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朝の環境認識 2021年11月26日

おはようございます。
昨日は米国市場が休場のため大きな動きはありませんでした。今日の相場はどうはるでしょうか。

◆トレード手法

スタイル:ディトレード
取引通貨:GBPJPY GBPUSD GBPAUD
チャート設定:水平線(キリ番毎に50pips) 
       SMA(紫:60 青:240 赤:720 茶:2880)
監視足:1時間 5分

4本の移動平均線と水平線を基に環境認識を行い、ローソク足と移動平均線の位置関係を基にエントリー根拠を定めています。

基本はテクニカル分析を基にエントリー判断を行いますが、レートは市場参加者の総意で形成されており、また、様々な事象を網羅しているとの考えから、ここで述べている最低限度のファンダメンタルズは重視しています。

◆昨日の動き

昨日は、米国が感謝祭のため株式市場・債権市場ともに休場で殆ど動きがありませんでした。

ゴールドマン・サックスは25日、FRBがテーパリングのペースを速めて来年は3回の利上げを実施すると予測しています。
テーパリングに関しては、来年1月から縮小ペースが300億ドルに倍増され、3月半ばまでに完了されるとの見方を示しています。
過去2カ月にわたり物価上昇率が予想を上回っていることに加え、テーパリングのペースを加速させても金融市場は衝撃を受けないとの安心感がFRB当局者の間で出ていることで、ペース加速にオープンになっている可能性があるとしています。
ただし、テーパリングのペース加速にもかかわらず、FRBは6月まで利上げに踏み切らず、2022年に3回の利上げが実施されるとの見方を示しています。

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これは現在の市場のコンセンサスと一致しているように見えます。
FRBは最近、少しずつタカ派に傾き始めており、24日はハト派の主導格としても知られるサンフランシスコ連銀のデイリー総裁がタカ派的発言となっています。現在のインフレの難問を考えると、遅かれ早かれ、より多くの政策担当者が同様の発言をし始めるかもしれません。

サウジアラビアとロシアが原油増産の一時停止を視野にいれ協議し、UAEやクエートなど他のOPEC加盟国は増産停止には反対の姿勢を示しています。
国際エネルギー機関(IEA)はサウジアラビアやロシアなど主要なエネルギー生産国が世界の原油・天然ガス市場に「人為的な逼迫(ひっぱく)」をもたらしていると批判のコメントを出していますので、来週のOPEC+の会合での石油産出の協議が注目されます。
11/9の米エネルギー情報局の予想では、世界の原油需要は来年1月に供給過剰に転じ原油価格は下落に転じることが見込まれていましたが、今回の協調的国家備蓄の放出で、産油国側と消費国側の問題が一段と複雑化したかもしれません。結果として、今回の石油備蓄の放出は価格抑制効果が薄いと見込まれ原油価格は上昇しています。
日本の場合、供給がひっ迫して価格が高騰している訳ではないので、石油備蓄を放出してもそもそも価格抑止効果は無いということは当初から想定されていました。
石油備蓄放出や、石油元売りに5円/ℓの補助を出すより、凍結されている「トリガー条項」を復活させて発動し、上乗せ分25.1円/ℓ分を減税した方が価格抑止効果はあるのですが、今の政権は「国・地方の財政への影響があることから、凍結解除は適当ではない」とこれには否定的です。
ちなみに、ガソリンにはガソリン税53.8円/ℓと石油石炭税2.8円/ℓの合計56.6円/ℓの税金が課税されていますが、この税金にも消費税が10%課税されており、5.66円/ℓが二重課税と言われています。
この二重課税を是正するだけで、石油元売りに5円/ℓの補助を出すのと同じ支出で直接的な効果があるのですが、これにも日本政府は否定的です。

◆今日の予定など

今日も米国はブラックフライデーのため、株式・債権市場は短縮取引となり、本格的な流動性回復は来週以降に持ち越されそうです。

豪州の10月小売売上高が発表されます。前回9月は予想を上回りましたが、まだコロナ前の水準を下回っていました。今回予想通りになれば、コロナ前を上回ることになります。また、今回の数値は10月中旬に解除されたロックダウンから消費が堅調に推移したのかを測る試金石になります。
予想レンジは+0.3~+4.0%と幅が広く、予測レンジの上限下限に近づけば豪ドルに動きがでるかもしれません。

