう一日、頑張ってみようかなという気持ちになれます。

映画の魅力1:美しいロケーション

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先程からティムのことを冴えない、冴えないと書き連ねましたが、実は彼、コーンウォールの実家はお城のようなお家で、家族の仲は良く、浜辺を散歩して海で石を投げ、野外で映画を見て、庭で紅茶を飲むという、なんとも優雅な生活を送っているのです。羨ましい限り。しかも彼の職業は弁護士。エリートか!!ロンドンの街も可愛らしくて、メアリーと暮らすお部屋もなんともおしゃれ。自分に自信がなくて、見た目が冴えないだけで、正直他のところはすべて羨ましいものばかり。こんな生活をしてみたいと思わずにはいられませんでした。恐るべしイギリス。

映画の魅力2:美しい女優さんたち

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ヒロインのメアリー役には「きみに読む物語」のレイチェル・マクアダムス、「スーサイド・スクワッド」で、日本でも大人気のハーレクインを演じたマーゴット・ロビーがティムの初恋の相手シャーロットを演じています。妹のキットカットを演じたリディア・ウィルソンも可愛いかった……。

この映画は特にヒロインのメアリーの可愛さを堪能できる映画です。ティムが一目惚れしていたときに着ていたワンピース姿も、結婚式で着ていた赤いドレスも、結婚後のボブカット姿も全てが可愛い。

ファッションを見ているだけでも楽しくなってしまう映画でした。

まとめのようなもの

つらつらと感想を書いていきました。正直パッケージになっている、雨の中の中で笑うメアリーの可愛さに惹かれて見た映画でしたが、なんとも幸せな気分になりました。

いつかロンドン、そしてコーンウォールに行ってみたいものです。

参考: http://abouttime-movie.jp/sp/ https://eiga.com/movie/79496/ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%80%9C%E6%84%9B%E3%81%8A%E3%81%97%E3%81%84%E6%99%82%E9%96%93%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E3%80%9C https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B9                        *画像はPixabay、ぱくたそからダウンロードしたものです。

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