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朝の環境認識 2021年11月25日

おはようございます。
昨日は、米国の重要指標の発表が集中しました。今日の相場はどうなるでしょうか。

◆トレード手法

スタイル:ディトレード
取引通貨:GBPJPY GBPUSD GBPAUD
チャート設定:水平線(キリ番毎に50pips) 
       SMA(紫:60 青:240 赤:720 茶:2880)
監視足:1時間 5分

4本の移動平均線と水平線を基に環境認識を行い、ローソク足と移動平均線の位置関係を基にエントリー根拠を定めています。

基本はテクニカル分析を基にエントリー判断を行いますが、レートは市場参加者の総意で形成されており、また、様々な事象を網羅しているとの考えから、ここで述べている最低限度のファンダメンタルズは重視しています。

◆昨日の動き

昨日は、米国の感謝祭連休を控えて重要指標の発表が相次ぎました。

新規失業保険申請件数は19.9万件で、前週の改定値から7.1万件減少し、1969年11月以来約52年ぶりの低水準となりました。

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失業保険申請件数は解雇の動向を映すため、大幅な減少は労働市場の回復の勢いが増したことを示しますが、感謝祭やクリスマス休暇前後はデータのゆがみが大きくなる傾向があり、それが影響した可能性もあります。単純に季節要因によるゆがみとすれば、今回の減少分は来週、反転するかもしれませんので、来週のデータを見極めることになります。

10月の個人消費支出は前月比1.3%増と、9月の0.6%増から伸びが加速しています。

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高インフレによる消費自粛の兆候はまだ見られず、第4四半期序盤の経済見通しに対する追い風となっていますが、米経済成長をけん引する個人消費が勢いを増している一方、需要の強さはサプライチェーンをさらに圧迫し、消費者物価を数十年ぶりの高さへと押し上げる結果になっています。
食品とエネルギーを除くコア価格指数は前年同月比で4.1%上昇と、1991年以来の大幅な伸び。サプライチェーン問題が長期化し、人手不足の解消も困難なことから、インフレはこの先さらに上昇すると予想されています。
ただし、港では荷揚げ待ちの貨物船が沖合に停泊したままとなり入港するのに2~3週間も掛かっており、サプライチェーン(供給網)の行き詰まりや港での遅延が続き、店舗に商品が不足する懸念があり、楽観的な年末商戦の見通しに水を差す可能性もあります。
FRBが物価の目安とする変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCEは前月比0.4%上昇、前年同月比4.1%上昇しています。

その一方で、11月の米ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)は、10年ぶり低水準となり、物価上昇が消費者の購買力を弱める状況が続いています。
5-10年先のインフレ期待は3%と、速報値から小幅に上方修正され、1年先のインフレ期待は4.9%で2008年以来の高水準となっています。
労働市場の改善が続く一方、消費者物価は数十年来のペースで上昇しており、「生活水準が低下した」との不満は過去半年で倍に増えており、最近の消費者マインド悪化はこの先の需要軟化の前触れかもしれないと一部で懸念されています。

公表されたFOMC議事録では、高インフレが続けばテーパリングのペースを加速させ、より迅速に利上げを実施することに複数の政策当局者が前向きな姿勢を見せていたことが分かりました。
11月の会合後に発表された経済指標ではインフレの悪化が示され、労働市場では10月の雇用統計で雇用者数の増加幅が市場予想を上回っています。
インフレに対する懸念から、FRBのクラリダ副議長とウォラー理事、セントルイス連銀のブラード総裁、サンフランシスコ連銀のデーリー総裁など一部の金融当局者は、12月14-15日開催の次回FOMC会合でテーパリングのペース加速について議論するのが適切になるかもしれないとの見解を示しています。

昨日は、ドイツがロックダウンに踏み切るとか見送るとか噂が飛び交ったために、ユーロが売られる展開へとなり、一時1.1200を下回る水準までドル高が進み、ドル円も115.50円付近までドル高が進んでいます。

原油価格は、日米などが協調して石油備蓄の放出を決定しましたが、足元の需給逼迫を解消するには放出規模が不十分との見方が多く、原油価格はむしろ上昇しています。バイデン政権の米国内向けのアナウンスメント効果以外実際にはあまり意味が無いのかもしれません。

◆今日の動き

今日は、米国が感謝祭で休場となり、明日も株式・債権市場が短縮取引のため実質的に連休に入っています。市場参加者が大幅に減って、流動性が乏しくなるので、欧州時間の初動にワンチャンスあるかどうかだと思います。
欧州関係でも重要な指標発表はありませんが、コロナ関連などのニュースによる急な値動きには注意をしておいた方がいいかもしれません。

◆ポンド円 GBPJPY

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9時時点 1時間足基準
昨日は一昨日の高安値の中で推移する方向感が乏しい動きでした。
紫MA、青MA共に上向きですが、上値も重くなっています。
基本は、紫MAでサポートされれば押し目買い狙い。利確目標は、154.00円、154.20円付近。
紫MAが水平から下向きに変わり、戻りを付ければ戻り売り狙い。利確目標は、青MAまで。
青MAまで下がってくれば、押し目買い狙い。

◆ポンドドル GBPUSD

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9時時点 1時間足基準
昨日は、ドル高の動きで下落しています。
紫MA、青MA共に下向きですので、目線は戻り売り狙い。
紫MAまで上げてくれば、戻り売り狙い。利確目標は、昨日の安値から1.3300付近。
但し、1.3350付近は過去に何度か反発しているポイントですので、反発の動きには注意しておきたいところです。

◆ポンドオージー GBPAUD

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9時時点 1時間足基準
昨日も、1.8500-1.8550のレンジの動きとなっており、今日も同様の動きになるのかどうか。
紫MAは水平でレンジの真ん中に位置し、青MAは上向き。
基本は、紫MAでも戻り売り狙い。利確目標は、1.8500、抜ければ青MAまで。
買うのであれば、紫MAでの押し目買い。利確目標は、1.8550、抜ければ1.8600まで。
時間調整で、レートに青MAが追いついてくるまで今の動きが続くことも想定しておきたいと思います。

◆ドル円 USDJPY

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9時時点 1時間足基準
昨日は、一時115.50円に達する動きで3日連続で上昇しています。
紫MA、青MA共に上向きですので、基本は押し目買い狙い。
ただ、レートと紫、青MAの乖離も大きいので、乖離を埋める動きになるのか、それともMAが追いついてくるのを待つことになるのか注目です。
基本は、紫MAまで下がれば押し目買い狙い。利確目標は115.50円付近。

◆まとめ

米国のFOMC議事録要旨や直近の経済指標からドルが強い展開が想定されます。
但し、ここ数日の動きで、欧米での新型コロナ感染状況が悪化するとなると株価が下がり、一時的に円が買われる動きが見てとれます。
今後も、来年にかけ米国や英国が金融環境の引締めに向かうなか、当面
の金融政策維持が見込まれる日本円は売られやすい環境が続くと思いますが、年内はコロナ動向の不透明感から円に一定の買い戻しが入ることも想定をしておきたいと思います。


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