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コーチングで速く変化する人の特徴

こんにちは。ライフキャリアコーチ・臨床心理士のAriです。
この記事では、これまで数多くのクライアントさんとお会いする中で見えてきたコーチングで変化が速い人の特徴について書きます。

はじめに(誤解のないように)

こんなタイトルをつけておいて何ですが、最初に誤解のないようにお断りしておきたいことがあります。

それはコーチングで「速く変化しなきゃいけない」とか「変化が早いほうが良い」ということは全くないということです。

「ああ、なんかブレークスルーしないなあ」
一見停滞しているように見える期間にも必ず意味があります。

コーチングのプロセスは一人ひとり違うし、クライアントさんの性格や特徴、生まれた環境や育ち方、その時身を置いている環境等が違うので、そもそも比較できるものではないとも思っています。

また、変化のスピードもさることながら、私はわかりやすい表面的な変化よりも、クライアントさんの生き方にかかわる本質的な変化が長く続くことが大切だと思っています。

それでもこの記事を書くのは、

昨日、継続セッションを終えられた方の確かな変化を目の当たりにしたときに、コーチングで短期間に目覚ましい変化を遂げるクライアントさんに共通するものが見えてきたからです。

これからコーチングを受ける人、コーチングを今受けている人に役立てば幸いです。

コーチングで変化が速い人の特徴

私が気づいたコーチングで変化が速い人の特徴は

  1. セッションとセッションの間の時間の使い方の意識が高い

  2. サイコロジカルマインデッドネスである

  3. 「自分を変えたい!」という渇望感がある

  4. コーチを信じ、コーチングの枠組みに飛び込む勇気がある

です。

1.セッション間の時間の使い方の意識の高さ

私は初めてコーチングを受けられる方に最初のセッションで次のようにお伝えしています。

「コーチングはセッションの時間も大切ですが、セッションとセッションの間の時間をどう過ごすかが同じくらい大切です」

セッションとセッションの間の時間の過ごし方

例えばセッションの中でハッとする気づきや洞察があったとします。

その瞬間は、これまで自分で無理だと思い込んでいたものを手放すことができた感動や喜びでいっぱいになるでしょう。
それはそれで大変嬉しいことなのですが、その瞬間で終わらせるのはとても勿体ないのです。

コーチングで変化が速い人はセッションの中での気づきを、セッションの外で今、目の前で起きていること、今体験していることに結び付けて考える力があります。

「あ、今のこの感じ方、この間セッションで気づいたことだ。
そうか、こういうときに私はこうなるんだ。
よし、今度は違う捉え方をしてみたらどうなるだろう」

セッションとセッションの間の時間にも自己理解のアンテナを張っている人は変化が速いです。

2.サイコロジカルマインデッドネスPsychological Mindedness

先程述べたように、自分の心のありように関心を持ち続けることができる人、これまで当たり前に通り過ぎていた自分の思考・感情・行動に疑問を持ったり、自分への「問い」が自然に出てくる人は、セッションがない時間にも、どんどん変化が加速します。

自己内部で生じていることに注目しようとする傾向は サイコロジカマインデッドネスPsychological Mindedness(以下:PM)と呼ばれています。

Appelbaum.S.Aが心理療法への成功を予測する因子として PM を 「自分の経験や行動の意味や原因を知る目的のために思考,感情,行動の間の関係性を理解する能 力」と定義しました。

簡易な言葉でいうと自分の内面へ向かう興味、自分の心に起きていることへの関心をもつ能力であり、これは伸ばすことができる力と考えられています。

コーチングでの変化が速いなと感じる人の多くが、サイコロジカルマインデッドな人です。

3.「自分を変えたい!」という渇望感がある

コーチングで変化が速い人に共通しているのは変化への渇望感があるということです。

出産や子育て、介護、病気、海外駐在等、さまざまな事情でこれまで自分や自分のキャリアに思い切りエネルギーを注ぐことを制限されてきた人、我慢してきた人、自分の時間をとることが難しかった人、自己表現を我慢してきた人が、満を持してコーチングを受けられるときの喜びと前進へのエネルギーはものすごい勢いです。

そんな方はセッションの時間は勿論、それ以外の時間も自分が変わるために何ができるかを考え、行動されていますが、それが楽しくて仕方ないというのが伝わってきます。

余談ですが、私は姉が16歳で1年の留学を決意したとき、「なんでわざわざ快適な環境を捨て、言葉が全く通じない海外に飛び込むのか?」全くわかりませんでした。

でも今なら、彼女が出る杭が打たれる日本で窒素しそうになっていたこと、そして彼女自身が切実に変化を求めていたことがわかります。

彼女は留学で人生を変えたのです。

やはり自分の人生を変える覚悟でコーチングを受けられる方は、当然のことかもしれませんが、確実に変化されています。

4.コーチを信じ、コーチングの枠組みに飛び込む勇気がある

コーチングの大前提は「答えはクライアントの中にある」ということです。

これはコーチングが日常のコミュニケーションと異なることを意味します。このある種、作為的なコミュニケーションに違和感を覚える人もいるでしょう。

でも、同じ薬も、お医者さんに不信感を抱いて飲むよりも、この先生にならと信頼して飲む方が効果があることがあります。

同じように(コーチングも薬や宗教ではありませんが)一度このコーチからコーチングを受けると決意したら、そう決めた自分を信頼して思い切って、その枠組みに飛び込んでみよう。

そう思える真っ直ぐさ、勇気のある人は、やはり変化がはやいと思います。

コップの水の最後の一滴になる

クライアントの変化や人生を変えるようなブレークスルーをコップの水が溢れる瞬間と置き換えたとき、

その瞬間がコーチング期間中に生じたら、その人は「コーチングで変わった!」と認識されるでしょう。

でも実は、人は変わりたいと思った瞬間から、意識的にも、無意識的にも変化に必要な情報を集めて行動しています。
まさにコップに水を少しずつ溜めて行くように。

だから、コーチからのひと言が最後の一滴になって、まるでその人が別人になったかのように変化することがありますが、それはクライアントさんのそれまでの苦悩や努力が積み重なっていたからです。

逆にコーチングで「なかなか思ったように変化しないな」「他の人に比べて進みが遅いのではないか」そんな風に不安になる方がいらしたら、是非、覚えておいてください。

無駄な時間を過ごしているのではないか、自分は頑張りが足りないんじゃないか、そんな風に不安になったり、焦ったりしている時間にも、

必ず一滴、一滴、あなたがコップに自分の変化のための水が貯められています。

いつか来る溢れ出るほどのブレークスルーの日に向けて。

私もコーチとして自分がコップの最後の一滴にならなくとも、この介入、この質問の先に、いつか必ずその方がブレークスルーする日が来ると心から信じてセッションに望んでいます。

まとめ

コーチングの変化は速ければよいというわけではありませんが、この記事ではコーチングで速く変化する人の特徴を書きました。

最後にクライアントさんの変化にはそれぞれのタイミングがあり、必ずそれまでの努力が報われる日が来ることを、これまでの経験から追記しました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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