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本棚:『カルト村の子守唄』

『カルト村で生まれました。』は初等部の話、『さよなら、カルト村。』は思春期から村を出るまでの話、その次に村を出た後の話である『お金さま、いらっしゃい!』もあるのですが、本書は赤ちゃんの頃を書いた話。そして、両親の話も。そもそも、なんでご両親はカルト村へ⁉と思っていたので、両親の話に興味津々。大学生の頃って、自由だし、自分でいろいろできるし、人生の中でも特殊な時期かもしれませんね。大学入学祝いとして、焼き肉屋に行ったとき、祖父から「オウム真理教と○○党(←とある政党)だけには入るなよ」と言われたことを今でも覚えています。
小さな頃、というか初等部の怖い世話係が来るまでは、自由にテレビを見たり、クリスマス会があったり、一般と村とで、それほど差はなかったんだなぁ、と思いました。でも、親と離れて暮らしていたため、「家族」は「滅多に会えない人」で、「兄弟」は「たまに会える不要な人」というイメージがあるというのは、やっぱり村は違うんだなと。
『お金さま、いらっしゃい!』も手元にありまして、あとは読むだけなのですが、ここまで読んできた感想としては、ユートピアを目指すのは悪いことではないと思うけれど、このどうしようもない世界で泥臭く生きていくのも、そこそこ悪くないんじゃない?かなと。


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