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うちのネコが迷子になりまして #7 クロエちゃんが見つからない

3日に私が目撃してからも、周辺を重点的に探してはいましたが、それ以来目撃することもなく、見つけられないでいました。

捕獲器をセットしても、入っているのは近所の野良猫やネズミたち。

クロエちゃんはどこに行ってしまったのだろう。

最悪の場合、事故にあって死んでいることもあるので、定期的に札幌市の清掃業者に電話をします。うちの猫の死体、あがってませんよね?という確認の電話なもんだから、これが心臓に悪い。胸がキリキリします。

電話口のおじさんはいつも優しくて、

「その猫の特徴にあった死体は回収していませんよ、よかったね。」

ふう、一安心。

クロエちゃんは、まだどこかで生きている。

写真を見返して、クロエちゃん出ておいでと願う。また一緒に暮らそうよ。

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(写真は大好きなおやつをもらえず、ふてくされながら私に抱きついてるところ)


クロエちゃんを探す時間帯は、猫が動く時間に合わせていました。
仕事柄、一般的な社会人の生き方とは違っているし、そもそも休みなんてほぼない生活をしているわけですが、猫を探し始めてますますおかしなことになりました。

〈捜索期間中の私の1日のスケジュール〉
みんながみんな、ここまでやる必要は全くないです。
会社や事業に注ぎ込んでいるエネルギーが猫探しに全て変換されたため、一般的な猫探しからするといささか過剰なくらい捜索をしていた感があります。エネルギーとは、パッションであっても保存されるものなのですね。

9時~12時 設置してある捕獲器見回りと、デスクワーク

12時~13時 お昼を食べながら迷子猫情報をネットで検索しまくる

13時~14時 捕獲器の掃除と改良

14時~17時 付近にチラシのポスティングと捕獲器設置

17時~18時 晩ご飯を食べながら迷子猫情報をネットで検索しまくる
国内のは調べきって最終的に、海外の迷子猫掲示板なども見て、良いアイディアがないか情報を漁る。この時に、日本は動物福祉がまだまだだなあと改めて実感。ドイツすごいなあ…

18時~19時 ネットやドコノコ迷子掲示板で教えてもらったことを試したり、庭に猫のご飯を置いておく

19時~22時 休憩 お風呂 デスクワーク

22時~24時 クロエちゃん捜し

24時~深夜2時 仮眠

深夜2時~朝5時
クロエちゃん捜しor自分の庭で草むらに隠れて張り込み

太陽が出てくるとともに捜索終了、そして睡眠。

仕事はほぼしませんとは言いつつも、これでも社長なのでさすがに一切やらないっていうのは難しく、デスクワークやオンラインで片付く仕事を隙間でやってました。

スタッフにも、プロジェクトチームのみんなに時間を融通してもらって、とても助かりました。

深夜は女性1人だとちょっと怖いので、夫がいるときに一緒に捜し歩きました。夫がいないときは、実家の庭の草むらの中に隠れて、クロエちゃんが来ないかひたすら張り込みをしてました。


深夜に起きていることが増えたので、私まで猫みたいな生活リズムになってました。
野生の勘、養われないかな。猫の気持ちがわかるようになりますように。

深夜の住宅街を出歩くのは新鮮で、なんだか不思議な気持ち。

庭へ入る許可をもらったおうちや公園、空き地、車の下を、懐中電灯を持って毎晩捜しました。

夜があけていく中、クロエちゃんを黙々と探す。
日の出が出てきたら、今日はそろそろおしまいにしようかと、夫と帰る日々を繰り返しました。

札幌市北区のこのエリアは、お年寄りが多いので朝が早いのが特徴です。

朝3時になると、明かりがつき始める家もちらほら。
4時にもなれば、もう掃除機の音が聞こえてきます。

朝の散歩に出かけるお年寄りたちと顔見知りになって、立ち話もよくしました。
チラシを何枚かもらって、友達に配ってくれる人も。

出会った方達、散歩がてらクロエちゃん捜しを手伝ってくれました。

私は今まで、自分と離れた世代の人と話すのが苦手でしたが、これをきっかけに、たくさんのおじいちゃんおばあちゃんの優しさに触れることができ、自分の固定概念が外れました。

迷子のクロエちゃん捜しは、辛くて大変だったけれど、多くの人と触れ合えて優しさを知れたのは、良かったことの一つです。


地域の方達の力を借りつつも、クロエちゃんの姿を見ることもできず、目撃情報もない。そんな日が10日ほど続きました。

この期間が、一番しんどかったです。

遠くに行ってしまったのではないか。
怪我して動けなくなっているのではないだろうか。
見つからなかったらどうしよう。

嫌なことばかりが頭に浮かびます。

精神的に、どんどん追い詰められて、クロエちゃんが走り去っていった時の光景が、何度もフラッシュバックしました。
心臓がバクバクして、パニックを起こしそうになります。

何度も、ごめんねクロエちゃん と謝りました。

涙が溢れて、とまらなくなりました。

そんな時は、ドコノコ迷子掲示板に今日あったことを報告したりして、気分を落ち着けました。
迷子掲示板は、いつしか私の精神安定剤代わりになっていました。

一緒に考えてくれる人がたくさんいるから、頑張ろう。


そう思って、希望を胸に出会えるかもしれない明日を待ちます。

(次に続く)


▼クロエちゃん迷子の件、過去の話はこちら


note書くときのコーヒー代や、クロエちゃんへのスペシャルおやつ代にさせていただきます٩( 'ω' )و