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このマンガがすごい!2023からみえる多様性

これは人工芝アドベントカレンダー2022 16日目の記事です。10分で何かをポストします。

このマンガがすごい!

このマンガがすごい!という雑誌をご存知だろうか。このマンガがすごい!は宝島社が行ったアンケートを元にその年のおすすめマンガを紹介する雑誌である。年末12月に発売されることが多い。

今年も12月14日に発売されたため、早速買ってみた。

とりあえず1巻だけ

じぶんのこの手のマンガおすすめ系コンテンツを読むときの姿勢としては、ひとまず頭を空っぽにしておすすめされてい作品の1巻だけをひたすらポチって読んでいくようにしている。

一般的にはタイトルや絵の雰囲気からじぶんが好きそうかどうかを判断して買う買わないということをしがちだと思うが、じぶん的には良い作品を引くためにはそうした先入観は邪魔になると考えている。

もちろん、タイトルや絵の雰囲気やおすすめされているあらすじなどから not for me が透けてみえるものもあるとは思うが、それはあくまで二次情報なのでその作品がじぶんにとって本当に面白いかどうかは読んでみるまで分からない。どれだけゴミを引くことができるかが大事なのである。

感想

このマンガがすごい!という雑誌、2006年にスタートしており思ったより歴史がある。2006年2007年と連続でハチミツとクローバーが2年連続で受賞していてこれだけで随分昔からやっていたんだなと分かる人もいるかもしれない。

ただその分、2022年現在だと雑誌の構成に「ん?」と思うような部分がないわけではない。これ自体は3-4年前から指摘されている点だと思うが、おすすめマンガを「オトコ編」と「オンナ編」に分けるのは今となってはナンセンスだなと思えてしまう。Wikipedia にもその点指摘されていた。まぁ、でも意味のない区分けは雑誌の歴史的経緯で残っているのだなと分からなくはないのでそのうちリニューアルするはずだと流しておく。

その上で今年おすすめされているマンガで気になったポイントは「多様性」配慮された作品が目立っていたという点である。もしかしたらここ数年のトレンドなのかもしれないが、ざっと挙げるとジェンダーやフェミニズム、エイジズム、ルッキズムなどをテーマにした作品が以前に比べて増えている気がした。また多様性と関連して貧困や格差にも焦点が当たっている作品も目立っていたように感じた。

1巻だけ読んで面白かった作品を以下に挙げておく。

多様性と視点

多様性をテーマに扱う際に気になるのは、新しい価値観と古い価値観という2つの視点のうち、往々にして新しい価値観側だけに立って物語が展開されていることがあるという点があると思う。

個人的にはそれはあまりフェアではない気がしていて、新しい価値観に沿った物語がたまたま時代に合っているというだけの理由で古い価値観が否定されたり無視されたりするというのはいくらフィクションとはいえ暴力的だなと感じてしまう。

しかし、上記で紹介した「ブスなんて言わないで」や「女の子の居る場所は」では新しい価値観側だけでなく、古い価値観にも歴史があり、どうしようもできなかった理由があってそうなっているのだというところがしっかり表現されていて、ただそれがゆえに問題が複雑になっているところも含めて読者に考えさせるように描かれていた点に好感が持てた。

おわり

今週末(12/17夜)に1年ぶりに汗様、ししゃもさんとおすすめマンガについて話すポッドキャストを収録する予定なので、ぜひお便り送っていただけると嬉しいところである(すかさず宣伝)。

早いもので去年の収録から1年経ったので、どんなマンガの話ができるのか楽しみである(以下去年の漫画おすすめエピソード)。


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