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英語と向き合うということ2

英会話レベル4歳ぐらいの英語奮闘記です。
外国語に向き合うというのは、基本的にエンドレスなんだろうと薄々気づいてはいますが、一喜一憂の日々です。

前回の備忘録はこちら。

01 一喜一憂の謎

なぜ一喜一憂かというと、「今日は結構、相手の話している英語がわかった&回答もスムーズにできた」という日もあれば「全然、会話についていけなかった。。」という日もあります。
なぜそのようなムラが発生するのかというと、おおよそ原因はわかっています。それは、たまたま知っているジャンルの会話になった時には、内容も単語も知っているのでいい方向に向かうのですが、全然知らないジャンルの話になった時は、ついていけなくなります。(以下、イメージ図。茶色が知っている領域、灰色が知らない領域)

例えば、筋トレの話になり、体のパーツの名前を普段使わないので単語が全くわからないことがあったり。(腹筋はAbs。さっき覚えた)。腹筋を割るって何というのかなど。
逆に天気の話とか、自己紹介ばかりが慣れてしまい、一瞬話せている錯覚に陥りますが、所詮は茶色の限られた部分だけなので、脆いものです。仕事上の専門用語はさすがに日本語でも知らないので、置いておくとしてももっと日常用語から会話に差し支えないような単語や表現を知っておかないといけないと思いました。(逆に仕事上だと、Let me share my screen とかすごく使うと思いますが、カフェだとそんな文章は何年たっても出てこないのです。)

02 背景を知ることで理解度倍増

ジャンルの話の延長ですが、やはり言語や単語の前に、そもそもそのトピックの内容・背景を理解しているかは大きいなと思いました。インド系の人と話していたとき、日本のお盆の話からインドの神様やら歴史の話に発展したのですが、そもそもインドの文化背景や歴史をよく知らないので、何を言っているかさっぱりわからない日がありました。(絵や図を描いて説明してくれたのですが、それでもようわからんという笑)

逆に、何度も話をしている人と会話した時に、もはや言わなくても事前情報があるので、あのアーティストが好きだって言ってたよね、とか、魚の生は食べられなかったからそういう話してるな、とか。言語や単語以上に事前情報から予測がつくことで理解度が倍増する感覚がありました。

03 背景を知りすぎることの問題

ところが、それはそれで課題だなと思ったりします。なぜなら、高校時代の休み時間に友達と話す会話のように

A「なあ、昨日のあれどうだった?」
B「いや〜、あれはあれでよかったけどね」
A「そっか。まあそれならいいけど」

みたいな感じで、内容が全くないのにコミュニケーションが成り立ってしまうという(笑)。実際、このケースだと昨日の事前情報が互いに共通トピックスとして理解している前提なので会話が成立してしまうのですね。
究極はそういうコミュニケーションが英語でできたらいいなとは思いますが、自称4歳児の時点では会話が雑すぎる。相槌だけで1時間終わるとか。

ちゃんと質問したりしないと初対面の人とコミュニケーションが成立しないなと。(当たり前の話なのですが、奮闘記なのでご容赦ください)

この現象は、過去にも経験があるのですが、ジブリの魔女の宅急便の英語版を使ってリスニングの練習をするというよくあるやつなのですが、何度も何度も聞きました。聞き過ぎるほど聞きました。「聞き過ぎる」なんてことはないだろうとツッコミの声が聞こえてきますが、あるのです。聞き過ぎた結果、英語が聞こえる前に理解が追い越してしまう現象が起きました。要するに、もう聞こえる前から内容が頭に入ってきてしまうので、何と言っているかは聞き取れていないけれども、内容は理解できてしまう(ただ覚えているだけ)という現象です。

過去の事前情報からのインプットにより、勝手に先に内容を理解している状態。本来は聴覚的なインプットにより内容を理解すべきところを、事前情報が先に来てしまっていて、リスニングの練習にならない状態。

もう聞く前に内容が入ってきてしまって、音が頭に入ってこない。コミュニケーションの最終系としてはよいのでしょうが練習にならないので、ジブリのリスニング練習は一旦休止しました。

同様に、携帯の写真をあんまり見ながら話すのも練習にならないなと思いました。もう英語の練習ではなくて、「ほらこれ見て」「ほんまや、これな」「そうそう、それいいでしょ?」「いいねえ」みたいな会話になって時間が大量に過ぎる。ただただ楽しいけど。練習という意味ではこのパターンは適度に。

04 サピア=ウォーフの仮説

そんなこともあって、言語学者のウォーフの本に出会いました(以下、参照)。サピア氏とウォーフ氏の言語学をまとめたものですが、

思考の手段として言語がある。言語は思考や文化の範疇から派生している。(サピア=ウォーフの仮説)

という興味深い話です。本自体は難解ですが、”言語”と”文化・社会背景”などとの関係性の深さはまさに興味のど真ん中です。ちょっと違う方向に興味が湧いてしまったのですが、また他の書籍も読んでみようと思います。

05 外国語副作用

また外国語副作用の話題も時々耳にします。実際どうなのかわかりませんが無意識ではあります。「どんなご飯が好きか?」みたいな単純な質問をされたときに、日本語(母国語)だと色々浮かぶのに、英語で答えようとすると「SUSHI」「YAKINIKU」とか外国人みたいな回答しか浮かばなかったりします。言語処理に意識がいって、思考力が低下しているのでしょうか。

外国語副作用(foreign language side effect)は「(母語ほどには習熟し ていない)外国語を使用している最中には、一時的に思考力が低下した状態になる」という現象。

https://www.jcss.gr.jp/meetings/JCSS2014/proceedings/pdf/JCSS2014_WS3.pdf

第二言語を習得中の人間がその言語を用いているとき処理資源をその第二言語の処理にとられるため、知的レベルが全般的に低下する心理現象をさす。

ウィキペディア

まとめ

結論としては、ジャンルによって偏りがでないように色々なジャンルを知っておく、それに紐づく単語や言い方なども知っておかないといけない、という気付きでした。
英会話カフェだけだとちょっとジャンルが偏るので、他に栄養サプリ的に他からのインプットもしていこうと思う今日この頃です。