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職場で生き残るには折り合いをつけること

ある身近な出来事から

最近、身近な人が職を追われることになった話を耳にしました。
とても優しい方で、ある程度懇意にしていただけに残念です。
年齢もそれなりに重ねているので、今後の行く末が気になるところでもあります。

その方は、仕事に対してご自身なりの拘りと誇りがあり、違うと思えば、中途入社時から上司や会社の方針に躊躇せずに異を唱えることがありました。

そういう面では、立派だと思います。

でも、私自身、転職で成功も失敗など、良いことからしんどいことも経験し、人事組織制度にも関わったことがありますので、どのような方が生き残り、自分から去り、職を追われるかは、大方予測できます。

今回は、そのような経験を踏まえ、「様々な事情で、職場で生き残らなければいけない立場の方が、どのような点に気をつけたら良いか」について触れますので、職場の環境や境遇に不安のある方、非正規雇用の方は参考にお読みいただければと存じます。

さて、タイトルのとおり、職場で生き残るための条件として、端的に言えば、折り合いをつけることがとても大切です。

特に、転職された方や、非正規雇用の方ほど必要なことと言えます。

折り合いをつけるとは?

「折り合いをつける」とは、一般的には、交渉、調整などが必要な場面において、意見が違う人同士が双方受け入れられる妥協点を探すことを意味します。つまり、争いごとをなるべく避け、合意点や妥協点を探ることです。

折り合いをつけて入社する

中途での求人募集、非正規募集の際に、どのような仕事内容で、どのようなスキルが求められているかが、明確に示されています。
したがって、最低限、それらをクリアすることが第一段階として必要です。

中途採用の場合、空席や業務拡大時の人員不足をカバーするための求人がほとんどなので、それに見合った人材であること、もしくは、短期間でそうなることが求められます。

応募者は、待遇と職務要件を知った上で、多少スキル経験が不足していても、入社したらカバーできると思い、不足部分を承知で応募することもあるでしょうし、採用側も入社後のパフォーマンス発揮の可能性を見越して雇用することもあります。

面接で折り合いをつける交渉を既に行っているので、入社後はそれが済んでいることになります。

折り合いをつけられなければ(職務要件を果たせなければ)、居辛くなる

なので、入社後は与えられた職責を全うし、不足しているスキル経験があれば、短期間で高める努力が不可欠です。

ある程度の年齢を重ねていればいるほど、短期間で期待値以上の実力を内外に示すパフォーマンスを出せた方がその後の待遇面で大きく変わります。

組織風土や取り巻くビジネス環境が異なっているにも関わらず、過去の仕事のスタイルや姿勢に固執していたり、スキルアップに取り組んでいなかったりすると、組織や上司としては、事業運営上支障をきたすだけでなく、期待していたパフォーマンスが発揮できていないので、扱いにくい人材として判断せざるを得なくなるでしょう。

私自身、かつてはスキル経験値の不足で入社したものの、どちらもクリアできず、自分のやり方もなかなか変えられないまま、上司の意向にもそぐわなかったので、退職を余儀なくされた苦い経験があります。
自分なりに努力し、正しいと思ったやり方で仕事をしても、「叩き直そうと思ったけど、出てもらった方がお互いのためだ」と社長から直接言われるなど、パフォーマンス不足で使えない人材でしかなかったのです。

そのような経験を経てきたので、現在の職場では、会社の期待値を理解し、短期間でパフォーマンスを発揮すべく、プライベートでもスキルアップを怠らずに継続したおかげで、経営陣からは「来てもらって本当に助かった」と言われ、翌年には無事昇給・昇進することができ、数年経った今でも雇用を継続してもらっています。

事業内容と年齢から、待遇は契約社員のままではありますが、事あるごとに方向性や業務の進め方を上司に相談し、ある程度主張は述べつつも、上司のメンツを潰さず、折れるべきところは譲歩する、上司が突っ込める余地を残しておくよう気をつけています。

わがままは通さず、建設的な提案をするよう心がけています。

新しい環境に配属する旨内示の際には、断らず、どうやったら、より自分のパフォーマンスを発揮できるかを考え、その支援をお願いするようにもしました。

それまでの蓄積があり、ものを言える状況に自ら作ることができるだけのパフォーマンスを発揮したことが大きいですね。

もし、スキル経験が不足したまま、自分のスタンスに拘り、職務を全うせず、上司と対立していれば、再び職場を追われる立場になったでしょう。

冒頭で触れた方も、最初のうちに組織に馴染む努力をし、期待値以上のパフォーマンスを発揮した上で正当性や改善面を主張していれば、きっと待遇も変わったのではないかと思います。
今回のことをきっかけに、新天地を見つけた時には、折り合いをつけながら、より充実して仕事に取り組むことができることを願っています。

では、今回は、この辺で。





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