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「言葉×香り」のアロマセラピー“お気に入りの1冊の香りを作る”

はじめまして!「言葉×香り」のアロマセラピー 案内人の本多貴子です。

物語の世界観を香り(精油)で表現する新しいツール「読むアロマ」をご紹介しています。

「読むアロマ」は、思わず手に取ってしまう美しい装丁のように、イメージを香りでデザインしたもの。物語と、精油が持つ香りや働き、様々なエピソードをつなげて、オリジナルのアロマブレンドを作ります。


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アロマセラピーとの出会いは本屋だった

「読むアロマ」という耳慣れない言葉。まずは、そもそものお話を。

今から約25年前、私が初めて「アロマセラピー」を知ったのは当時勤めていた会社近くの本屋さん。

「アロマ=香り」なのに本屋さん??

職場は、負荷が1.5倍増しになる電話を中心としたサービス業で、ご多分に漏れず忙しすぎてストレスフル。そんな時は本屋さんへ行くべし!
具体的に探しているものはなくても、行くと落ち着く。行くと楽しい。本屋さんは今も昔もそういう場所なのです。

アロマセラピーは当時まだ珍しく、精油の存在もあまり知られていませんでした。言葉と写真で紹介してあった香りの世界。実際に香りを嗅いだわけでもないのに、それでも、なんか惹かれた。気になった。「なんか気になる」は、はじまるためのアンテナ。考える前に作動する大事なシグナル。まあ、「気のせいだった」信号も大量発生するのだけれど(笑)

アロマセラピーに本気になったのは、それから7年後、33歳の時。想定外の人生仕切り直しを突きつけられ(いわゆる離婚です)、細々と続けていたアロマを1年かけて再度猛勉強。英国認定のアロマの資格、IFAを取得し、横浜にあるホテルのアロマセラピーサロンでアロマセラピストとしての人生がスタートしました。

その時、なぜアロマを選んだのか。答えは至極単純で、それ以外思いつかなったから!(笑)今思うと、「アロマセラピストになったのが人生の転機」というより、「人生の転機にアロマがそばにあった」という順番。

それから15年以上仕事を続けてきて、今はアロマが人生の軸になったと実感しています。


アロマを通して「外側」とつながる

「アロマが人生の軸」になったという言葉には2通りの意味があります。

まず、ひとつは、「アロマ=仕事」という視点。これは、仕事からうまれる社会との関わり方、人間関係、自分の役割など、「外側」とつながる時の立ち位置の意味です。

私の場合、アロマセラピストとして仕事をしていると、自然や心身の健康、「数字でははかれないもの」「理屈では語れないもの」に興味や理解を持つ人たちとの出会いが増えました。

また、サロン勤務から独立して個人事業主になり、「あなたのお店=あなたの売りは何ですか?」「あなたは何者ですか?」を問われ続けることに。父は定年まで同じ会社で勤め上げ、母は専業主婦。「みなと同じであることはいいこと」世代にとっては、遅れてきた思春期のごとく悩みまくりました。でも、その問いと向き合い続けることで、グルグルしながらも、すべて「自分事」として考える筋力は鍛えられた気がします。


アロマを通して「内側」とつながる

もうひとつは、「自分自身」への視点の変化です。先ほどの「自分は何者か」とリンクするのですが、長い間基準は自分の外側にありました。例えば、「世間では」「優秀なあの人は」「普通は」「親が」といったもの。

24時間365日自分へのダメ出し。

これ、ほんっとにキツイ!無意識で気づかないでやってることも多々あります。外基準的に足りないダメな自分を責めたり、何かや誰かのせいにしたり・・・。

結論から言うと、今でももちろん絶賛ジタバタ中。でも、ある時「外側じゃない。内側でしょう!」とハタと気づきます。「内側=自分自身」ということです。意識を向ける先を、外向きではなく内向きにする。

アロマセラピーが入口となって知った様々な自然療法の「自分自身をこそ観察する」という視点は、目の前の出来事や感情との向き合い方を変えてくれました。絶対だと思っていたルールや価値観の他に、「こんな見方もあるんだ」という小さな発見。その気づきの積み重ねは、凝り固まったものからの一種の解放でした。


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自分のなかの鉱脈をたどる

「読むアロマ」の物語とアロマをつなげる発想も、そう言った自分観察から生まれました。

最初イメージしたのは、煮詰まったり、気持ちを上げたいとき、何かきっかけが欲しいときに私が本屋さんに足を運ぶように、思い出してもらえるようなアロマセラピーサロン。
世界遺産になっているスイスのザンクト・ガレン修道院付属図書館の入り口に「魂の病院」という言葉が掲げられているというのを知って、本とアロマは共鳴するのではないかと思ったからです。

