とっても大人のオモチャ 中編
上記の機械は、九州大学病院リハビリテーション部とバンダイナムコグループの共同開発でできたリハビリテーションゲーム機。
安全に足のリハビリができる画期的なリハビリテーション器具。楽しくレッツリハビリ!!!
売り文句的には、そんな感じでしょうか?
ゲームセンターに有ったワニワニパニックの足で踏むバージョンと言えばわかるだろうか。 蛇がにょきにょき出てくるのを足で踏んで、下肢筋力が付くのだとか何とか。
理学療法士がどういう疾患の患者さんにどれだけの量やってもらって、どうしたら仕事復帰できるとか、治療する目的があるのであれば、有用な道具となりうると思う。
しかし、この手の機械はかえって寝たきりを助長しているに過ぎない場合が多い。 素人目には凄く「楽しそう」でこの手の機械は人気がある。
しかし、この手の機械には大きな落とし穴がある。 この手のゲームをやっているだけで「元気になれる。」と言う暗示を高齢者にかけることができるのである。
高齢者はしんどい、辛いリハビリから現実逃避するために、簡単で楽しそうな寝たきりになるためのツールをリハビリとして好む傾向があるからだ。
なので、高齢者はリハビリと称した「按摩、マッサージ」が大好物なのである。 按摩やマッサージだけを百年やっても寝たきりは歩けるようにはならない。
(歩けない人が車いすやベッド上で、膝を上げたり曲げたりする運動と同じ。そんなこと百年やっても歩けるようにはならない。)
この手の機械は、高齢者施設にとっては格好の便利グッズなのである。施設としては人件費をかけたくないので、なんとか機械だけでリハビリをやった気になってもらいたい。
また、この手の機械は 高齢者を施設の中に閉じ込めたまま、リハビリをやっているような気にさせることができる便利グッズなのだ。
高齢者も楽して「やった感」が得られて、たのしい。寝たきりに向かっているとも知らずに大喜びの大満足。
まさに、施設側の思いと高齢者の楽したい思いが合致している。確かに商売としては成立している。顧客ニーズと供給が見事にあっている。全く間違っていない。
ただただ、寝たきり老人が増えるだけ。それだけである。
しかし、 それもいかがなのもか。
介護業界でよく言われている一つの言葉がある。
「小さな親切。大きな下心」
どういう意味なのか。それは・・・・・次回の講釈。
後半に続く(笑)
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