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その名は蚩尤 1

解呪の体感1~3で、家系にまつわる呪詛を解いた話を書いたのだが、今回は血筋にまつわる呪詛のお話。

家系にまつわる呪詛は日本の呪詛で、我が家にかけられていたものなのだけれど、血筋にまつわる呪詛は中国のものだった。

母方の祖母のルーツが中国だと知ったのは大人になってから。
そもそも祖母自身に認識があったかどうかも疑わしい。
親族(叔母や姉)にそのような話をしても、全く信じてもらえないくらい、自分たちの血に中国の血が混じっているとは考えられなかった。

生粋の日本人だと思っていた私が、中国の血が混じっていると知ったのは占い師とIが切っ掛けだった。混じっているといっても、本当にうっすらだけれども。
※Iについては霊能系の記事に記載

何年前のことだろうか。
当時、わけのわからない経済的な困難が次から次へと降りかかってきていた。仕事で相手都合で契約が結べなくなることや、私が関わるとプロジェクトが止まるなど、かなりお金に振り回されていた時期だった。
霊能系の記事にも書いているのだけれど、家系の因縁や土地の因縁がかなりあり、それらを一つ一つ紐解いては解消していくという気の遠くなる作業をしていた。

当時はまだIと懇意にしていた時期だった。
Iはいわゆる「見える人」。ただ「見える」(たまに聞こえる)人。
見えた映像が何なのか、何が原因なのかをリーディングすることはできなかった。「見えた映像」に対して、勝手に自分で解釈しているので(私やIやその取り巻きたちが)、今振り返るとかなり見当違いな解釈をしていたことも多々あった。
当時は「見える」ことと「リーディング」を一緒に考えていたので、Iが見た映像には絶大な信頼を寄せていたし、その解釈が間違っているとは思ってもみなかった。

話が逸れてしまったのだけれど、Iが私の左肩に「鳥の指(足)のようなものが3本見える」と言ってきたことがあった。何らかの「呪い」ではないかと。
経済的苦境を全て呪いのせいにしていた当時の私は、Iが見たという映像を手掛かりに、必死にひたすら該当する呪いを探すということをしていた。

「胎児(水子)が関係する呪い」だと言われたり、「箱のようなものが見える」と言われたり。「経文が見える」「鳥のような悪魔のような姿」といった断片的な情報を、私はつなぎ合わせてストーリーを作ったり、ネットで該当しそうな呪いを調べていた。

当時はIが見た映像を、全て家系の因縁や土地の因縁と結び付けて考えていたので、調べる対象は日本の呪術が主だった。「胎児」や「箱」と言われたものについては朝鮮(中国?)から渡ってきたというコトリバコという呪術じゃないかと推測を立てていた。

呪術について調べ始めたその頃から、何故か中国に関係する夢を見ることが増えてきた。
中国といっても、現代中国ではない。いつ頃なのか時代はさっぱり分からないのだけれど、古い街並みや祀ってある神像が出てきて、全く見たことのないものだった。
夢だけれど、ただの夢というわけでもなく、何かしらのメッセージ性を感じるのだが、そのメッセージがなんなのかが全然わからなかった。

その占い師に出会ったのは偶然だった。
新大久保にある東京媽祖廟に参拝をした帰りに、たまたま目に入った占いのお店が気になって入ったのが縁だった。
東京媽祖廟に行ったのも偶然だった。新大久保から新宿に向かって歩いている途中に偶然見つけ、知らない中国の風景や神像を夢で見ることが続いていたので、素通りしてはいけない気になり参拝したのだった。
偶然が続いた出会いだった。

私より若い、かわいらしい女性は西洋占星術が得意なのだという。
西洋占星術とオラクルカードで占ってもらったのだけど、見てもらったのは「中国に関すること」ではなく、「Iに言われた呪術」でもなく、「経済的な悩み」についてだった。

経済的な悩みについて相談したのだけれど、真っ先に言われたのは「中国の血が入ってますね」とのことだった。その占い師の女性は霊感があるらしく、西洋占星術とは別で私の中に流れる中国の血を察知したのだそうだ。

それまで自分は生粋な日本人だと思っていたので、にわかには信じられなかったのだけれど、夢に出てくる神像のことや、他界している祖母のことなど、妙に符合する内容も多かった。

どうやら先祖は何代か前に中国から渡ってきたらしい。漢民族ではなく、南部の少数民族なのだそうだ。〇〇家として家系で残っているわけではない。嫁ぎ先で子供を産んで血をつないできているので、家系として遡れない血筋なのだという。この血筋の女性たちは霊感が強いらしいのだが、確かに私の知っている限り、祖母の血筋の女性たちは霊感がある人が多かった。


つづく









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