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#255 競技力=指導力と成り得るのか

例や簡単な話に置き換えると

結果を持っているアスリートが良い指導者になるのか?
東大主席卒業がわかりやすい先生になるのか?

ということです。これについては様々な意見があると思いますが、なかなか両立できている方は多くないのかなと思うと同時に、教えてもらう側の実力や知識によって指導力が意味を成さないこともあるのではないかということです。

例えばですが、小学校1年生に中1で習う因数分解を教えてもなかなかできる子はいないでしょう。100mを9秒で走る選手の技術的な話を100m12秒かかる選手が聞いて実践したとしても、100%とは言いませんが、すぐに9秒で走れません。

では一方で、小学校6年生が因数分解を教えてもらったとしたらどうでしょうか?すぐできる子もいるかもしれません。
100mを10秒5で走る選手が100mを9秒台で走る選手に技術的な話を聞いてその通り実践すれば、もしかしたら9秒台で走れるかもしれません。

これが難しいところであり、面白いところなのですが学習レベルや競技レベルが先生と近いのであれば習得も早く、逆にレベルが遠いのであれば、先生は生徒のレベルに合わせて手を替え品を替え、伝わる方法で教える必要があります。ここが競技力=指導力と成り得るのかを問いたい所以です。
トップレベルの選手の場合、自分の技術や体のことについては誰よりも深く理解していますが、それを他の人にわかりやすく伝えることができるかは別の問題です。所謂”再現性があるのか”です。

最近は自治体や企業などが主体となり「トップアスリートが開く○○教室」とかを頻繁に見かけるようになりました。当選すれば5000円で参加できますよ、みたいなやつです。参加者の能力はピンキリです。もちろん能力が高い人もいれば低い人もいます。トップアスリートは皆にわかるように簡単な言葉でわかりやすく伝えようと努力をします。このこと自体は素晴らしいのですが、それでもやはり年齢や力の差で再現できないことの方が多いです。実際、教室に参加して「参加した後、とても活躍できるようになりました!」という方は残念ながら見たことがないです。

では技術的・能力的に差が大きくあるトップアスリートに近づくためにはどうしたら良いのか?について考えていくとこれは”思考をトップレベルの選手の考えに合わせること”これに尽きると思います。言ってしまえば「真似して実践できることが考え方ぐらいしかない」と言うことです。

一般的な筋トレやダイエットだとわかりやすいのですが、先生の言う通りメニューをこなし、
「理想の筋肉を作る」「目標体重まで頑張る」と考えを確固たるものにすれば目標の体型や体重に変わっていくことは比較的簡単です。

ですが勉強やスポーツにおいて、”トップレベルの選手が行っているメニューを行えば強くなれる”訳ではないです。向き不向きがあり、体格には個人差があります。なので自分に必要な練習を選び、トップレベルの選手の考え方の水準で練習して地道に一歩ずつ成長するしかないです。

あとは指導者とよく相談し、様々な練習方法を試すこと。。
自分のレベルが上がった時、トップの選手に教えてもらうことでさらに飛躍的に競技力が伸びていくのではないかと思います。

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