推しがいるということ

【推し】

人やモノを薦めること、最も評価したい・応援したい対象として挙げること、または、そうした評価の対象となる人やモノなどを意味する表現。

国文法的には「推し」は動詞「推す」の連用形、あるいは、「推す」の連用形を単独で名詞として用いる表現である。

近年の美少女アイドルグループのファンの中では自分の一番のお気に入り（のメンバー）を指す表現として「推し」と表現する言い方が定着しており、昨今ではドルヲタ界隈の用語の枠を超えてアニメキャラや球団を対象に「同種のものの中ではこれが一番好き」という意味合いで広く用いられるようになりつつある。
（Weblio辞書より）

他の人にすすめること。また俗に、人にすすめたいほど気に入っている人や物。「―の主演ドラマ」
[補説]アイドルグループの中で最も応援しているメンバーを意味する語「推しメン」が流行したことから、多く、アイドルや俳優などについていう。
（goo辞書より）

とある休日、

人が行き交う歩道で何やら人だかりができている。

明らかに歩行者のいく手を阻み混雑の足枷となっている様子。

何事かと見渡すと、アイドルのポスターが、


あぁ、、


何かの広告で壁一面にアイドルグループのポスターがでかでかと貼られていた。
今をときめく男性グループである。


そのポスターを撮ったり、一緒にポーズを取って撮影したり、いわゆる『推し』ってやつね。自分たちの世界に入り込んでいる。



全く興味がない側からしたら通行の邪魔になって迷惑だと苛立ちを感じるかもしれない。


私も少しその感情になりかけた。


しかし、今でこそ強烈に好きなアイドルやアーティストはいない私だか、昔は応援していた人がいたので気持ちは分からなくもない。


今この時しかない貴重な瞬間をおさめていたい。



"その気持ちわかるぞ！"



そこにいる女の子達は皆嬉しそうな顔で楽しんでいる。
皆きゃっきゃっキラキラ眩しい。


いつのまにか、私は純粋に楽しむ気持ちを失っていたのかもしれないと感じた。

毎日起きてから寝るまで時間に追われ、休日もミッションをこなすように行動する。

死んだ魚のような目をしてはいないか。


そんな休日に出くわした光景。



推しがいるというのも人生を輝かせる大切な要因かもしれない。



推しがいるから学校頑張れる
推しがいるからダイエット頑張れる
推しがいるからバイト頑張れる
推しがいるから仕事頑張れる



推しのために頑張るのもありかもしれない。



いい歳して今さらアイドルを好きになることはないけれど、夢中になれるって何歳になっても大切なんじゃない？と、その場を通行する数メートルの間で思ったのである。