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不動明王様の言葉

マグマの中で地球の気持ちを聞いたあと、きちんと謝りたくて、もう一度そこへ行こうとしていました。

でも何度やってもあれから全く入ることはできませんでした。

落胆していると、不動明王様の声が聞こえてきました。


「地球に耳を傾けるものは居るが少ない。

人間が住んだり、学ぶことに必要ならば(自然を考えた上で開発しても)良いのだ。

人間が増えれば開発は進む。

そこのところは痛し痒しだ。

だが、必要以上に行き過ぎた開発や乱獲がいけないのだ。

自然を大切にしながら平和に住んだり、地球や自然を理解するために使うならばわかってもらえるだろう。

そしてそこで理解したこと、学んだことをわかりやすくみんなに教えることだ。

自然を守るのも地球を理解しないとならないからな。

皆が幸せに暮らして楽しそうにしているのを見るのはとても良いことだ。

地球上の皆が自然を大切にしながら生きていくという考えならば良いが、土地や人を支配し、資源や金を独り占めし、もっともっとと掘り出し、自然をただの物体として扱い、潰してコンクリートで固める。

余分なものを生産し、掻き集めるように獲り、使わずに捨てて地球を汚す。

土地が痩せ、大気も川も海も汚れ、気候まで変わり果て、不作だ不漁だと文句を言われても、そうなるのは当然だ。

人間がやった事が人間に帰ってきているだけの事だ。

そして挙げ句の果てに戦争を起こす。

やりすぎたし、もうそろそろ人々の上に立つ豊かな支配者達は足るを知り、貧しい人々を助けよ。

足るを知り、皆がほどほどに生きる。

それが豊かで幸せと知ること。

全てはもうあること、もう持っていると知る事。

人は人同士比べ過ぎる。

人しか見ていない。

その競争の足元で、踏み荒らされている自然を少しでも顧みてほしい。

人間はきれいな空気や水が無いと生きていけないんだろう?

本当は全ては無限にあるものなのだ。

だから、独り占めしなくても願えば手に入るものなのだ」


と...私が落ち込んでいたからか、不動明王様はとても穏やかな声で話しかけて下さいました。

全ては無限にあるということ。

人類が足るを知り、幸せとは何かを知り、全てを大切にする心があったなら、無限にあったものなのでしょう。

自然の浄化サイクルが永遠に続いていくように考えている文明ならば、世界中の人々が幸せに暮らしていけたのかもしれません。

悪魔のせいでも神様のせいでもなく、人がしてきたことが人へ返ってきているのだと。

宇宙物理学者のホーキング博士は生前、「今後100年以内に新たな惑星を見つけ、移住するべきだ」と、地球に留まり続けることは人類絶滅の要因となると語り、警告していました。

地球にとっても人間にとっても気候変動や疫病、人口の増加のすべてが脅威であると。

ここ最近の気象の変化を見ても100年もつかどうかも怪しい。

このまま温暖化が進み南極や北極の氷が全て溶け、深層大海流の循環が無くなれば、深海はデッドゾーンとなる。

また、海水温が高くなれば水中の酸素濃度が低下し、嫌気性菌ばかりが増え、海中の生物が死滅すると海は腐敗し硫化水素が湧き出すようになる。

すでに海中の酸素が無くなった海域では硫化水素が大気中へと放出されている。

硫化水素が大気中に大量に充満すると、生物の死滅やオゾン層の破壊が起こり、死の星となる。

人間が他の惑星へ移住できたとしても、結果は変わりないと思う。

人間が変わらなければ、どこへ行こうと他人と比べ続け、資源を奪い合い、それでも幸せに思えず、その星を荒らして住めなくしてしまう。

大航海時代のような不幸を繰り返すだけだと思うからです。

これまでの人間しか見てこなかった社会から、自然と共に暮らしていく世界へ、心から変えていくこと。

足るを知り、全てはもうあると、持っていることだと知ると、不動明王様の仰るように、願ったものは不思議と目の前に現れるのかもしれません。


ここまでお読み下さいましてありがとうございます。
次回は、森や山の中に入ると起こる不思議なことについて書こうと思います。

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