私が本やアロマから受けとった恩恵は数え切れませんが、例えばこんな共通点が思い浮かびます。

「気持ちを変える」

国を超え、時代を超え、時空をも超えて語られる物語。感情や記憶にダイレクトに働きかける香り。両者とも、元気をもらったり、安心を感じたり、気持ちを変える最強ツールです。

「違う価値観を知る」

知識の泉である本はもちろん、アロマセラピーなどの自然療法が持つ“ホリスティック”という考え方は、人は自然や宇宙との調和や、ボディ・マインド・スピリット全体で存在するというもの。「思い込みを取り払う」「知らないことを知る喜び」に溢れています。

「時代を超えて愛されてきたもののパワー」 

源氏物語の恋愛話は今も通じるものであり、100年以上前に書かれた夏目漱石の「それから」の主人公は、現代人と同じ生きづらさを感じていました。いつの時代にも変わらぬ人の営み、普遍的なテーマを語る言葉には力があります。また、香りは古今東西、神様に捧げるもの、場を清めるもの、気を整えるものとして紀元前から使われてきた歴史があります。作者の時間(人生)とエネルギーが凝縮された本と、植物の命のエッセンスである香り。ともにとてもパワフルです。


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「お気に入りの1冊の香りを作る」とは

そうやって、私を支えてくれる言葉と香り。それを組み合わせた「言葉×香り」のアロマセラピーが私のアロマになりました。「読むアロマ」と「アロマアナリーゼ(香りの心理分析)」です。

「読むアロマ」は、現在この3つを中心にご紹介しています。

◆「お気に入りの1冊の香りを作る」セッション

◆「読むアロマ」作品のご紹介

◆「読むアロマ」読書会

今回は、「お気に入りの1冊の香りを作る」について詳しくご説明いたします。

読書感想の聞き取り

まずは聞き取りから。こちらから質問をしつつ、思いつくことをどんどん語っていただきます。

作品をイメージすると何色か
温度感は
重いか軽いか
印象に残ったシーンは
響いたセリフは
好きなキャラクターは
目に浮かぶ風景は・・・etc

あのワクワクや感動がよみがえり、自然とテンションもアップ。
頭の中に漂っていたものを言葉にしていくと、漠然と感じていたことがよりクリアに。そして何より、「好きなことについて話す」って、楽しい!

それに、「好きなもの」って、ジャンルが何であれ、自分についての情報の宝庫だと思いませんか?
「あなたにとって大事なことは?」「何に興味がありますか?」「どんな風になりたいですか?」という問いに置き換えて感動ポイントを見てみると、ぼんやりしていた「自分のこと」が少し分かってくるかもしれません。

「私はこうしたい」が外側の基準からではなく、自分の内側から発見できると、選択が楽になります。
そのためにも、自分についての情報はひとつでも多い方が絶対にいいはずなのです。

香りを選ぶ

続いて、物語のエッセンスを精油のキャラクターと結び付けていくのですが、精油は、たんに「リラックス」「リフレッシュ」といった働きや印象だけのものではあらず!

例えば、ラベンダー。香りが抽出されるもととなる植物は、イギリスやフランスで多く見られます。花の色は美しい紫色。紫は鎮静や高貴さの他に、「赤=情熱」と「青=冷静」を混ぜてできた色です。
また、比較的高地のやせた土地でも育つたくましさがあり、見た目の柔らかさだけではなく、強さもある植物ですetc

「香りそれぞれにストーリーがあるのですね」と、お客様が言ってくれた言葉はまさに言い得て妙。

語っていただいた本の世界を、精油それぞれが持つプロフィールと重ね合わせていき、オリジナルの香りを作ります。


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香りを味方にする

アロマセラピーのベースとなるのは、精油と嗅覚の働き。匂いの情報は嗅覚を通して大脳辺縁系の扁桃体(感情)と海馬(記憶)に瞬時に届けられます。

ゆえに、読むアロマは
「作品からもらった思いを香りで記憶にとどめる」
「脳内イメージが嗅覚を通した体感となる」
といった「作品世界がより立体的になる読書」なのです。

そして、ぜひ「香りを嗅ぎながらゆっくり深呼吸」して欲しい。「怒りの感情が続くのは6秒」とも言われていますが、フォーカスしたくない気持ちや状態を深呼吸で少しズラす。そうやってズラした隙間から余裕がうまれます。

「やる気スイッチ」「リセットスイッチ」「ご機嫌スイッチ」「ご褒美スイッチ」など、自分で使いどころを見つけて、自分用環境改善対策に香りを手軽に使ってみてください。「お気に入りの1冊の香り」はあなたの一番の見方になってくれるはずです。


本も香りも感じ方は人それぞれ。あるのは自分の感覚だけ。そして、「感じてる自分」を観察します。もしかしたら、自由であることが不自由であったり、「みんな」が気になったりするかもしれません。そんなことに気づけたらしめたもの。その小さなきっかけが、どんな扉を開くかは誰にもわからないのですから。


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