英国とEUとのBrexit協議は、今日ロンドンで英フロスト担当大臣とEUシェフチョビッチEU副委員との会合が開かれます。
シェフチョビッチEU副委員長は、英国とのBrexit協議について、英国側に明確な政治的意思があればこれらの問題は解決できると思うが、英国側が議論したいと思っている詳細なレベルを見ると、おそらく年末までにすべてを解決することはできないだろうとの見解を示しています。
シェフチョビッチEU副委員長は、英国とEUが、英国と北アイルランド間の医薬品貿易の問題で「今週中に決定的な進展」を得ることができ、残りの協議に「前向きなモメンタム」をもたらすことを期待していると強調しました。
医薬品は、国境検査や医薬品の規制当局による承認の猶予期間が年末に切れるため、喫緊の課題となっています。英国はこの猶予期間を一方的に延長することを決定しましたが、1月末までに双方が合意に至らなければ、医薬品の不確実性と貿易上の混乱を招く恐れがあります。
シェフチョビッチ氏は、EUの内部承認手続きには数週間必要であるため、合意に達するための事実上の期限は実際には今週であると警告していますので、今日の会合の結果が注目されます。
フランスの漁業協会団体は、Brexit後の漁業権に関して、まだ望んでいたものが得られていないと述べ、漁業権に関する要求が満たされない場合は、できるだけ早く報復措置を取るとコメントしており、本日、コーエン・ウイストリハム港で漁業関係者たちが抗議行動を起こし、一部の船を封鎖する可能性があるとし、サン・マロ港やユーロトンネルでも抗議行動を行う予定です。
これに対して、英国ジョンソン首相の報道官は、フランス漁業関係者の抗議活動の脅威に失望し、違法行為が行われないようにし、貿易に影響が出ないようにするのは、フランス当局の責任だとするコメントを出しています。
デモは、今日のGMT14時(日本時間の23時)頃に予定されているため、前後のヘッドラインには注意が必要かもしれません。

◆ポンド円 GBPJPY

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9時時点 1時間足
昨日は153.50-154.00円のレンジでの動きとなっています。
紫MA、青MA共にやや上向きですが、東京市場の寄り付き前に大きく円が買われています。
狙うとすれば、青・紫MAでの戻り売り。利確目標は153.00円付近まで。
買うのであれば、青MAでの押し目買い狙い。利確目標は、154.00円付近まで。
このあと、紫MAの向きがどう変わってくるかがポイントです。

◆ポンドドル GBPUSD

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9時時点 1時間足
昨日もドル高の動きで、ジリ下げ展開となっています。
紫MA、青MA共に下向きで売り目線継続ですが、売るならしっかり戻り目を狙いたいところです。
基本は、紫MAまで上げてくれば戻り売り。利確目標は1.3300付近まで。
買うのであれば、紫MAまで上げてきて紫MAが水平に変わり、押し目がつけば押し目買い。利確目標は青MAがある1.3400付近まで。
今日もドルの動きが乏しいかもしれないので、欧州、NY市場の寄り付き直後の動きでチャンスがあるかどうかだと思います。

◆ポンドオージー GBPAUD

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9時時点 1時間足
昨日も1.8500-1.8550のレンジの動きで、紫MAは水平になっており方向感は見えていません。
青MAは上向きですが、今週はこのままレートと青MAの乖離を埋める時間調整になるかもしれません。
朝の段階で、豪ドル安の動きになっているので、
狙うのであれば、紫MAでの押し目買い狙い。利確目標は1.8550,1.8570付近か。
1時間足基準では様子見でもいいかもしれません。

◆ドル円 USDJPY

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9時時点 1時間足
昨日は小動きで方向感が掴めない動きでした。
紫MA、青MA共に上向きですので、基本は買い目線。
朝の段階で円買いが強くなって、紫MAを下抜けしています。
狙うのであれば、紫MAでの押し目買い狙い。利確目標は155.50円付近まで。
売るのであれば、紫MAが水平に変わってくれば戻り売り狙い。利確目標は115.00円付近まで。
今日も本格的な流動性も期待できそうもないので、慎重に判断したいところです。

◆まとめ

市場参加者が少なく、流動性が乏しい時はテクニカル的根拠が効きづらい場合があります。
三大マーケットと言われる、東京、欧州、ニューヨークの寄り付き直後が最も流動性が高くなるタイミングですので、この時点がテクニカル的根拠が効きやすいタイミングです。
この時間管理に関する概念を意識するだけで、無駄なエントリーが減り、短時間で大きな値幅を獲得することが可能となります。

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