今さらクリスマスケーキ自慢、そしてお菓子屋なのに残業0を実現した件について
お菓子屋にとっての12月は戦場のメリークリスマス。
そして、新年は蓄積した疲労とともにやってくる。
クリスマスの振り返りが1月半ばになってしまう というのは言い訳かしら。
さて、今年の当店のクリスマスケーキは2種類おだししました。
もちろん、両方ともヴィーガン&グルテンフリーで白砂糖も不使用。
こんなにかわいいヘルシーケーキは日本ひろしといえども、かなり珍しいのでは。
▼クリスマスケーキその1 苺のふわふわ デコレーションケーキ
▼クリスマスケーキその2 ピンクのウサギのショコラムースケーキ
材料は、このように置き換えて作っています。
小麦粉のかわりに、米粉。
生クリームや卵のかわりに、有機豆乳やアーモンドパウダー。
バターのかわりに、低温圧搾の菜種油や有機ココナッツオイル。
グラニュー糖や上白糖のかわりに、きび砂糖やメープルシロップ 。
もちろん、他にも材料をいろいろ使っているけれど、100%動物製品不使用で、グルテンフリー、そして白砂糖不使用。
どちらのケーキもとってもおすすめだったのだけど、
特に、ピンクのウサギのショコラムースケーキが絶品。
うちに今年に入社した、パティシエールが考えてくれたケーキで、
ショコラムースの濃厚さに甘ずっぱいラズベリームースのウサギちゃんが最高にかわいくおいしいのです。
ヴィーガンでムースケーキ というのも、かなり珍しいと思う。
絶妙なフワッと感を出すのに試作を何度も繰り返してくれました。
ヴィーガンであることを忘れさせる、濃厚でリッチな味わい。
もちろん、定番のいちごのデコレーションケーキも人気。
見た目からはヴィーガン&グルテンフリーとは、全くわからない仕上がりです。
ケーキ以外にも、ひとつ自慢したいことがある。
それは、お菓子屋なのにクリスマス期間中みんなの残業が0だったこと。
しかも、ケーキの予約を過去最大数うけた状態で。
かねてより、お菓子屋のクリスマスは悲惨なもので睡眠時間3時間あれば良いほう。
徹夜は当たり前 というのが常識の洋菓子業界。
ブラック勤務が常態化しているのだ恐ろしい。
どうしてもこの慣習を取っ払いたくて、パティシエやみんなの力を借りて、日頃から製造効率をあげるという視点をもち、工夫を重ねること幾日。
クリスマス期間中は、それに加えて作業をより分担できるようにしたり、大変そうだな というところは助けあったりして、
「お菓子屋なのにクリスマス残業0」を実現!
クリスマスを楽しませる側のお菓子屋さんも、
クリスマスをプライベートでも楽しんでほしい 。
ずっと、そう思っていたので、実現できたのが、とても嬉しかった。
そして、驚くのはこれだけではない!
なんと、クリスマス期間中、がんばってくれる職場のみんなに、おでんを振るまうこともできました!こんなに余裕があるの、はじめて。
しかし、これが仇になった。
というのも、スタッフとわたし、休憩をローテーションでまわしているのだけど、それぞれが休み時間におでんをあたため食べるたびに、店中おでんの良いかおりで満たされるのだ。
クリスマスソングが流れるかわいい店内なのに、食欲をそそるおでんの香り。
お客様が
「何か、、よいにおい。おでん、、、?」
あせるわたし。
誤算でした。
継続してこそ意味があるから、次のクリスマスももちろん残業0を目指すけど、みんなへのまかないは、もう少しにおいが広まらないのにしようか。でも、またきっと、おでんが食べたくなる。
冬の食欲とお菓子屋としてのあり方の間で苛まれる。
難しい問題。
スタッフ社員の残業0にできたことは、社長としてとても嬉しいこと。
しかし、「残業0にするぞ〜〜〜」と、変な気合の入れ方をしすぎたせいか、逆に疲れてしまったのがわたしの今年の反省点。
それに、やっぱりデスクワークまでは手が回らなかったので、お正月ギリギリまで仕事しちゃってたし。
次のクリスマスは、社員やアルバイトだけでなく、社長のわたしも残業0でしっかり休むことが目標です!
さて、ここまで読んでくださった皆様に、嬉しいお知らせ。
実は、クリスマスケーキの渡し間違いや予約ミスがあった時のために、
各ケーキを1つずつ多めに製造しています。
今回はそういったミスがなかったので、余った分をマイナス20度でケーキを丸ごと急速冷凍して保管していました。(冷凍で賞味期限120日くらい)
ちょっと乾燥してしまってるし、解凍するとき苺もフニャッとなってしまうから、最高においしい状態ではないけれど、食べてみたいです!という人のために、それぞれ限定数1でネットショップにアップしているので、よかったらぜひチェックを。お値段定価のほぼ半額です。