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朝の環境認識 2021年11月15日

おはようございます。
今週も始まりました。今週はどの様な相場になるのでしょうか。

◆トレード手法

スタイル:ディトレード
取引通貨:GBPJPY GBPUSD GBPAUD
チャート設定:水平線(キリ番毎に50pips) 
       SMA(紫:60 青:240 赤:720 茶:2880)
監視足:1時間 5分

4本の移動平均線と水平線を基に環境認識を行い、ローソク足と移動平均線の位置関係を基にエントリー根拠を定めています。

基本はテクニカル分析を基にエントリー判断を行いますが、レートは市場参加者の総意で形成されており、また、様々な事象を網羅しているとの考えから、ここで述べている最低限度のファンダメンタルズは重視しています。

◆先週金曜日の動き

先週金曜日のミシガン大消費者信頼感指数では、1年先のインフレ期待は4.9%と、2008年以来の高水準となっており、全世帯の24%は、来年はさらに悪化すると予測しており、2008年6月以来で最も高くなっています。
5-10年先のインフレ期待は2.9%と前月から変わらず、消費者の4人に1人がインフレによる生活水準の低下を懸念し、低所得者層と高齢者が最も影響を受けています。
賃金は上昇傾向ですが、食料品やガソリン、住宅コストが上昇し購買力が低下しており、来年は、インフレ調整後の所得が減ると見ている世帯が半数以上となっています。
11月の家庭用品の購買意欲を示す指数は78と大幅に悪化し、統計を始めた1978年以来で2番目の低さでした。

また、JOLTS雇用動態調査では、9月は440万人が自発的に離職しており、過去最高です。有効求人数は、1040万人に減少、離職率も3%に上昇し、これも過去最高となっています。
企業は、賃上げや労働条件の好待遇を施しても、離職者の増加が進んでおり、人材確保が困難になり賃金上昇がインフレに拍車をかけています。
雇用された労働者の全体数は650万人でほぼ変わらずで、採用率も4.4%で変化がなく、レイオフと解雇も140万人でほぼ変わらずで推移しています。
人材のミスマッチが長引いている一方で、労働者は将来の所得や雇用機会を依然楽観しており、米国の労働者の25%は、今後12〜18か月で転職または退職を検討しており、労働者は将来の収入や仕事の見通しについて楽観的な見方をしています。「仕事が豊富」と答えた人の割合は過去最高に近い値を維持しました。
レクリエーション、その他のサービス、州・地方政府の教育などで退職者は増加し、レジャー・ホスピタリティ、製造業、ヘルスケアの各業種では、退職者が過去最高となっています。

米国の消費者は、短期的にはインフレが進み生活に影響を及ぼすと捉えており、消費マインドが低下しています。これが、年末商戦にどの様に影響を及ぼすのか注視されます。
また、物価高が進む中でより良い条件を求めて転職する人が増加しており、企業は採用に苦労しています。これが賃金上昇につながり、結果的にインフレ率を底上げする結果となっています。
今月発表された雇用統計では、新規雇用者数が増加して企業の人員確保が進んでいるように見えましたが、労働参加率は依然低いままですので、雇用問題が直ぐには解決できないことを示しています。
雇用統計でもクローズアップされた、公立の学校スタッフなどの行政職員の採用難と退職者増に関しては、季節要因よりも税収不足から、支払われる賃金などが民間と劣り、それが原因で復職に敬遠気味との見方も出ています。
インフレ上昇と物価高騰に対応する具体的な政策が確立されていないとの見方が消費者の間で強まっていることから、中間選挙を控えてバイデン政権がより具体的なインフレ対策を出すのか注目されます。

◆先週の為替の動き

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先週は、週の前半はドルが売られる展開でしたが、後半にかけてドル買いとなっています。
ポンドは、比較的に堅調に推移し、円は売り買いが交錯する展開でした。
豪ドルは週を通して売りが先行しています。

これを受けて、ポンド円、ポンドドル、ポンドオージーのチャートを見てみます。

ポンド円 GBPJPY 4時間足

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ポンド円の週足では、ピンバーに近い上髭陽線となっており、3週続いた売りの流れを止めた形になっています。
紫MAは下向き、青MAは上向きで、紫MAが上から青MAに近づいてきています。
先週は、レートが赤MAを意識した動きとなっており、週の前半はサポート、後半はレジスタンスとなっています。
赤MAは徐々に水平から下向きになっており、レジスタンスとして機能すれば、152.00、151.00円付近までの下落も視野に入ってきます。
上昇するならば、紫MAがレートに追いつき、下向きから上向きに変わる必要があるので、レンジが形成される動きになると思います。
今週は、紫MAの向きとレートの位置関係、赤MAの向きに注意しながらチャートを見ていきたいと思います。

