【NEON ACADEMY DAY5 レポート】遠藤さんと学ぶ「デザインディレクション力」とは?
2024年2月に開校した、「日本をもっとネアカに」を信条に活動する制作会社NEON GREEN Inc.が提供する、クリエイティブディレクター養成講座 ・NEON ACADEMYは、1期生はベーシックコースを終え、現在はアドバンスコースが行われています。
今回は、4月3日に行われた第5回の講義の様子をレポートします。
前回のレポートはこちら↓
今回は、プロデューサー・インテリアデザイナーの遠藤直人さんをお迎えし、実際のデザインの事例やプロジェクトの進め方などについてお話を聞きました。
クリエイティブディレクターがデザインにどう携わっているのか?
まずは、塾長ALLYによる「クリエイティブディレクターとアートディレクターの違い」説明から講義がスタート。
クリエイティブディレクターは、プロジェクト全体の方向性策定やクオリティの監督を担当する一方、アートディレクターは具体的なデザイン領域の指揮を執ります。
今の時代は成果物のジャンルが多く、それぞれに明確に違いがあるというよりは、同じ領域もたくさんあり、案件によってケースバイケースです。
ネオンアカデミーでは、全体の統括指揮をできる人を育てたいと考えています。
クリエイティブディレクターは、ヒアリングから提案、制作、納品、クライアントとのコミュニケーションやチーム内の調整、デザインの方向性決定など、幅広く関わっていきます。
例えば、ブランディングデザインの案件にでは、ディレクターはデザイナーと密接に協力しながら、ブランドの世界観やテンションを言語化し、ビジュアルの提案を進めていきます。
このように、クリエイティブディレクターは専門的なデザインパートよりも、プロジェクトにおいてチームをリードし、目標達成を目指すためのコミュニケーション力や統括力が求められるということでした。
デザインのインプットをしよう
クライアントからの依頼において、アイデアを形にするためには言語化力が必要。そこで、参加者の皆さんに、デザインを具体化する際の方法を体験してもらいました。
イメージの言語化
まず、クライアントが何をどうすれば課題を解決できるのかわからず、希望することも曖昧な場合、依頼内容をどのように受け止め、具体的にイメージするか言語化することからスタート。
例えば、「20代女性を可愛く撮りたい」というオーダーがあった場合、それぞれがどのような撮影イメージを持つのか、アイデアを出し合いました。
柔らかな布チュール
背景ポップでちょっと色が多めの物と一緒に撮影
肌の質感をつやっと見せる
などそれぞれ受講生同士、可愛いイメージが違うのが面白かったです。
ここでのポイントは、「抽象的な依頼をいかに具体的に言語化していくか」です。このステップでは、クリエイティブディレクターとしての瞬時の妄想力や想像力がとても重要になります。
短い時間ながら、実際に参考画像を用いて言語化できているチームもありました。
デザインの具体化
アイデア出しのあと、具体的にデザインを形にする方法について紹介。参考画像を集めたムードボードの作成やデザインラフのスケッチなどを行い、デザイナーにイメージを伝えます。
デザインのインプットをする際に使うツールとしては、、PinterestやInstagram、Google検索などが紹介されました。これらのツールで検索する際に、異なる言語での検索を試みることで、幅広いインプットができるというTipsもありました。
特別講師 遠藤直人さん登壇:デザインの実際の事例を見てみよう
ここで、特別講師として、プロデューサー・インテリアデザイナーの遠藤直人さんをお招きし、デザインプロジェクトの実際の事例を通して、仕事の進め方や考え方について深く掘り下げていただきました。
遠藤さんのキャリアと事例紹介
遠藤さんは、インテリアデザインの学校を卒業後、建築事務所、ジュエリーブランドでのデザイン業務、フリーランス、ブランディングエージェンシーを経て、自身のデザイン会社を設立。
これまでに、ブランディング、インテリアデザイン、ウェブデザインなど、幅広い分野のプロジェクトを手がけてきました。
元々はインテリアデザイナーだったこともあり、スキルは単一だったという遠藤さん。しかし、その後幅広く色々な人達と組み、コミュニケーションを取ることで、色々な分野の制作物を作っているにとのことでした。
遠藤さんの事例紹介では、
プロダクトブランドの立ち上げ
飲食店のブランディング
など実際に関わったプロジェクトを基に、デザインディレクションの仕事の進め方について詳しく語っていただきました。
遠藤さんは、プロジェクトを成功に導くために最も大切なことは、クライアントとのコミュニケーションだと言います。プロジェクトの初期段階では、クライアントの要望を正確に把握し、それを言語化することからスタートしているそうです。
その後、キーワードやコンセプトを明確にし、ブランドトーンを決定していきます。
具体的な事例を通じて、ロゴデザインの指示出しや、撮影プランの立案など、ディレクターとしての細やかな作業がどのように行われるかを、詳しく説明してくれました。
遠藤さんの話からは、デザインプロジェクトの多様性が感じられました。
プロダクトブランドの立ち上げ、飲食店のブランディングなど、異なる分野のプロジェクトに対しても、根本的なディレクションプロセスは共通しているとのことでした。
遠藤さんは、特定の分野にとらわれず、幅広い分野でのプロジェクトに挑戦し、どのようなプロジェクトにおいても、深いリサーチやクライアントとの円滑なコミュニケーション、チームメンバーとの協力が重要であることを、実体験に基づいて伝えてくれました。
本講義を通じて、デザインディレクションの仕事がいかに多面的であるか、また、それを成功に導くためには、どのようなスキルや心構えが必要であるかが理解できたのではないでしょうか。
遠藤さんから参加者へのメッセージ
最後に遠藤さんから、クリエイティブディレクションに挑戦しようと考えている参加者へ向けて、メッセージをいただきました。
「クリエイティブなフィールドで仕事をする上で重要なのは、相手の立場に立って物事を考え、直接コミュニケーションを取ることです。プロジェクトメンバーとの間で、情報を共有し、相談しながら進めることが、より良い成果へと繋がります。
クリエイティブディレクターは、プロジェクトの上流にいるからといって威厳を保つ必要はありません。役割における「偉い」や「偉くない」という概念はなく、チーム全体で一緒にプロジェクトを前に進めるためには、オープンなコミュニケーションが鍵となります。」
これまで、「言語化」や「執筆」など、クリエイティブのアウトプットを行う前段階をじっくり学んできた受講生たちにとっては、クリエイティブ制作の実際のアウトプット事例を用いた遠藤さんのお話は非常にワクワクするものだったようで、みなさん目がとても輝いていました!遠藤さん、ありがとうございました!
最後は、受講生全員で講義が行われた4月から「4」のポーズで記念撮影。
今回は、遠藤さんからデザインプロジェクトの進め方やクリエイティブディレクションに関する深い考え方を学ぶことができました。質問タイムも足りないほど、参加者の熱が高まっていました!
クリエイティブディレクターとしてのデザインの向き合い方を考えて、普段の制作に活かしていきましょう!
次回のレポートもお楽vしみに!
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