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【オーストラリアワーホリ その後編】思い出は美化される

ワーホリから帰ってきて1年以上が経った。
今、何をしているかというと帰国後すぐ就職活動をし、日系のコンサル会社に入社、それから同じ会社で働いている。

英語は全く使っていないが、私の仕事がたまたま英語を使わないプロジェクトというだけ。グローバルプロジェクトに入れば英語を使う機会はいくらでもある(タイミングもあるので狭き門だが…)。

その機会が来たときのためにいつでも対応できるよう、英語の勉強は細々と毎日続けている。英語を話す瞬発力だけは維持し続けているつもり。

ー*ー

英語の勉強をしていると、たまにワーホリの日々を思い出す。あの人は元気かな、あのお店はいまでも繁盛しているだろうか、街の風景はどれだけ変わっただろうか。1年ちょっとなので、大して変わっていないと思うが、そんなことを考えてしまう。

「あのときは楽しかったな」
そんな思いがよぎる。あんなにネガティブなnoteを書きまくったのに。

英語が話せなくて苦労したことも、友達ができなくて図書館通いしかできなかったことも、電車が長期間止まって街にすら出れなかったことも、ゴキブリとネズミに怯えながら床に就いていた日々も、全部棚に上げて、私の記憶は勝手に全部楽しい思い出にしてしまう。都合のいい脳だ。この現象にはちゃんと「情動減衰バイアス」という名前がついているそう。

ー*ー

かといって、美化されることが悪いことかというと、必ずしもそうではないと思う。

まず、美化されることによって、もう一度挑戦してもいいのでは、という気持ちになれる。前回うまくいかなかったことでも、次はうまくやれるかもしれない、という気持ちは、次の一歩を踏み出す力を与えてくれる。私は、ワーホリは年齢的にアウトだが、次海外に住めるチャンスが来たときに躊躇なく受け入れられると思う。

また、帰国後1年程度で思い出が美化されたということは、当時発生したネガティブなことは大したことではなかったのかもしれない。当時はちょっと視座が低くて、視野が狭かったというだけのこと。本当にネガティブな思い出として残っているのであれば、もう少し美化されるのに時間がかかるだろう。

ー*ー

美化されるのもそんなに悪くないな。
来年、観光ビザでオーストラリアに行くつもりでいる。そのとき、自分の感情がどう動くのかを楽しみにしようと思う。

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