本棚:『遠まわりする雛』
シリーズ第4弾は短篇集。古典部の4人の1年を振り返るような感じでした。これまでの3作 以外にも1年間、色々あったんだなぁと。里志が伊原のチョコレートを受け取ろうとしなかった理由をはっきり理解できるわけではないけれど、なんとなく分かるような気もして、私の理解が間違っていないのであれば、すごく誠実だなとも思いました。
それにしても、奉太郎の「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に。」という信条、だんだん気に入ってきました。その省エネ具合、はじめから悪くないとは思っていましたが、やらなくてもいいことをやって、肝心なことに手が回らないとか、長々やってしまうとか、そういうのはできれば避けたいなという思いがありまして(特に仕事)。
奉太郎ほど省エネ主義ではないと思いますが、あまり気にしない、気にならないタイプでして、「それってどういうことですか?」と聞かれて、「えっ?そんなに気になること?」と思うことは度々あります。こだわるところは人それぞれだと思うけれど、私って色んなことに興味がうすいのかなぁ…と。ただ、このシリーズですと、奉太郎と千反田の今後の関係がすごく気になります。