奨学金ラップ・リリック解説

まずはこの動画を見てほしい。

日本経済新聞社主催のラップコンテスト「NIKKEI RAP LIVE VOICE」へのエントリー動画です。
残念ながら二次予選で敗退となってしまったが、ここでは供養の為に自己解説を載せようと思う。

以下、リリックを自身で解説しながら読み進めよう。
韻については、太字で説明省略。

Hey yo 毎度おなじみ流浪のMC
NOAH 間にドット N.O.A.H(ノア)です
>お決まりの名のりです。ライブなり曲なりの冒頭では必ず言ってます。

俺も君もあの子も みんな借りてる奨学金
学生相手に有利子で借金背負わす非情な国
>俺だけじゃなく、あなたの話でもある事を提示して導入。奨学金問題を俯瞰から説明。

新卒採用 就職失敗 非正規ルートで(ハイ)御破算
保証人になってくれたのに心配かけてゴメン叔母さん
>叔母さんに対する魂の咆哮。督促状とか届いてビックリしたよね?心配かけてごめんなさい。

正月に奨学金の話はやめてくれ
甥っ子姪っ子と遊ぶ前に始まる家族会議

父さん a.k.a. 連帯保証人 債権者以外で in da house 延滞金 誰が出す
>a.k.a.とかin da houseなどヒップホップ用語も使用。
a.k.a.とはalso known asの略で○○として知られる、別名〇〇みたいな意味です。改めて字面にすると父親の別名が連帯保証人ってなかなかエグいですね。今まで家族だった人間を連帯保証人させてしまう奨学金制度の恐ろしさ。
in da houseとはラッパー的にはここにいるぜ!という意味です。
ですが、この場合は直訳で家にいるって事です。なんなら実家です。
債権者とは日本学生支援機構の事です。
実家にいるのは債務者である僕と保証人の叔母さん、連帯保証人の父親で、債権者不在の中で言い争いをしている絵が思い浮かばれます。
「市民と市民が言い争いをしている間に権力側が得をする」というのが僕の考えで、これも正にその構図ですね。

「借りたら返すの当たり前」
「嫌なら大学行かなきゃいい」
「それってあなたの自己責任」
>ここはブリッジパートなので、ラップではなくセリフにしました。メリハリ大事。
奨学金返済者に向けられる正論定型句ですね。コメント欄で言われる前に先に言っておきました。なんの役にも立たない正論です。

日本の学費は高すぎる
>楽天モバイルのCM。米倉涼子「日本のスマホ代は高過ぎる!」が元ネタ。

奨学金 それは借金 学生ぼったくり
物価上昇 収入減少 増税 これは無理
奨学金 それは借金 どこにも希望はない
もう楽になりたいよ 手を出すリボ払い
>hookなので2回歌いました。奨学金返済苦からのリボ払いに手を出すという地獄第2章の扉が開いてます。

奨学金あるある 一個だけあるんで今から言います
奨学金を借りてる人と借りてない人が議論してもすれ違いがち
>RGさんのあるあるネタを拝借。


以上、リリック解説でした。
ここまで読んで頂きありがとうございました。


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