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本棚:『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

盗みをはたらいた3人が身を潜めたのは、かつて店主が悩み相談を請け負っていた「ナミヤ雑貨店」。もう誰も住んでいないはずのその店のシャッターの郵便受けから一通の封筒が投げ入れられて…。

東野圭吾さんの作品は一時期よく読んでいましたが、当時住んでいた場所の図書館の文庫コーナーの作品はだいたい読み終えて以降、ご無沙汰しておりました。『白夜行』『幻夜』の衝撃が大きくて、同じような作品であれば、それを受け止めるだけの体力・気力が今の私にはもうないわ…と、どちらかというと避けていましたが、この作品はそうではなかったはずと。
本書は今まで読んでいなかったけれど、「あれ?なんとなく知ってるかも」と思う場面もあり、きっとテレビで作品を紹介しているのを見たんだろうなと思います。

つい最近の話であれば、コロナ初期の株価が下がっていた頃にもっと買っておけばよかったなぁ~なんて思うこともありますが、過去を振り返って、あれこれいうことは簡単だけれど、実際には誰にも未来は分からないわけで。「こうすれば将来、絶対に良くなる!」なんて無責任なことは言えないから、悩んで悩んで悩みぬいて、相談者に寄り添った回答をするって、すごいことだよなと思いました。未来は分からないから不安だけれど、分からないから面白い、確定していないからこそ、いろいろな可能性があると前向きでありたいです。


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