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クリプト投資家はリバースレポの動向をウォッチした方がよい
2022年1月24日(月) の世界の株式市場は大荒れとなりました。
この荒波をよくよく観察してみると、米国株式市場はクリプト市場へ強い影響を与えることがチャートから読み解けました。
クリプト投資家、とくにトレーダーは短中期の値動きを考えるうえで、アメリカの動きが無視できないことがここから浮かび上がります。
今回の力強い資金供給の源はなにか。連邦準備制度理事会(FRB) が実施するリバースレポという仕組みの関与が強そうである、ということがわかってきました。簡単なまとめと参照すべきソースを提示します。
2022年1月24日(月) の相場環境
・米国ダウ30 が一時 -1,000ドルを突破
・欧州マーケットも軒並み世界同時株安
・クリプトマーケットも全面安
・しかし、蓋をあけたら最終的にはプラスで引けた
■ダウ30平均
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■欧州含む全世界マーケット
![](https://assets.st-note.com/img/1643090957345-aA4qdB8eJK.png?width=1200)
米国よりもはやく取引開始された欧州株が軒並み全面安からスタートしました。
■ビットコイン
![](https://assets.st-note.com/img/1643091166389-OonZzx0hZS.png?width=1200)
クリプトも同様、安値の展開から始まりました。米国が取引開始する 23時30分 (JST) よりもはやい、21時頃に底値をついたことがわかります。
注目すべきは、米国市場が強く反転する手前で、クリプト市場でも大きな反転が起きていた点です。
リバースレポ取引とは何か
FRBが市場に短期資金を提供するオペレーションをさします。
7月27・28日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)は、事前予想通りに金融政策を据え置いた(コラム「FRBのテーパリングと米国経済・金融情勢の不確実性」、2021年7月29日)。他方でFRBは、この日に、新たに常設のレポファシリティー(SRF)を設置すると発表した。29日から稼働を始めた。
RRFは、FRBがMMF(マネー・マーケット・ファンド)や政府系機関、銀行から短期資金を受け入れて、利子を支払う制度である。
SRF:市場から資金を吸い上げる
RRF:市場へ短期資金を提供する
市場の資金余剰時はRRF で吸い上げ、市場に資金が不足すると、SRFにて供給されます。FF (フェデラルファンズ)金利の安定させることが目的とのことです。
■マネー・マーケット・ファンド
アメリカで広く普及している貯蓄性の短期投資信託。格づけの高い短期国債や社債で運用しており、日本の銀行預金のように安全な金融商品とみなされていた。
RRFのスケジュール
RRFのスケジュール、および実行結果を参照するには、NY連銀の公式サイトをで確認可能です。
1月24日の予定はどうだったのか
120億ドル (約1.4兆円) もの巨額の資金提供が計画されていました。
⚠️今週の米株相場🦭
— 🇺🇸Caster.T@パウ兄の株高政策season2 (@Caster_T2) January 23, 2022
金曜のウルトラSQ雑技団祭で戦略的に一歩引き確実な反発を実現させるための明日の超巨額パウ砲(約1.4兆円)の効能を見極めつつ、教科書的にはFOMCと大御所グロースの決算を見届けての流入フローが大局。アク抜きは先週大方終え、過剰折り込み修正作戦を演じるパウ兄に期待パウ‼️ pic.twitter.com/lbtMG8DoRS
また、この日は長期のコールオプションの巨額清算日だったといいます。
潜在的な影響:
これらの投資家の個々の戦略に関係なく、SpotGammaでは、1月21日金曜日に期限が切れるネットオプションデルタが1,250億ドルを超えることをモデルが示しています。 私たちの基本的なケースは、これらの深いマネーコールの満了がボラティリティの触媒であるということです。つまり、株価の動きが上下します。このボラティリティに方向性を割り当てる能力は、これらの投資家がどのように位置付けられていると想定するかに依存します。
(中略)
ロング/ショートポジションを明確に知ることは不可能ですが、これらのコールの大部分は「ロング」であり、ディーラーはヘッジとしてロング株を保有していると私たちは信じています。したがって、これらのコールポジションがクローズおよび/または期限切れになると、ディーラーはロングストックヘッジを売却する必要があります。
ヘッジした株の売却を行った=現物売りが集中した、ということが安値の原因の一つと考えられるそうです。後場にかけてFRBのリバースレポ資金が大量供給され、市場の混乱がおさまった…… という展開だったのでしょうか。
リバースレポウォッチャー
日本語でリバースレポ関連の情報発信をされている有力な方がいました。NY連銀のレポートをかみ砕いてくれるので、読み方が分からない方も毎日眺めているとなんとなく景色が分かってきます。
わたしも当初、まったく意味がわかりませんでした……。
キャス兄さん
結論
NY連銀のリバースレポの動向はウォッチしておいた方がよさそうです。
FRBからのクリプト市場への具体的な資金流入ルートはよくわかりません。しかし、2022年1月24日のお金の流れから読み解けることは、リバースレポによる短期資金はクリプト市場にも強く関与する、ということです。
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