マガジンのカバー画像

読書の備忘録

84
ビジネス書、マーケティング、リベラルアーツ関連の読書備忘録です
運営しているクリエイター

#要約

経営戦略原論

経営戦略原論(琴坂 将広 著) 経営戦略論は、実務と理論にギャップが生まれがち。経営戦略論が歴史的にどのように発展してきたかを知る必要性がある。 「経営戦略の定義」「3つの階層」 ・全社戦略(コーポレートストラテジー) ・事業戦略(ビジネスストラテジー) ・機能戦略(ファンクショナルストラテジー) 組織、目標、道筋の要素を骨格として、何らかのゴールに辿り着くためもの。一般的に「外部環境」と「内部環境」の2軸から考えるものが共通している ミンツバーグの戦略の5P Pl

ブランド論 無形の差別化を作る20の基本原則

「ブランド論」 無形の差別化を作る20の基本原則 (デービッド・アーカー 著) 1部 資産としてのブランド1.1 ブランドは戦略を左右する資産である 顧客は購入を決める際にブランド要因に基づいて判断しており、ときに価格や機能的特徴を上回る。ブランド構築が広報宣伝チームに任せる戦術的取り組みから事業戦略へと再認識された。 1.2 ブランド資産には真の価値がある 組織の3つの重要な資産として「人」「情報技術」「ブランド」がある。どれもバランスシートに現れず、価値の定量化が

価格決定戦略

利益を最大化する「価格決定戦略」(上田 隆穂 著) 1. 高価格帯の商品を買う心理としてのブランド価値構造 (例:シャンプー) 1 自己表現価値(例:身だしなみ) 2 情緒的価値(例:使用後の爽快感) 3 機能的価値(例:かゆみ防止) 4 基本価値(例:洗髪) サービスドミナントロジック 経済活動のすべてをサービスと考えて、企業は顧客と一緒になって価値を作っていくという価値共創の視点でマーケティングを実施する考え方。(従来は、商品の価値が価格を決め、顧客はその対価を

未顧客理解

「未顧客理解」 なぜ「買ってくれる人=顧客」しか見ないのか(芹澤 連 著) なぜ未顧客理解なのか ・ヘビーユーザーとライトユーザーはすぐに入れ替わってしまう ・ブランドの売上の半分は、そのブランドに興味のないライトユーザーに支えられている ・市場の大部分を占めるノンユーザーに目を向けるべき ・顔が見える顧客と、顔が見えない未顧客(顔が見える顧客が市場のすべてだと思いこんでしまう) →未顧客の文脈に応じてブランドを再解釈することで興味を持ってもらう (お風呂嫌いな子供に、

顧客起点の経営

企業の成長の壁を突破する改革 「顧客起点の経営」 (西口 一希 著) 序章|経営が顧客を見失う理由 第1章|顧客起点の経営改革の全体像 顧客理解:顧客の心理 経営が取り戻すべき顧客理解の第1は、顧客の心理と顧客の行動の関係 顧客理解:顧客の多様性 マス思考での意志決定は、どの顧客に対しても最適化されず、プロダクトの便益も凡庸になる 顧客理解:顧客の変化 顧客は常に変化し続けている。今日と1年後では異なる。 「課題解決の3つのフレームワーク」 第1のフレームワーク:

因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるか

「因果推論の科学」 なぜ?の問いにどう答えるか(ジューディア・パール, ダナ・マッケンジー 著) 因果推論は新しい科学 原因と結果に関わる問いに直面したときに過去の科学者はどのように立ち向かってきたか。因果推論の能力は元来、人間に備わっている。人類はあることが原因で別のことが起きる現象に気づいていた(前者を操作すれば、後者に変化が起きる) ・この治療は特定の病気にどの程度有効か ・新しい税制のおかげで売上が上がったのか、別の広告が影響したのかなど → 因果的な問いは非