見出し画像

ノイズキャンセリングツール(Clarity Vx)お試ししてみた

安いヘッドセットでポッドキャストを収録する方法

と題して以前に一つ記事を書いた。ポイントは「収録時にノイズキャンセリングツール(Krisp, NVIDIA RTX Voice etc.)をかませること」だった。

Waves の Clarity Vx が凄いらしい

そんな矢先、性能の良いノイズキャンセリングツールが話題に挙がっているらしいとの噂を耳にした。

某ストアのセールで 4000円くらいだったので早速ポチってお試ししてみた。今回そのツールのノイズキャンセリング性能について検証した内容を紹介する。

ノイズキャンセリングツール性能比較

今回ノイズキャンセリングツールの性能比較として以下5つの音源について波形および聴こえ具体について比較を行った。

・元音源(20秒ほど声、台パン音、卓上掃除機音、キーボードカタカタ音)

・iZotope RX7 Standard(2年前に購入したのでバージョンは古いが性能はそこまで今と変わっていないはず。Spectral De-noise機能を用いたもの)

・Waves Clarity Vx ノイズ減モード(今回購入したツール。ノイズを完全には消さずに抑えるモードがあったのでそちらを元音源に適用してみたもの)

・Krisp(オンライン通話のノイズキャンセリングツールとして有名なツール。Krispのノイズキャンセリングの設定をONにして録音したもの)

・Waves Clarity Vx ノイズ除去モード(今回購入したツール。ノイズ除去モードを適用してみたもの)

結果

上記一つ一つ聞き比べてみてもわかるが、波形をみると一目瞭然でノイズ除去性能としては、Krisp もしくは Waves Clarity Vx ノイズ除去モードが良いことがわかる。後ろ 3/4 くらいのノイズの部分はほぼほぼ全て除かれていることが波形から見て取れる。

ツールごとの音声波形比較

また、最初数秒の声部分の波形に注目すると Krisp の音の波形は元音源の波形と一部異なっている部分(ノイズ除去により音が変わった部分)があるが、Waves Clarity Vx ノイズ除去モードの声の音の波形については元音源とそこまで変化がない

以上より音声通話などの声に対するノイズキャンセリング単体の性能では、今回話題となっている Waves Clarity Vx ノイズ除去モードの性能が良さそうという点が確かめられた。

所感と補足

上記で Krisp の波形について一部元音源から変わっていると言ったものの、声の音としてはちゃんと何を言っているか聞き分けられるし、ノイズ除去は台パン音など不快な音に対してしっかりなされているためリモート音声通話などでは十分活用できるものと思われる。

さらに RX や Waves Clarity Vx ノイズ減モードも普通にエアコン音程度の小さな背景ノイズを消すことはできるし、大きなノイズも元音源よりは抑えることができている。その点で例えば家の近くで工事しているような酷いノイズ環境でなければ、声の質感や空間全体の雰囲気を伝えたいような場合にノイズ除去ではなくノイズ減ツールとして活躍する機会は十分あると考えられる。

まとめ

・ノイズが酷すぎる過酷な収録環境で Waves Clarity Vx のノイズ除去モードを使うと、ほぼノイズをゼロにしてくれかつ元音源の声の雰囲気もそこまで損なうことなく録音することが可能である(良いツール👍)
・Krisp もノイズ除去ツールとしては優秀👍
・ノイズがエアコン音程度のそこまでではない環境ではノイズ減ツールとして RX や Waves Clarity Vx ノイズ減モードも十分使えそう

おわり

なんとなく噂をそのまま鵜呑みにするのはイケてない気がしたので、一応自分の手元でできそうなことを確認してみた。

ポッドキャスト配信でノイズに悩まされている方などぜひ今回紹介した Waves Clarity Vx を使ってみてはいかがだろうか。

ポッドキャスト配信には常にノイズや音声との格闘がついて回るもので、ちょうどつい先日もそうした格闘の末、あらBfm Ep.55 がリリースされたので、そちらももしよければ聴いてもらえると嬉しいです✋(宣伝)


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?