TED "Why people believe they can't draw"を見て

2024年下半期でやりたいことの一つに「TEDを100本見る」を入れていたので、特に心に残ったものについては、noteでも触れていこうと思う。

今回見たのは、Graham Shawさんの"Why people believe they can't draw"というプレゼンテーション。

概要
絵を書くことを通して、思い込みや枠組みにとらわれていないか?と問いている。
「私は絵が書けるよという人はいる?」と聞くと、数人しか手を挙げない。それからGrahamさんの絵描き講座が始まる。内容は至ってシンプル。鼻、目、耳、髪、顔の輪郭、首をかいて人間のできあがり。アレンジをきかせることで、どんな顔だって書ける。
一緒に絵を描いたTEDの聴衆たちは絵を見せあうとつい笑顔がこぼれる。ちゃんと皆人間が書けているのである。
「冒頭で、絵を書けないという人がほとんどだったが、絵を書けないというのはただの幻想ではないか?」というのが本プレゼンのメッセージである。

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このプレゼンを見て、論理展開がおもしろいなと感じた。
この短いプレゼンの中で4人も人の顔を書くのである。「自分は絵がかけないと思っていたが、かけるじゃないか!」という経験をさせたうえで、話し手が一番言いたいことを持ってくる。ちゃんと体感として納得させるようにできているのである。
そして、絵が書けるということにとどまらず、人生においても勝手にリミッターをつけているのではないか、と一段高い視座からメッセージを伝えている。

私たちは、何かと抽象化しがちだ。「少しはできるかもしれないが大部分はできない」と思っても、ごちゃごちゃ言うのも面倒なので「できない」と判断してしまう。楽して抽象化したくなるところをぐっとこらえ、自分は何ができるのかを掴もうとする、それが自分のリミッターを外す1歩なのかもしれない。

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