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魔女が作るショートケーキ

先日、私はついに魔女になりました。

いつも通り朝の開店準備をしてお店をオープン、ケーキをショーケースに並べていたら、アレルギーのある小さな女の子がお母さんと一緒にご来店。

すると、突然

「お姉ちゃんは魔女なの?」

と私に向かって言い放つではありませんか!
(隣のお母さんは苦笑い)

ドイツ人クウォーターな顔立ちで鼻が高いからかな?と思ったけど、聞いてみたら、アレルギーで絶対に食べられないと諦めていたショートケーキ を、私のお店でなら食べられるとお母さんから教えてもらい、すごくびっくり。
食べられないものが食べれるようになるなんて、それって魔法使ってるってこと??ってことは、ケーキを作ってる人は魔女!?と思ったらしいのです。

どうやら女の子には小麦と卵と乳製品のアレルギーがあって、ショートケーキ に憧れていたけれど、ずっと我慢してきたとのことでした。

私のお店のお菓子には、ショートケーキだけでなく、どれも小麦と卵と乳製品が使われていないので、女の子にとっては初めて選びたい放題できるお菓子屋さん。

目をキラキラさせて、全部食べるの!と楽しそう。



ヴィーガン/グルテンフリーのお菓子屋さんをやって、しみじみと嬉しいな〜と思うことの一つが

「このケーキなら食べれる!」

の一言。

この女の子も、「魔女のケーキ!!!」
と、大喜びで、たくさん買って帰ってくれました。

さて、その魔法の秘密の呪文、つまりケーキの材料はと言いますと

・米粉
・有機豆乳
・菜種油
・甜菜糖/きび砂糖
・有機メープルシロップ 
・アーモンド/有機ココナッツ
・アルミニウムフリーベーキングパウダー

これをベースに、あれやこれやと材料の配合を変え工夫を重ね、形を編み込むように、作っています。

私にとっては、小麦や卵を扱うよりもずっと簡単なのだけれど、どうやら世間では違うらしい。

ということに、女の子の言葉で今更ながら気が付く。

子供の頃は魔法使いに憧れていたハリーポッター世代だから、大人になって、女の子の一言で魔女になれたその日はちょっと嬉しい1日。


魔法を使えているのかはわからないけれど、食べられないものが食べられる喜びをきちんと届けることができているのなら、それはもう、魔法と言っても良いのかもしれない と思えたのでした。

note書くときのコーヒー代や、クロエちゃんへのスペシャルおやつ代にさせていただきます٩( 'ω' )و