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【書評】 LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略 2020/05/17

■書籍詳細

タイトル:LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略
著者  :リンダ・グラットン|アンドリュー・スコット
出版社 :東洋経済

■読書の目的

100年時代を生きる自分が、どんな視点を持って、何を考えて人生設計すればよいのか、のヒントを学びたい。
仕事をはじめてしまうと、ついキャリア視点で人生を考えてしまう。そのため今回は、キャリアに縛られず「一度の人生」という視点で人生を捉えて、現在地と目指したい未来、そして今と未来をつなぐ”生き方”を探ってみたい。

■本書の概要

長寿化が進み、100年ライフが当たり前になる未来がすぐ訪れる。100年ライフでは、従来の教育⇒仕事⇒引退という3ステージが当たり前でなくなる。老後長期化による資金問題やAI出現による働き方の急進的な変化などの影響で、従来の生き方では退屈で不自由になってしまうからだ。
以下の3つの見えない資産が、有意義な人生を形作る。
①生産性資産 =所得・キャリアを支えるスキルや知識
②活力資産  =幸福感とやる気を支えるモノ(健康・リレーションなど)
③変身資産  =ステージ移行するために必要な意思・能力
特に変化を支える③は肝要であり、「自己アイデンティティの明確化」「異質性のある多様なネットワーク」「新しさを需要する姿勢」がステージ移行を後押しする。
そして、100年時代の人生にはロールモデルがないので、「実験すること」が新ステージの人生を実現に不可欠である。それは新しい環境に飛び込み、新しいものにチャレンジ(=実験)することが、見えない資産の形成につながるからだ。

■超個人的・重要3ポイント

長寿化を恩恵にするためには、古い働き方と生き方に疑問を投げかけ、実験することをいとわず、生涯を通じて「変身」を続ける覚悟をもたなくてはならない。

100年を生きるとは、人生の大部分を占める家族・仕事・資産の概念が大きく変化する時代を生きることであり、その可能性が高い世代である自分にとっては、本書の内容は衝撃的だった。今は若いがゆえに、未来を考えても仕方がないと思ってしまうが、大きな変化が予想される未来を生きることが必至であるからこそ、100年の生き方を自分ごと化しなくてはならないと感じた。
最近、インプット⇔アウトプットを繰り返す中で自己成長を強く感じており、「変身」の重要性を痛感しているので、この文章が心に刺さった。

インディペンデント・プロデューサーたちは知的財産を公開し、他の人達とシェアすることを重んじる。まねされてコピーされることは、高く評価されている証。

「ネオ起業家であるインディペンデント・プロデューサーがシェアを重んじる」とはまさに最近の潮流だと感じた。noteやブログやTwitterなどで情報発信する人が増えているが、それはインディペンデント・プロデューサーが増えつつあることではないか?と思う。
このように考えていくと、最近自己発信サービスが数多く開発されているが、100年ライフによる価値観の変化がそれを支えていると考えるもすごく腹落ちした。
余談だが、この間「具体と抽象」という本を読んだ。そこで紹介されていた「具体と抽象の行き来」により、世の中の動きと具体的なサービスの整合性が見えてくると感じた。

100年ライフでは、人々に自己効力感と自己主体感をもたせ、計画と実験と習熟を後押しすることの重要性が高まる。

自己意識に関して、本書の主張はまさに上記内容だと感じた。
非常に抽象的だが、簡潔にまとめられていた。
自己効力感(自分ならできる、という認識)と自己主体感(みずから取り組む、という認識)により成長意欲・変身意欲を高め、計画と実験を繰り返しながら様々なことを習熟していく。それこそが、不確定要素の多い100年ライフを幸せに生きるために重要である。
以上の主張は、今後も心に留めておきたい。

■行動リスト

・変身資産形成の3ポイントそれぞれに関して、必ず1つの行動を取る
・同質化しないように新しい環境に身を置く

■最後に

読書備忘録として使っているので、丁寧語は使っておりません。
また、感想は少なく、箇条書きで味気ない文章ですが、ご容赦いただければ幸いです。

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