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【書評】 After GAFA 分散化する世界の未来地図 2020/05/10

■書籍詳細

タイトル:After GAFA 分散化する世界の未来地図
著者  :小林弘人 氏
出版社 :KADOKAWA

■読書の目的

個人情報を武器にインターネット時代を牽引するGAFA。また、個人情報を個人の財産に変えうる「ブロックチェーン技術」
ブロックチェーン技術の登場により、GAFAによる個人情報の占有に揺らぎが生じている。
過渡期を乗り越えるためのヒントを本書から探す。

■本書の概要

テクノロジーの進化により、数年という短い期間でGAFAのような巨大企業が出現した。しかし、ギグ・エコノミー問題や個人情報の濫用などGAFAの限界も顕在化している。

新しく登場したブロックチェーン技術は、信頼の民主化を実現した。個人がお金を集め個人が出資する素地が作られたのである。ブロックチェーン技術によりGAFAなどの巨大テクノロジー企業の市場占有の解体が少しずつ進んでおり、また事業規模の小さい企業にも市場開拓の勝機がもたらされた。

企業規模の大小での格差が益々小さくなると、多数のステークホルダーが納得する市場システムが必要となる。そして、テクノロジーの進化で、実現できないことは少なくなった。
だからこそAfterGAFAの未来では、市場参加者の多くが納得する社会システムの構築のためテクノロジーを前提とした合意形成が必要で、我々はテクノロジーを使いどんな社会を作りたいかを明確に考え、話し合わなければならない。

■超個人的・重要3ポイント

テクノロジーを用いた「リバーステクノロジー」にこそ、新たな学習や共同作業の可能性が秘められていると思う

本書でいうリバースエクスピリエンスとは、テクノロジーの進化でブラックボックス化が進んだ現代だからこそ、体験を「見える化」して再獲得するという試み。例として、インスタントコーヒーではなく、コーヒーの栽培からドリップまでの体験を楽しめるサードウェーブコーヒーへの支持が挙げられていた。
テクノロジーの進化に追いつけ追い越せではなく、”振り返り”から見えてくるものも多そうだと感じた。

いまの社会がどうなっているのか
現在活用できるテクノロジーには、どんなものがあるのか
自社の使命と価値は何か

テクノロジーの進化が早すぎて、技術の勉強に腐心してしまうことがある。また、新技術を使った新しいビジネスを作ることに熱中してしまう。
もちろん新技術のインプットは重要だが、(現状=今の社会)を分析し、(武器=テクノロジー)を学び、(価値=ソリューション)を考えることが重要であると再認識した。

日本は「課題先進国」である。
それぞれの地域やコミュニティが抱えるニッチな課題に向き合うことで、活路が拓けることがあるだろう

小規模なビジネスを支えるエコシステムが整いつつあるため、それぞれの地域が抱えるニッチな課題に向き合うことが今後大事であると感じた。資金問題は解決され、リモートコミュニケーションが整った現代では、横展開の壁は多少低くなっているハズなので。

■行動リスト

・今の社会とテクノロジーを結びつけて考える
・日本が抱えるニッチな課題に注目する

■最後に

読書備忘録として使っているので、丁寧語は使っておりません。
また、感想は少なく、箇条書きで味気ない文章ですが、ご容赦いただければ幸いです。

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