ポンドドル GBPUSD 4時間足

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ポンドドルは、週足では陰線となっており、3週連続陰線となっています。
紫MA、青MA共に下向きで赤MAも下向きとなっているため、売りが優勢な展開となっています。
過去に何度か反転を見せた、1.3400ラインを一旦下に抜けた形となっていますが、4時間足レベルで逆三尊を形成しつつも見えますので、まずは、レートが紫MAとの乖離を埋める動きになるか注目です。
但し、紫MAまで上げてきてもMAが下向きであれば売りが入りやすい展開ですので、本格的に上昇となるのであれば、紫MAが上向きに変化する必要があり、そのような動きとなれば、紫MAと青MAの乖離が埋まってくるため、今週も後半にかけて大きく動く出すタイミングが見えてくるかもしれません。

ポンドオージー GBPAUD 4時間足

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ポンドオージーは、2週連続の陽線となっており下落の流れが止まり、次の展開の調整局面かもしれません。
紫MAは上向き、青MAは下向きで、高値は、1.8400ラインで抑えられ、紫MAでサポートされながら安値が切り上がってくる展開となっています。
今週は、この保ち合いの状態からのブレイクするかどうかを注視していきたいと思います。
上にブレイクする場合に抵抗となるのは、茶MA、青MAとなり、青MAは茶MAをデッドクロスしそうな状態です。
下にブレイクする場合は、1.8200ラインまでは落ちそうですが、ここでサポートされるかどうかがポイントです。ここを抜ければ、1.8100,1.8000まで下げることも視野に入れておきたいと思います。

◆今日の予定など

今日は特に重要な経済指標もなく、米国のニューヨーク連銀製造業景気指数でニューヨーク州での製造業の景況感を確認することになります。
要人発言では、ベイリーBOE総裁の発言が予定されており、明日発表される英雇用統計を前にしてベイリー総裁がどの様な発言をするのか注目です。

英国の雇用統計に関するプレビューはこちらをご確認ください。

政治的な動きでは、COP26が閉幕し英国のジョンソン首相が北アイルランド議定書第16条の発動に対してどの様に動くのか、また、先週も引き続き行われていた英仏の交渉の進展が見られるか注意しておきたいところです。

欧州関係では、ロシアのウクライナ侵攻、ベラルーシとポーランドの国境付近の問題などきな臭い話題が多くありますので、地政学的リスクを嫌った動きが起こるのか気になります。

ワシントンポストの世論調査で、バイデン大統領の支持率が就任以来最低になっています。2022年中間選挙に向けて、抜本的なインフレ対策を出すのか、パウエルFRB議長の任期切れに伴う次期FRB議長の後任人事の問題に決着をつけるのかも注意して見ていく必要があります。

コモディティ関係では、引き続き原油価格を注意して監視していきます。

◆ポンド円 GBPJPY

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9時時点 1時間足
紫MAは下向きだが水平に変わりつつあり、青MAは下向きでレートは紫MAの上にあります。
紫MAがこのまま水平に変われば、紫MAでの押し目買い狙い。
但し、153.00円付近の茶MAがレジスタンスになるかどうかがポイント。
売るのであれば紫MAを下抜けした後の戻り売り狙い。
青MAまで上がれば、青MAでの戻り売り狙い。

◆ポンドドル GBPUSD

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9時時点 1時間足
紫MAは下向き、青MAは下向きでレートは紫MAの上にあります。
このまま、レートが紫MAの上で推移すれば欧州時間以降は向きが水平に変わってくるかがポイントです。
今の位置で逆三尊を形成しつつあるようにも見えますので、短期足で上昇の動きがあるのかどうか注意して見ていきたいと思います。
買うのであれば、紫MAが下向きから水平に変わり、紫MAで押し目買い狙い。
売るのであれば、紫MAを下抜けしてからの戻り売り狙い。
欧州時間からNY時間にかけて、ポンドドルの動きには注意が必要かもしれません。

◆ポンドオージー GBUAUD

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9時時点 1時間足
紫MAは下向き、青MAは上向きでレートは青MAでサポートされながら安値を切り上げてきており、朝もレートは青MAを意識しながら推移しています。
このまま切り上げてきて、1.8400付近まで上昇するのか、それとも1.8200付近まで下落するのか注目しています。
まずは、紫と青との間での小さなレンジを形成することを想定して、そこからのブレイクを狙いたいと思います。
青MAが水平になり、紫MAが上から青MAを下抜けそうになると、青を根拠に戻り売り狙い。
青MAがやや上向きで、紫MAで押し目を付ければ押し目買い狙い。
時間的には、欧州時間の後半からNY市場の序盤で動きがでるかどうか注目しています。

◆まとめ

米国や英国ではインフレ懸念が進んでいます。
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、米金融当局は高インフレに過剰反応するべきではないと指摘し、短期的な物価上昇に過剰反応すれば、長期的に景気を妨げる可能性があるとの見解を示しています。
これからは、一つ一つの指標で今のインフレが一時的なのかどうなのかを見極めていく事になると思います。
モルガンスタンレーの2022年の世界経済見通しでは、インフレ率は今後数ヶ月でピークに達し、その後、サプライチェーンが正常化し、商品価格の上昇が鈍化するにつれて、2022年を通して低下すると予想しています。
また、モルガンスタンレーが欧州株・日本株をターゲットにしているのは、欧州と日本のインフレの課題は、他の地域に比べてはるかに小さいと考えているとしています。
年末に向けて日本株が年末に向けて上昇するのか気になります。

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